dlitさんのとこのエントリー読んだりして、言葉の認識っていうか、そこらへんの論理をわかりやすく説明するのがあればいいかな、と思って色々考えたんだけど、なかなかまとめるのは大変そうなんだよね、、、
ほう。
そうそう、でも、それを噛み砕いてまとめて説明する、というのは骨が折れそう。認知心理学者とか、あと、工学方面の人なんかの詳しい人が、文字を読む、言葉を理解する、というのをわかりやすく解説した本なんかがあればいいんだけどねえ、、、
だね。なんか難しそう。
で、私が思うに、こういうのは、トップダウン的というか、「言葉を理解するにはどういう仕組みがあればいいか」、という方向から説明したほうがいいんじゃないかな、と。
ほう。
普段から言葉というのは駆使してるわけで、まあ、大部分は無意識でやってるんだろうけど、こういう風になってるでしょ、といわれたら、けっこう納得する気がする。馴染み深いからね。
うむ。
んで、それをちょっと考えてみようと思うんだが、時間は大丈夫?
おk。今日は特にやることもないし、面白そう。
おお。んじゃ、ちょっとやってみよう。
おう。
まず、われわれは、文章を見るなり話してるのを聞くなりして、言葉を理解するわけだね。
うん。
それには、書かれたものや聞いた音を単語に分けて認識する、というのがまず必要。
うむ。
で、他の部分と比較して、この単語はここではこういう意味かな、とか考える。
うむ。文脈ってやつか。
そうそう。で、文全体の意味を考えて、理解していく。同音異義語なんかはわかりやすいね。それから、ちょっと違うけど、「カネヲクレタノム」なんて例があるよね。
何それ?
同じ文字でも読み方が色々あるってやつだね。「金をくれた、飲む」とも読めるし、「金をくれ、頼む」とも読める。書いたやつなら、まあ、こんな電報打つかってツッコミもあるかもだけどw
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今の電報の話だと、点が打ってないし、漢字じゃないから、それまでの出来事とかとあわせて、意味を推測するわけだよね。音を聞く方に近いのかな。
うむ。誰に送ったか、とか、送られた人の生活のしかたとか。
たったこれだけの短い文なのに、ちゃんと読むには相当の情報がいるってことだね。
カネヲクレタノム、という文だけでは意味を確定出来ないって感じか。
だね。で、それが、文字や音と意味がきつく結びついてるわけじゃない、という話につながってくる。
ほう。
さっきの同音異義語もそうだね。同じ音なのに、いくつも意味があったりする。これは言い方をかえると、音だけじゃ意味を決められないということ。さっき出てきた文脈がわかってないといけない、という話だね。
うむ。そういえば、代名詞なんかも、単に「あれ」と言ったって、どれだよ、となるな。その人がどういう場所にいるか、とかわかってないと、意味不明だね。
そう。で、これをどんどん進めていくと、言葉のかたちっていうか、文字や音と意味の結びつき自体が、そもそも必然的には結びついてない、という話になってくる。
どういうこと?
たとえば、りんごは、あの植物を指すわけだね。赤とか青の実をつけるやつ。
うむ。
で、それは、別に「りんご」と呼ぶ必然性はないわけだ。んで、「りんご」←この文字で書く必然性もないわけだね。明日から、あの赤い実を「ろんぎ」と呼んでも、別に世界は崩壊しないw
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もちろん、言葉ってのは社会の約束事だから、誰かがどっかで、明日から俺はろんぎと呼ぶからみんなそうしろ、と言っても、はいはいさようなら、ってなるんだろうけどね。
うむ。そういうのは、小学校あたりでけっこうあったねえ。
だね。略語とかもそうのなかもだけど、なんかのきっかけで広まれば、それが浸透して、普通の使い方になったりする。そういう意味でも、きつく結びついてるんじゃない、と言えるね。まあ、一番簡単に言うと、世界には沢山言語があるだろって話なんだけど。別に「apple」と呼んでもいい。で、それを言いかえても世界は崩壊しないw
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あ、もちろん、全部の言葉で、意味とかたちに何の関連もないってことじゃないけどね。擬音語とかもあるし。
ああ、確かに。
それで、これは「縦」の関係と言えるね。
?
言葉の意味をかたちの結びつきを矢印でつなぐようなイメージだね。上下に意味とかたちを並べて。
ああ。ってことは、横もあるわけか。
うん。これは、網の目を考えるといいかな。網が、ある言語を表してるとして、網の目が、言葉の意味の範囲や広さを表す。まあ、普通は網ってのは、目の大きさは均一だけど、あくまでたとえとして。で、その網の形は、色々な言語によって違うわけだね。
うーん、ちょっとよくわからんなあ、、、
うーん、そうだなあ、、、たとえば、四足でワンワン吠える動物をまとめて「犬」というよね。で、犬の中でも色んな種類がいて、それぞれに名前がある。この分類のしかたは色々ある。これは、網の目を細かくしたり、ということだね。まあ、動物の分類には生物学の考えが入ってくるだろうから、ちょっと単純に見すぎだけど、遠い昔の分けかた、というのをイメージするといいかな。犬と山犬と狼の区別でたとえるのもあるし、箱に入った風船でたとえた人もいたね。
ふむ。つまり、時代によっても網の形は変わるし、それは、言語の種類の違いにもよる、ってことか。
うん。ただ、今書いたみたいに、自然がどうなっているかと全く関係ない、という話ではないけどね。ただ、きつく結びついてるわけじゃない。
なるほどね。
そう。だから、まず前提として、言葉の意味とかたちに必然的な結びつきはないし、意味にどういう仕切りをつけるか、というのも必然的な決まりがあるわけじゃない、というのがある。
うむ。
んで、言葉を見たり聞いたりして理解するには、このシステムっていうか、そのルールみたいなものを知ってなくちゃならない、ということだね。
お、いいたとえを思いついたぜ。
ほう。
長い木の棒は、武器にもなるし、つっかえ棒にもなる。木の棒だけでは意味は確定出来ない、みたいな。
おお、なかなかいいね。そんな感じ。で、考え方としては、ある文字と意味とか、文字と音とか、そういう所にも応用出来るよね。
ほう。
たとえば、「あ」という文字があるね。
うむ。
これって、違う人間が「あ」と発音しても、同じ「あ」として理解出来るよね。
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つまり、AさんとBさんが「あ」って発音したら、その音は、物理的には全く同じ、じゃないよね。
うむ。
でも、「あ」として認識される。これ、よく考えたら不思議じゃない?
うーん、確かに。
全く同じ音、じゃないのに、同じ意味として理解出来る。これって、元々どういう言語を使うか、とか、他の言葉との差というか違いで、それが認識されるんだろうね。あんまり詳しくないけど。ま、でも、ある音が意味と必然的につながってるんじゃない、とは言えるね。
ふむ。
境界っていうか、どこから分けるかってのもあるよね。「あ」とそれ以外の音はどう分けるか、って。物理的に測定して、こっからは「あ」だ、とも多分言えないだろうし。だって、聞く人がどうか、というのも関係してくるしね。日本語を知らない人が聞いたら、というのも。
ああ、なるほど。
文字もそう。「あ」←この文字が「あ」と認識される。でもこれ、「ア」でもいいわけだね。形でいうと、楷書・行書・草書で「あ」という文字を書いても、わかる人には全部、それが「あ」だと認識できる。でも、その文字は全然違うよね。ていうか、私は草書読めんしw
ああ、あるね。急いで書いた字だと、自分が書いた字なのに後から読めないってのもあるわw その時はわかってたはずなんだけどねえ。これも文脈的なものか。
多分そうだろうね。これも音と一緒で、どこからを「あ」とするか、というのは難しいね。ていうか、文字読み取り装置なんかは、ここらへんを研究してるんだろうね。どのくらいの精度なのかは知らんけど、違う人が書いた文字を同じものとして分類するってのは、よく考えるとすごい。
うむ。数字は比較的シンプルそうだけど、漢字あたりになると難しそうだねえ。電子辞書だと、候補が出てきて自分から選ぶ、というやつだしね。
そう。しかも、これにもやっぱ、知識というか、その人がどういう字を書くか、という癖なんかも関係してくるよね。ミミズのはったような字でも身内なら読めるってのもあるし。
あー。ノート貸したら読めなかったって言われるとかねw いや、自分じゃ読めるんだけど、的な。
そうそうw だから、言葉を理解する、というのは、他の色んな知識とかが関係してて、それがないと考えられないんだよね。で、積み上げていく方向から考えると、文章を見たり話を聞いたりして、まずそれを文字に分けて認識する、という段階がある。
うむ。
「あ」という文字ならそれを認識して、その音ならそれだと認識する。文字だと、インクとか光の形を読み取って、それを脳内辞書みたいなのと照合して、これはどの文字だな、と認識する。その認識のしかたについては、いろんな説というか、考え方があるみたいだけどね。
ほう。
んで、文字が認識出来たら、脳内辞書から単語の意味を引っ張り出したりする。でもそれだけじゃ意味が確定できないから、他の部分も見て、それで推測したりする。それがうまくいかないと、誤解されたりするよね。
うむ。
逆に、空耳アワーみたいなのは、それを利用してるって感じだけどね。
あー、確かに。
で、こういうのが、かなり短い時間で、しかも行ったりきたりを一瞬で繰り返しながらなされるわけだね。ものすごい情報処理。
うむ。一々そういうのを考えなくても、勝手に言葉は出るしねえ。
そうそう。あまりにも当たり前だから、実はその仕組みのすごさってのは、あんまり意識はされないんだろうね。
それを考えると、水が言葉を、ってのはやっぱり変だね。
そだね。中には、水が情報を保存して、、、なんてこと言う人もいるけど、仮にそういうのがあるにしても、言葉を理解するには、そんなんじゃ全然足りないわけで。文字を認識して、文脈を読んで意味を決めていって、、、ってのを水がどうやってやるの、という話。
うむ。相手がどういう人か、とか、どの言語を使うか、というのも絡んでくるから、その難しさっていうか膨大さっていうかは、ちょっと途方もないね。
そう。で、こういう所を理解すれば、水が言葉に反応するって話についても疑ってかかれる可能性はあるね。
うん。特に、意味とかたちに必然的な結びつきがないってのは重要そうだ。
だね。それをかなり華麗に表してるのが、田崎さんのおなじみのたとえだね。「shine」を見せたら?ってやつ。
ああ、あれはいいね。でもあれだね。そういうのを説明しても、わからないひとはわからないだろうね。
まあ、それはそうだねえ、、、てか、理屈をショートカットして、波動やらなにやらを持ってくるから、初めからそこらへんに耳を貸さないって人はいっぱいいるだろうね。ただ、こういうのを説明するのも大事だと思う。
うむ。信じるか信じないかの半信半疑の人とか、あまり深く考えずに信じてしまったって人には、効くことがあるかも。
うん。後、水伝が検証できる、という意見について、こういう考えもあるよ、というのを出す意味もあるね。私なんかは、水伝はそもそも検証は絶対不可能だと思ってて、まあそれは、言葉のかたちと意味に必然的な結びつきがないという所からきてるわけだけど。
そういえば、菊池さんや田崎さんや天羽さんも、物理方面からだけじゃなくて、言葉の問題としても批判してたね。
そうそう。で、そっちから詳しく見ていくと、水伝は検証はできない、となるわけだね。だから、時折出る、水伝は検証はできるけれどもされてない、というのは、本当は、水伝側にものすごく譲歩してるんだよね。実際は、検証しようがないのを実験で確かめたっていってるから、はいそれ無理、検証できないのを検証したと言ってるからニセ科学だよ、とけっこうシンプルに言えるんだね。
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参考にした人々。
dlitさん、池上嘉彦、ソシュール、丸山圭三郎氏、高岡英夫、J.J.ギブソン、等々。
鍵になりそうな概念達。
恣意性、アフォーダンス、記号、有契/無契、シンボル・イコン・禁書目録インデックス、音声学、音韻論、音素、形態素、二重文節、等々。
私の知識は、言語学や記号学(論)、あるいは認知心理学の入門書に書いてある基本的なものくらいしか無いので、これくらいが限界。古くなっている所もあったりするかもですが、あまりはずさないように配慮したつもりです。不備や誤りがあれば、ご指摘を頂けると幸い。
そして、誰かが、
- やる夫で学ぶ言語学
- やる夫で学ぶ記号論
- やる夫で学ぶ文字認識
- やる夫で学ぶ文字読み取り装置の仕組み
- やる夫で学ぶ認知心理学~文字認知をテーマに~
などを書いてくれるのを祈ります。
後、こういう内容のものって、そんなの言ったって水伝を信じている人は考えを変えないよ、とか、論理で信じてる訳じゃ無いだろ、的な反応がしばしば見られますけど、そんなの言ったって、あんまり意味無いですからね。これは、水伝が検証不能だというのを示すものでもあるし、言語をどう認識するか、というのを考えた文章でもあります。
水伝の信じ方にも色々あるのだし、「どうせ考えを変えやしないよ」、なんて言うのは、かなり的外れだったりします。
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