PSJ渋谷研究所X: 国土交通省にも神戸市にも「水伝」汚染?を読んで、私も「ゲーム脳」で調べてみました。
肯定的に採り上げているものだけ載せます。
○ac.jp
▼帯広ひまわり幼稚園>通信『ゆりかご』
比較的穏当にも見えるけれど、ゲーム脳については疑い無く受け容れている様子。
▼過保護・過干渉・TVゲーム (めるへんの森幼稚園【園長室から~園だより】)
三つ目に、「TVゲーム」についてだが、TVゲームをしょっちゅうやっている子は、大脳の前頭前野といわれる知性や情緒を司る部分の発達に影響がある、ということを多くの脳学者が指摘している。いわゆる「ゲーム脳」といわれる現象だ。特に、暴力や戦争を扱ったゲームは、子ども達の仮想体験によって、「暴力や死」に対する抵抗感を少なくし、命の尊厳への想像力を失わせる。人々に求められる想像力とは、他者の気持ちや立場を考え、理解することができる力ということだ。そのことからも、幼児期にこそ豊かな想像力を育てることが大事で、そのためには童話を聞かせたり絵本を読んでやることが有効だと考えている。
なお、中学生くらいまでは、ゲームをさせてはだめだ、ということを主張する学者もいることを付言しておきたい。
典型的な受け容れ方。”この演題としてあげた「過保護」「過干渉」「TVゲーム」の言葉を、私は子どもを育てるうえでの「三大悪」と、独断的に決めつける。”だそうです。
▼ウェブの囲碁対局にはまる(@沼津高専電気電子工学科)
一応、批判があった事も書いてあります。でも、コンピュータ・ゲームへの強烈な偏見が…。
▼情報系大学生の心理的特性理解と指導、援助技術に関する研究(2) ~「デジタルホーリック」の概念と属性の検討を中心として~(@東京情報大学総合情報センター 電子文献サービス)
画面脳の人とかanomyさんのような視点ですかね。ゲーム脳に肯定的、という訳ではありませんが。
テクノストレス等の概念とゲーム脳を安易に結び付けてはならない、というのは私が何度も書いている通りです。
▼帝京科学大学附属図書館 - 図書館だより 第23号 2003.1.17(@帝京科学大学附属図書館)
見事にゲーム脳本を鵜呑み。書いた方のプロフィール⇒小川家資 | アニマルサイエンス学科 | 生命環境学部 | 帝京科学大学
▼あーゆす12号2頁(@京都文教大学図書館)
タイトルが、「感性を磨く ~ゲーム脳にならないために~」。
現在の人間は感性が失われて云々、という言い方は結構見るのですが、果たしてそれに、どれほどの根拠があるのでしょうね。それこそ直感でしょう。
▼テレビゲームが子供に与える影響についての一考察 ~ゲーム脳を中心に~(@国際学院埼玉短期大学)
論文(卒論かな)の概要。
『ゲーム脳』とは一体何なのか。「人間らしい感情や創造性をつかさどる大脳の前頭前野の活動が、テレビゲームをするときに目立って低下する」という記事を読み、今の子供たちの脳に異変が起きていることがわかった。
記事を読んで解ってはいけないと思います。全体的に突っ込み所満載だけど…。取り敢えず、ゲーム脳論そのものについてきちんと調べれば良かったのに。
▼こんな本読みました(その5)(@のぞみ幼稚園(高松市))
原典を読んでこの感想というのは、ゲームへの先入観が働いているのかなあ。ゲーム脳本は、かなり解りやすい破綻なのですが、途中で脳の生理学についての教科書的な記述を挟んでいたりするから、そこら辺は巧妙かも。
▼子どもの身体活動を考える~体ほぐしの運動から~(welcome to nao's Home Page@筑波大学 体育専門学群 運動学体操方法論研究室)
運動の量の不足が心身に好ましく無い影響を与えているのでは、というのは確かに尤もらしい。でも、飛躍してはいけないのです。
すでに数多くの識者が指摘しているように、こうした小さな画面の中に身をおく遊びが、感受性豊かな子どもたちの心や体を様々な形で蝕んでいることは否めない事実である。最近話題の「ゲーム脳」は、その恐ろしさを示す事例のひとつ。この造語を考え出した森昭雄によれば、長時間、ゲーム漬けになっていると、意欲、判断、情動抑制など、人間らしさを保つために重要な働きをする前頭前野が平常時から機能しなくなってしまうという。「キレる」子どもたちを生み出している背景には、テレビゲームに浸り続ける子どもたちのライフスタイルがあると警告する。
科学的思考を鍛えたはずの人々がこのような飛躍に陥っているのは、対象についての先入観・無知が関係しているのでしょうか。
▼理想学園 ひかりのいずみ幼稚園 つみき幼稚園:テレビゲーム(@理想学園 ひかりのいずみ幼稚園 つみき幼稚園)
ゲーム脳と『脳内汚染』のコンボ。
幼児教育に対する意識が強いが故に、というのもあるのかも知れません。「しかし、上記両著によって、テレビやビデオ、特にテレビゲームが子供の心と脳を蝕んでいることがはっきりと分かりました。」と書いています。つまり、科学者の御墨付と看做しているようなものですね。ゲームの悪影響が科学的に明らかにされたのだ、と。ニセ科学が存在するという事実を知らねば、そうなるのも仕方無い部分があるのかも。
▼学長式辞(@東京学芸大学-TOKYO GAKUGEI UNIVERSITY-)
感性の重要さを説く人が、非常に不寛容である場合があるのは、興味深い所です。
急速な技術進歩や生活様式の変貌によって、これまで人間が積み上げてきた経験則は次第に忘れ去られ、無化されます。便利さと安易さの中で、人間生活にとって重要な側面が捨象され、人間形成の上の大きなゆがみが指摘されています。例えば最近話題になったゲーム脳など一つの典型かもしれません。テレビゲームをやりすぎると、精神活動を司る前頭葉の機能が低下し、認知症というのか痴呆症というのか、それと同じ脳になるという指摘です。
「見るとは、像を殺すことである」。ドイツの劇作家ハイナー・ミュラーはこう言いました。見ることは、像を、イメージを殺すのだろうか。いや逆だろう。見ることによってイメージは豊かになるのではないか。普通はそのように考えます。しかしそうではないと言うのです。今はまさに映像の時代、ビジュアルの時代です。見ることは大きな比重を占め、そこから啓発されること大です。しかしよくよく考えてみますと、見ることによって、与えられた像やイメージは、思考や想像の回路を経ることなく、そのままインプットされた形で固定化されてしまいます。見た印象が強ければ強いだけ、その直接性に大きく規定されます。その結果、多様に想像し、自らの像をイメージすることが出来なくなるでしょう。
大学の学長式辞でこれは、頂けないなあ。想像力というものについてもっと想像した方が良いのではないでしょうか。
▼http://www.kogakuin.ac.jp/mado/mado134.pdf※PDFファイル(@学園広報誌「窓」 | 工学院大学)
附属中学・高校の入学式での、校長の式辞の模様。完全に鵜呑みにしています。科学的に解明、と言っていますね。入学式でねえ…。
▼http://www.taiiku.tsukuba.ac.jp/sc/5_1/01/intro.html(@筑波大学体育系Web)
こちらも、体育教育を重視する立場から、ゲーム脳に肯定的な内容が書かれています。子どもがキレやすいか、とかは、総体的な傾向の話で、本来疫学的な方法等によって解明すべき事柄なのですが、強く主張している割りにはそこら辺に無頓着なように見えますね。
▼基調講演「親が変われば子が変わる」※PDFファイル(@学校法人 浦山学園 | TOPPAGE)
来ました、「親学」。
これは朝日新聞が取り上げたものですが、ゲームにずっとのめりこんでいる子は、その書いた絵の中に、キャラクターと実際の家族が混在している。つまり、仮想と現実が一緒になってしまっている。最近、モリアキオという方の「ゲーム脳の恐怖」という本が出ました。小さい頃からずっとゲームにのめり込んでいる子は、前頭ぜんやという頭の中の人間らしさを扱う、激しい情をコントロールする場所があるんですが、その機能の低下を起こしてしまう。そこで、ムカつき、キレるということが起きてんだということを詳しく書いています。
典型的な、「仮想と現実の混同」論。
▼2005年4月のあらきけいすけの研究日誌
もしこれが、 ビデオ・ゲームに熱中してフィジカルな体験の時間が奪われている結果だとするなら、 この未経験のまま年をとる状態を「ゲーム脳」と呼んでも良いかもしれない。
ダメですよー。
※あらきけいすけさんがゲーム脳に肯定的、という事では全くありません。そこはよろしく。「ゲーム脳」の再解釈・再定義になっているので、そこは注意した方がいいかな、という事です。あれは森氏の造語だ、というのは押さえとかなくてはならないので。
○go.jp
ヒット数も少なく、肯定的に採り上げているのは特に見当たりませんでした。
○ed.jp(PDFファイルが多いです)
▼http://www.nagasaki-city.ed.jp/nishikita-e/nishikitadayori/h18/gakkou%20dayori/2gou-2.pdf※PDFファイル(@西北小学校)
見事に鵜呑み。しかも、結構具体的。こういうのが配られたり、読まされたのだというのを考えると、残念ですね。
▼ゲーム脳とその予防(@市場小ホームページ)
一番最後に、取って付けたような、小さい文字の注意書きがあります。バランスを取ろうという意図からなのでしょうけれど、そうはなっていないですね。
▼http://www.machida-tky.ed.jp/e-machida1/hokensitu/hoken0712.pdf※PDFファイル(@町田市立町田第一小学校)
保健室便り。イラストを多用してチェックリストまで作り、凝った内容……って、ダメじゃないか。熱意があるのはいいのだけど…。
▼http://www.miyoshi-yasuda-e.hiroshima-c.ed.jp/19nendo/tayori2.pdf※PDFファイル(@三次市立安田小学校)
今年の2月。「サインズ・オブ・タイムズ」というのが何なのか解らなかったので調べたら⇒福音社:サインズ
これはなかなか…。
それにしても、こういうのって、安易にお手玉を奨励したりしてる訳で、それはそれでまずいですね。
▼http://www.tym.ed.jp/sc138/hoken_hp/gakkouhokeniinnkai.htm(@射水市立小杉小学校)
ゲーム脳は、小児科医や保健関連の人の支持がよく見られますね。とても安易にメカニズムを前提として、そこからロジックを組み立てています。その前に調べるべき事が沢山あるのですが。
▼http://www.fuchumidorigaoka-j.hiroshima-c.ed.jp/02osirase/01tayori/hotstation/17/hotstation1213.pdf※PDFファイル(@府中緑ケ丘中学校)
「恐ろしい話」って…。あんまりですよ。根拠無いのに恐怖を煽ってどうするんですか(もちろん、根拠があると思っている訳だけど)。
▼http://www.onomichi.ed.jp/shigei-j/h19/h19.9gakkoudayori.pdf※PDFファイル(@広島県尾道市立重井中学校)
来ました、片岡直樹氏。心を「魂」と結び付けるのは、どうでしょうか。非常に危うい表現だと思います。科学者としてはかなり不用意なような。
▼メルマガ@かかみはら 第9号(@岐阜県立各務原高等学校)
森氏の講演を聴講して書かれたようです。主催は、「岐阜県教育研究会保健部会」。むう…。
高校生くらいになると、何言ってんだよ、的な反応もあったりしそうですが。
▼http://www1.sakai.ed.jp/weblog/data/sakai054/14536/kouhou%20fuyuyasumi061222.pdf※PDFファイル(@堺市立宮園小学校)
ゲームを単純化して見ているんだなあ、という印象。子どもがやっているのをもっと見てみればいいのに、とも思いますが、バイアス掛かったまま見ると、暴力描写がクローズアップされたりするかも知れないので、難しい所。
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取り敢えずこのくらい。実際検索すると解りますが、「ゲーム脳 site:ed.jp」でググると、170件くらいヒットして、ほぼ、ゲーム脳をそのまま受け容れています。キリが無い。
WEBを活用している学校でこれくらいヒットしたので、学校便りや保健室等で、ゲーム脳について肯定的な採り上げ方をしているのは、潜在的にかなりあると推測されます。
それにしても、ゲーム脳はニセ科学ですよ、的な記述が皆無というのは…。しかも、つい最近書かれたものもありますしね。やはりゲーム脳は根深い。こういうのを、蔓延と言うのかな。
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えー、感想。
頭が痛い。
ありそうな「ゲーム脳批判」批判なものを。
Q.「ゲーム脳」を批判している人は、子供たちがコンピュータ・ゲームをやりすぎても構わないと言うのですか?
Q.仮に森氏の「ゲーム脳」説が間違っているとしても、子供たちのコンピュータ・ゲームのやり過ぎを止められるならよいのではありませんか?
Q.「ゲーム脳」を批判している人って、自分がゲーム好きだからじゃないの?
Q.「ゲーム脳」を批判している人は、コンピュータ・ゲームをやり過ぎても悪影響なんか受けないって言うの?
Q.コンピュータ・ゲームをやりすぎれば悪影響が出るなんて、当たり前じゃない。なにがおかしいっていうの?
Q.「ゲーム脳」を批判したいなら、森氏のように実験でデータを集めるべきなのでは?
Q.ほかの脳科学者はゲーム脳や、コンピュータ・ゲームの子供への影響について、どう言っているのですか。
Q.コンピュータ・ゲームが登場してからの歴史は浅いです。悪影響がないなんて言いきれるのでしょうか。