カテゴリー「書籍・雑誌」の記事

2011年5月13日 (金)

マンガでも学ぼう

マンガでわかる構造力学Bookマンガでわかる構造力学

著者:サノ マリナ,原口 秀昭
販売元:彰国社
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今まで読んだ「マンガでわかる」系の本の中でも屈指の物である、と思いました。
内容としてはごく初歩の部分の解説で、数理的な解説はそれほど無いので、得られる知識の量としてはさほど多くはありませんが、とっかかりとして、あるいはいくつか本を読んだが概念が上手く把握出来ないのでおさらいをする、という、私のような初学者にとってはとてもありがたい類の本です。入門書であっても情報の量が多過ぎて、数ページ読むにもへとへとになる物ってありますしね。

画は、この種の本としては丁寧に描けている方だと思います(所々不安定ですが)。オーム社のシリーズを除くと(ここのは概してクオリティが高い)、これを載せるなど正気か?と思わされるような、形状が破綻したような物も散見されるのですよね(工学の本なのに図が狂ってるのもたまに見かけるという)。

マンガと解説部分との噛み合いも、かなり上手く出来ているように思います。前にも似たようなことを書きましたが、単に「人物が描かれてある図解の多い参考書」でしか無いのもありますよね。本書はそうで無く、マンガを読み慣れた人の目をよく意識しているように感じます。特にストーリーが深く複雑でワクワク読ませる、という風では無いものの、キャラクターの立て方の描写などが工夫されています。それもそのはず、と言うか、作者自らがマンガの専門学校で勉強してネームを書いたそうな。興味深い事ですね。

個人的な感想としては、いくつか眺めてきた構造力学の本の中では段違いに易しい物だと思います。そのかわりに理論の詳細や精確な説明がオミットされている所もあるでしょうが、上にも書いたように、とっかかりの本としてうってつけではないかな、と。

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2011年4月29日 (金)

もしタイムマシンがあったら――数学の面白さ

【送料無料】これでなっとく!数学入門 【送料無料】これでなっとく!数学入門

販売元:楽天ブックス
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この本は大変素晴らしいです。
数学で用いられる様々な概念について、具体的なイメージを用いつつ丁寧に解説し、それぞれの概念の繋がりや体系の美しさに気づかせてくれる良書。高校生くらいの頃の自分に手渡して、数学ってこんなに面白いんだよ、と教えたい、そんな一冊といった所でしょうか。

ただ、Amazonレビューにもあるように、それほど簡単な本とは言えません。全然数学やってこなかったけど興味出たから改めてやってみようか……といった人が「入門」するために使う本としては、少々むつかし過ぎるかも知れません。と言うのも、Amazonレビューにある、式の導出に略があったり(これは独習者には本当にキツイ)、基本的な関数の考えの理解が前提されていたりするから、なのですね。そういう意味では、「入門」と言うより「再入門」、もしくは「おさらい」などと言った方が、本の性質をよく表しているでしょう。

ですから、全然勉強してこなかった……という人が読むよりは、勉強はしているが「無味乾燥な数学」の面白さや具体性が解らず悶々としている現役高校生や、大人になってから意識的に勉強し直して一通り復習した人が、「ピンとこない」数学概念についておさらいしたりヒントを得る、そんな本だと思います。関数って何? 微積分なんてやった事も無い、なんて人は、まず中学・高校 向けの教科書や参考書、他の数学読み物を読んでから、あるいは読みつつ参照する、のが良いのではないでしょうか。そうすれば、「なるほどここはこういう事だったのか。」と楽しめ、数学の面白さや美しさに唸る事、請け合いです。

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2009年4月10日 (金)

ASIOSの本

ASIOS公式ブログ: ASIOSの本が出版されます

こりゃあ、良さげ。

定番のものから、ほほー、こんなのあるのか、というものまで。

中には、

チェーンメール「神の手雲」

これもあります。この件、追究をリアルタイムで見てましたからねえ。

懐疑主義的に見れば、この本にある誤りを探す、というのも一興ではありませんか。ASIOSの皆さんも、それを望む事でしょう。

謎解き 超常現象 Book 謎解き 超常現象

著者:ASIOS
販売元:彩図社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ここで、ジュセリーノばりの予言。

この本、kikulogで紹介されて注目を浴びる。コメント欄か、きくちさんが直接、か。

的中率は100%にする事が可能(私が書き込めば良い)。

「注目を浴びる」を定量化していないので、当たるも何も無い、と、某ちがやまるさん辺りに突っ込まれそうですが。

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2009年3月24日 (火)

ドレミファ

化学のドレミファ〈1〉反応式がわかるまで Book 化学のドレミファ〈1〉反応式がわかるまで

著者:米山 正信
販売元:黎明書房
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ああ……こんなすごい本があるとは思わなかった。

私は、「解りやすいテキスト」を希求しているけれど、この本は、その一つの理想形かも知れない。それほどに素晴らしい本。

なんでも、30年くらい前に出たロングセラーの本、だとか。

学生の頃にこの本に出会っていればな、と思った。知らなかった事が悔やまれる。

大人になってから勉強し直したい、という方、お子さんに、考えさせながら楽しく勉強出来る良い本を読んでもらいたい、と思っている方、また、お子さんと一緒に勉強してみたい、という方、等、色々な方にお勧めしたい本です。本当に、本当に良い本。

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2009年3月16日 (月)

しいけんす

マンガでわかるシーケンス制御 Book マンガでわかるシーケンス制御

著者:藤瀧 和弘,高山 ヤマ,トレンドプロ
販売元:オーム社
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偶然図書館で見つけたので、読んでみました。

結構良い出来なのではないかと。内容としては、ごく初級レベルのようですが、全然知識が無い人にとっては解りやすいものだと思います。

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2009年2月22日 (日)

セミナ

森博嗣の半熟セミナ 博士、質問があります! Book 森博嗣の半熟セミナ 博士、質問があります!

著者:森 博嗣
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

これは素晴らしい本。

大人も楽しめるし、中学生くらいの人達に読んでもらいたい、というのも思いました。本当に面白いです。

ものごとの「しくみ」とか「はたらき」とか、そういうものを、コミカルなイラストと森さんの(いつもの”調子”の)面白い文章で味付けしながら説明していく、そんな本。こういう本が書けるのは、すごい事だと思います。

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2008年12月27日 (土)

ニコチアナ

ニコチアナ (角川文庫) Book ニコチアナ (角川文庫)

著者:川端 裕人
販売元:角川グループパブリッシング
Amazon.co.jpで詳細を確認する

今、1/3程度読みましたが、面白いですね。多分、もっと面白くなると思います。

煙草をテーマにした小説って、あまり無さそうですが、どうなんでしょう。

煙草の害に関する議論についても勉強したいと考えています。

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2008年11月21日 (金)

数学思考。ドーキンス

仕事力を10倍高める数学思考トレーニング: 大村 平: Amazon.co.jp: 本

仕事力を10倍高める数学思考トレーニング | 書籍 | PHP研究所

今読んでいますが、これは素晴らしい本。とても解りやすいですし、面白い。

こんな文章が書きたいものだよなあ、と痛感しますよ…。

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ドーキンスの本を借りてきました。

手始めに、これを読もうと思ってます↓

虹の解体―いかにして科学は驚異への扉を開いたか Book 虹の解体―いかにして科学は驚異への扉を開いたか

著者:リチャード ドーキンス
販売元:早川書房
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ドーキンスの本に関しては、a-geminiさんがよく採り上げておられるので、読んだ後にそちらを参照しようと考えています。

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2008年6月15日 (日)

普及委員会

サイドバーに、「諫山実生普及委員会」と、「大村平普及委員会」を作りました。

「諫山実生普及委員会」は、少し前から置いてましたけれど。

個人的に、もっと世の中に知られて欲しい、広まって欲しい、と思う方々です。どちらも有名人でしょうけれど(大村さんの本から影響を受けた、助けられたという人は、物凄い数になるんじゃないかなあ)、もっと良さが広まれば嬉しいです。

どうでもいい話ですが、諫山さんは、私が一番好きな歌手で、大村さんは、私が文章の手本としている方のお一人です。

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2008年6月 7日 (土)

文庫化

Liber Studiorum: 『人間の測りまちがい』文庫版

おお、文庫に。

そして、訳の修正を行ったのか。

人間の測りまちがい 上―差別の科学史 (1) (河出文庫 ク 8-1) Book 人間の測りまちがい 上―差別の科学史 (1) (河出文庫 ク 8-1)

著者:スティーヴン J.グールド
販売元:河出書房新社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

人間の測りまちがい 下―差別の科学史 (3) (河出文庫 ク 8-2) Book 人間の測りまちがい 下―差別の科学史 (3) (河出文庫 ク 8-2)

著者:スティーヴン J.グールド
販売元:河出書房新社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

果たして、どのくらい読みやすくなっているのかな。

それにしても、イイ値段。

こういう本こそ、広く永く読まれるべきだよね。

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