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2011年7月19日 (火)

なるだけ短く「科学・非科学・ニセ科学」を説明

○科学

1)実験、観察や観測、調査などで得られたデータを処理する事によって、現象の仕組みや法則を明らかにする知的な営み。誤りを防ぎ修正を促す制度として、専門家による審査、あるいは現象の再現による確認(追試)などのシステムが存在する。 2)それによって確立された知識の体系。科学は常に書き換えられる可能性を持つが、蓄積されてきた知識は様々なテストや実用によって確かめられてきているので、根本の部分が簡単に覆されるという事では無い。

○非科学

科学以外の物事。上の1)の観点からすると、経験的に得られたデータを処理して現象の法則性や関連性を考察していこうとする営みで無ければ科学では無い。多くの宗教など。2)の観点からは、科学の方法から確かめられる事柄だが、現状の知見では認められない、あるいは既に否定的な結論が出ている、といったもの――科学史上における誤った説:化学での燃素説や炎素説など。それは、「可能性としては」、後から正しい事が確認され得るが(あくまで可能性)、現状(評価時点)の科学からは認められないという所がポイント。

○ニセ科学

科学のようで科学で無いもの。その時点での科学の知見から外れた事を、あたかも外れていないかのように位置づける言説。仮説段階のものを実証されたと主張するもの(例:ゲームをする事で脳が深刻なダメージを受ける、という説を実証したと主張する)など。科学の専門概念を現象の説明に組み込んでいるもの(血液型を知る事で性格を高い確からしさで言い当てる事が出来る、といったもの)。科学で明らかになっている事から大きく外れた何らかの現象が起こると主張し、「実験」や「論文」などを持説の根拠とするもの。既に充分確からしさが認められているにも拘らず、それが誤っていると主張するもの(相対性理論は間違っている、など)。

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