同じ穴の狢
全く嘆かわしい事である。
まずは、以下のエントリー群をお読み頂きたい。
- 今日の科学: pokoponにっき
- みみずくからの伝言 - pokoponにっきの科学に対する認識を問う
- 5は至高の数字 - みつどん曇天日記
- Gazing at the Celestial Blue 「朝日新聞」「pokoponにっき」「みみずくからの伝言」「みつどん曇天日記」の科学等に対する認識を問う
これらのエントリーは、朝日新聞の非科学的記事、aサロン_科学面にようこそ_DO科学/「3」を究める を発端として書かれたものである。発端の記事は、数字の中でも「3」が特別な力を持つと主張し、それを科学的に考察すると仄めかしていながら、全く考察に不備がある代物であり、その非科学性については異論の無い所であろう。
上記エントリー群では、非科学的な朝日の記事や、互いの考察を批判し合い、それぞれのブロガーの「数字観」が開陳されている訳であるが、その内容たるや、朝日の記事と大差は無い、恣意と憶測によって塗り固められた非科学的なものであった。非科学的言説を批判せんとするその意気や佳し、であるが、しかし、肝心の批判のlogicが脆弱では、「お話にならない」のである。論客で知られたブロガー達が、思い入れの強い対象に対しては冷静な認識を保っていられない、のは真に残念な事態であるが、それは心理学的に興味深い現象とも言えよう。
だが、嘆いてばかりもいられない。非科学的言説を垂れ流す、かの人達を放っておく訳にはいかない。WEB上で情報発信をする事の意味に思いを馳せるならば、ここで筆者が、「科学的に尤もらしい」説を披瀝しておく事は、重要であると考える。
------
さて、結論から先に述べよう。即ち、数字において究極の存在とは、
「7」
である。
それでは、以下に、この言明の根拠となるlogicを記そう。当該分野に馴染みの無い読者にとっては、驚嘆の事実と受け取られるであろうが、しかしこれは、「既に解っている事」なのである。
たとえば、我々は、一週間をサイクルとして日常生活をおくっているが、一週間は7日で構成されている。これは、人間が「7」を一つのまとまりとして認識しやすい事に由来している。心理学においてつとに有名な概念に、「マジカルナンバー7」というものがある。これは心理学者のミラーによるもので、彼は、人間は短期的には、一度に7程度のもの(まとまり。これを「チャンク」という)をしか記憶出来ない事を見出した。つまり、7とは、人間の認知能力の根本に関わる数字なのである。それを経験的・直感的に捉えて曜日の概念に組み込んだ先人の知的能力には感嘆せざるを得ない。
また、この数字は、「幸福」に関わる概念と結びつく場合が多い。
たとえば「七福神」。これは縁起の良いものとして扱われるが、この神は七柱である。
「ラッキーセブン」。スロットのナンバーや、野球における重要な回として捉えられる概念である。
そして「七夕」。これも馴染み深いものである。短冊に願い事を書いて飾った方も多いであろう。
次に、大変興味深い事実をご紹介しよう。
それは、人体の解剖学的構造に関わる事である。即ち、
「頭部には”穴”が7つ存在する」という事実である。もちろん7つとは、
- 左右の目:2
- 左右の耳:2
- 左右の鼻の穴:2
- 口
の7つである。
ところで、これについては、上でご紹介したリンクの内の一つ、みつどん氏のブログでも考察されている。引用してみよう。
顔には5つの穴が開いています。鼻と入口・出口を一つの穴と見なせば、人は全部で5つの穴を持っています。
筆者はこの部分を読んで、嘆息を禁じ得なかった。常に、見事に冷静で論理的な考察を行っているみつどん氏にしてこの体たらく。考えてもみよ。「一つの穴と見なせば」とあるではないか。これを恣意(註:わがまま の意)的と言わずして何と言おうか。これは、事象を客観的に見つめる科学とは正反対の態度であろう。
ここで、勘の鋭い読者は、「それは他の骨格にも見出せるのではないか」、と気付いたかも知れない。ご明察である。そう、「頚椎」の数は7個である。これは、生体力学的にも最も合理的な構造である事が解っている(ウソツ 1985)。最も重要である頭部を支える部分が「7」と関わっているのだ。この重要性は、いくら強調しても、し過ぎる事は無い。
また、自然界の構造にもこの数字は関わっている。そう、「色」である。虹が7色に分けられるのは、誰でも知っているであろう。
それだけでは無い。驚く事に、7という数字が心理的に効果を及ぼす事が、脳科学的に明らかにされたのである。スイスの心理学者、ホラフの著作から引用してみよう。
そこで私は、同僚の神経科学者であるデタラ・メッスに協力を得、fMRIによる研究を行った。その結果、私の仮説は支持されたのである。
その研究の概要を以下に示す。
1)筆者が所属する大学から学生を無作為に200人抽出し、
「7」の文字を見せる群 それ以外の文字を見せる群(0~9の内、7以外)の各群に分ける。
2)被験者が文字を見ている際の脳の活動を、fMRI によって測定した。
3)その結果、「7」の文字を見せた群は、幸福感に関わる部分が賦活した。これは、他の群より有意に高かった(図21)。
4)その後、被験者に、主観的幸福感を測定する心理検査を行った。その結果、やはり「7」を見せた群は有意に幸福感を感じていることが分かった。
以上により、「7という数字はヒトに幸福感をもたらす」という仮説が、認知神経科学的に確認されたと言って良いであろう。
本研究にあたって、同僚であり友人でもあるメッス教授には多大な尽力を頂いた。彼の協力なくしては、サンプル数200という神経科学的には相当大規模である実験を実現するのは不可能であっただろう。この場を借りて、メッスにはお礼を言いたい。
ホラフ・キスギー著 『数字心理学への招待』 P172 東大路書房 刊
このように、「7」について、神経科学のレベルでも、その「威力」が確認されているのである。さらに興味深い事には、この「7」という数字、様々な言語体系における「7」を意味する語でも同様の効果を及ぼすのが確認されているのである。これは、波動学の大家である江本勝の論とも通ずる。筆者としては、江本とホラフに共同で、よりホリスティックな観点からの「真理」を追究して頂きたいものである。近い将来、ホラフ・キスギー=江本勝 理論が完成するやも知れない……おっと、さすがに夢想が過ぎたようだ。
余談であるが、矢沢あい作の大人気マンガである『NANA』は、編集部に数字心理学に精通する編集者がおり、その編集者からのアドバイスによってタイトルがつけられたという。当該作品が大ヒットしたのも頷けよう。既にこの研究は、マーケティングの場にまで応用されているのである。
いかがであろうか。読者諸氏は、「7」の威力が学術的に証明されているという「事実」に驚愕したのではないだろうか。初めに示したリンク先のブロガー達は、このような事実、あるいはevidenceと言った方が良いだろうか、それを無視して持論を「思い込み」によって正しいものと結論づけているのである。お互いに批判し合っているが、筆者に言わせれば、それは所詮、「同じ穴の狢」なのだ。是非、本論考を熟読玩味の上、猛省を促したい。
参考文献
ウソツ・キダロウ 『機能解剖学概論』 小修館書店
ホラフ・キスギー 『数字心理学への招待』 東大路書房
別冊宝鳥ムック 『大人気マンガはなぜ売れた? その真実に迫る』 宝鳥社
------------
勢いでやった。後悔はしていない。公開はするが。
…。
……。
ごめんなさいごめんなさい。もうしません。
一応。
ほぼ全てデタラメです。マジカルナンバー7の話は、ちょっと本当が混じってますけど。
| 固定リンク




















コメント
TAKESANさんは親切ですねぇ。
僕なら最後のタネ明かしはしないで終わってしまうと思います。
結論を読んだ時点で全てがわかってしまったのは,僕がこのブログの継続的な読者であるがゆえなんでしょうね。
しかしこのエントリーを読んでいるとムカムカすると同時に笑みがこぼれますよ。(´,_ゝ`)
是非またやってください(笑)
投稿: 慶 | 2009年5月27日 (水) 00:38
なるほど。山本7平氏が存命ならば、同意されたでしょうし、7田式チャイルドアカデミーでも教えてほしいところです。
投稿: 7しさん | 2009年5月27日 (水) 01:38
億が一、真に受ける人がいたら、色々怖いですしね・・。
心理学方面の方には、「東大路書房」を小ネタとして仕込んでます(笑)
後、ウソツ博士の初出はここ⇒【ネタ】犯罪防止のために禁止にすべきものリスト :: 「事象の地平線」過去ログ倉庫
なぜ認知心理学者が機能解剖学の本を書いていたか、そんな突っ込みは無しの方向で。パラレルワールドです。
投稿: TAKESAN | 2009年5月27日 (水) 01:42
7しさんこと○○さん、今晩は。
ほほう、鋭い洞察です。その通りで、まさに七田式は、7の威力を見出してメソッドに組み込んだ体系と言えましょう。
------
独り言
完全に七田式を忘れてた…。今言われて初めて気付きましたよ。
投稿: TAKESAN | 2009年5月27日 (水) 01:45
ちなみに、統計方面の人用にもいくつか仕掛けてます(特にFSMさん向け)。
投稿: TAKESAN | 2009年5月27日 (水) 01:47
「6」すっとばして「7」行かないでいただけますかぁ!(8も出ちゃってるし)
投稿: ちょちょんまげ | 2009年5月27日 (水) 01:54
ちょちょんまげさん、おはようございます。
6=2×3なので、説明済みです。
素数だけ証明すればよいのです。
なぜ、因数分解のみで和の形の分解は無視するのかというと、すべての数が究極の存在になってしまって、有難味が減じるからです。
投稿: zorori | 2009年5月27日 (水) 06:57
数字には、特別な意味は無いと思います。
各民族に(民族の歴史から来る)特別な数字があるようですが…。
科学的な根拠はあるのか?
「干支」(60サイクル)も、「仏滅等」(ほぼ6サイクル)も、中国から来ていますが、陰暦が崩れ、その日に特別な意味は無い筈。
西洋の「7」、「13」も、数字自身に特別な力は無い筈。
それを信用し、一種の数字の<自己暗示>と思います。
日本の「4」(死)、「9」(苦)もゴロ(音)のみ…。
投稿: mohariza | 2009年5月27日 (水) 07:00
>zororiさん
にゃるほどぉ。
そうすると素数でないわたくしの「6」のエントリや、Pokopon氏の「4」のエントリは宇宙人とのコンタクト用に使用されるチャンスは無いということでしょうか(泣)
投稿: ちょちょんまげ | 2009年5月27日 (水) 09:30
TAKESANさん、こんにちは。
んじゃ13で。
・アポロ13
・13日の金曜日
・13階段
・ゴルゴ13
・オーシャンズ13
・FF13
・13歳のハローワーク
・マヤ文明13神占い
ほーらね神秘の数字(どこが?)・・・orz
投稿: うさぎ林檎 | 2009年5月27日 (水) 16:14
TAKESANさんともあろう方が、イルミナティに騙されてますね。
『7』で最重要なのは、メノラーですよ。
身の危険を顧みず、私が把握している秘密をばらすと、本当に重要な数字は、メノラー(7)×〈十二使途+マグダラのマリア〉(13)=91!
ユダヤ教のシナゴーグのメノラーは91cmで統一規格になっているハズ。
投稿: トンデモブラウ | 2009年5月27日 (水) 16:55
皆さん、今晩は。
しっかしあれですね。
これだけネタが湧き出てくるというのは、いかに最初の朝日の記事がダメダメだったか、を示してますよね。少なくとも、科学どうこうといって書くようなものじゃないなあ、と。
7といえば、北斗七星絡みの話も色々あるみたいですね。
投稿: TAKESAN | 2009年5月27日 (水) 18:18
ちょちょんまげ さん、
そうですねえ、やっぱこれ以上分解できない素数の方が厳かな雰囲気が漂っていますね。
ただ、合成数は複数の素数の効能を併せ持つとも言えるんですが、そうするとデカイ方が偉いとなってあまり品が有りません。
まあ、品のない宇宙人とのコンタクトにはよろしいかも。
投稿: zorori | 2009年5月27日 (水) 20:22
確かに、素数ってのは、なんだか雰囲気が違いますですね。
投稿: TAKESAN | 2009年5月27日 (水) 23:41
こんばんは、いつもお久しぶりのNo.4560です。
この記事で最初の「7」が出た瞬間に、なぜか森博嗣さんの某小説が思い浮かびました。
(安易にタイトルを書くとまずいかも、と思ったので、伏せました。)
このネタ、どなたかに「108」でやって欲しいなと思います。(既にネタの一部をどこかで読んだような気もしますが。)
投稿: No.4560 | 2009年5月28日 (木) 20:23
No.4560さん、今晩は。
そのネタ、実は入れてみようかな、とも思ってたんですよね。それと、中国武術の「七孔噴血」。上手く組み込めそうに無かったので書かなかったのですが。
108は、ネタにしやすいですね。
投稿: (孤)TAKESAN(独) | 2009年5月28日 (木) 21:00