メモ:ガイドライン試案を見る
※未整理
apjさんによる、ニセ科学判定ガイドライン試案 — Y.Amo(apj) Lab
apjさんのこういうまとめ、さすがだな、と思います。
ちょっと、ガイドラインに書かれた内容を参照して、「血液型性格判断」について考えてみました。
ガイドラインによれば、「科学である」とは、
- 試験・調査によって得られた結果
- 専門家、専門家団体若しくは専門機関の見解又は学術文献
によって実証されている事、となっています。これに当てはめると、血液型性格判断は、
「血液型と性格に強い関連がある」事は、1.と2.によって確認されていない、つまり「実証」されていない。よって、その命題は「科学で無い」と評価される。「装っている」に関しては、
- 「ABO血液型」は生物学的概念で、学校教育の内容や、輸血に関する知識から、一般的にそれは周知されていると考えられる。
- 「性格」は、人間の行動傾向のパターン、と一般に認識される。経験的に、それはある程度少数の類型や特性に分けられると考えられている。
- 血液型性格判断は、これらが強く関連している、という言説である。血液型という生物学的概念と、性格という心理学的概念との結びつきに関する言明である。
- 能見などの論者のように、「統計」を仄めかす場合がある。
- そもそも、心理学的に研究されてきた言説である。
- マスメディアによって、「実験」を仄めかして論証(もどきを)する場合がある。たとえば、幼稚園での実験もどき。
こういった諸々の条件から、科学と誤認させるに充分と評価して良いと考えます。
| 固定リンク
「科学論」カテゴリの記事
- メタスパイラル(2011.12.14)
- 主観、主観、ただ主観(2011.12.12)
- 公衆衛生(2011.12.07)
- ひとまずまとめ――患者調査において、「宮城県の一部地域及び福島県の全域について調査を行わない」事について(2011.12.06)
- 科学コミュニケーション――科学語での会話(2011.12.04)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
TAKESANさん、こんばんは。
私がここに書くのもどうかと思うのですが、「疑似科学批判」に間違ったことが書いてあるの、どうかと思います。
少なくとも、能見正比古さんは、血液型と性格が強く関連しているとか、血液型で性格が判断できるなんて言ってませよ。
どうか、誤解を与える文章を公開されることのないよう切にお願いします。
投稿: ABO FAN | 2009年5月 7日 (木) 20:36
あれ、ABO FANさん。
ABO FANさんとのやり取りは掲示板で、て言いませんでしたっけ。
それから、書いていない事を指摘されても困りますんで。
以後は掲示板で。
投稿: TAKESAN | 2009年5月 7日 (木) 23:29
やりとりではありません。
よくある事実誤認を指摘しただけです。
どうかよろしくお願いします。m(._.)m
投稿: ABO FAN | 2009年5月 7日 (木) 23:56
はい、誤読ですって。
私は、”能見などの論者のように、「統計」を仄めかす場合がある。”としか書いていません。
以下、掲示板に。ここに書いたら消しますので。
投稿: TAKESAN | 2009年5月 8日 (金) 00:01
apjさんのところに行ってちょっとコメントしました。
あと、伊勢田さんが触れてらっしゃいますね。
http://www.yonosuke.net/~iseda/diary/
投稿: pooh | 2009年5月 8日 (金) 12:09
poohさん、今晩は。
PCトラブルと死闘を繰り広げている間に、伊勢田さんからコメントがあって、apjさんのレス(とテキストの手直し)があったようですね。
科学哲学の、と単に言うより、科学哲学の概念を援用した的外れな指摘が見られる、とするのが適切なのでしょうね。科学哲学が的外れ、なのでは無く、的外れに科学哲学的な話を持ち出す、と言いますか。
直接は関係しないかもですが、資料用にとブクマしたのを、ここに置いておきます(未読のもあり)。
http://www.k2.dion.ne.jp/~kokoro/tenmus/2_41_50.pdf">質的研究と境界設定問題(PDF)
http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/~tiseda/works/pseudoscience1.html">科学哲学における疑似科学の重要性
http://air.lib.akita-u.ac.jp/dspace/bitstream/10295/1079/1/tachibana14.pdf">境界設定と生活様式の問題(PDF)
投稿: TAKESAN | 2009年5月 8日 (金) 20:59