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2009年3月31日 (火)

問題(と言うか質問)

「缶ビールをそのまま飲むよりも、グラスに注いだ方が美味い」

という意見があった場合、それは科学的に実証出来るか。実証出来るとすれば、具体的にどのような方法によって(現象の定義、作業仮説の構成、実験計画のデザイン、等)確かめる事が可能か。

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「科学論」カテゴリの記事

コメント

供するコップは二種類に絞りたいです。トマトジュースの缶みたいのと、それに対応するくらいのガラスのと。

供するビールも回が違っても決まった条件(温度とか炭酸とか)のものが出るようにしておきます。何種類かビールを用意して、二種類のコップに注ぎ、おいしさ(または好み)の順に並べてもらいます(同順もあり、でも)。

コップは4、5個がむずかしければ、2個(缶とガラス)でもいいかもしれません。味わう順番や条件の組み合わせはいろいろ変えます。容れものだけ違って同じ条件の同じビールが出される場合もあるでしょう。

それで、おいしさや好みの判定が主に何にもとづいているか、缶よりコップが選ばれる傾向があるかを検討したらいいんじゃないでしょうか。

ビールの銘柄では弁別しにくい場合は、水で割ったり、苦み甘み塩辛さなどを変えたりして、適度な味の違いを作り出す必要があるかもしれません。

ちょっと水でうすめた程度の味の違い(好み)と缶とコップの違いを置き換えてみられるかという発想です。

投稿: ちがやまる | 2009年3月31日 (火) 18:16

ちがやまるさん、今晩は。

詳しく書いて頂いて、ありがとうございます。

私がぼんやり考えていたのは、「容器によって美味しさが違う」という所の難しさでした。たとえば、「ある容器に入っているという条件そのものが効く」と頑張られた場合にどうするか、とかですね。そうすると、缶やコップから注がれた物を直接飲まなければならなくなって、でも見ながらだと、どっちに入っている物かという知識が邪魔をする可能性を排除出来ないので、難しいのかな、と。

それで、こういうので、どちらの容器に入れられた物かを知る事が出来ないままに飲めるか、つまりブラインドテスト的な実験は可能であろうか、と考えました。

そうすると、被験者に自分で飲んでもらうのでは無くて、被験者に目隠ししてもらってから、実験者が被験者の口に離れた所から(口につけるとどっちか判るから)流し込んであげる、などが考えられるかな、と。

なんでこの手の問題を考えてみたかと言うと……
最近、○○(データがおさめられているメディアの違い)で音が違う、的な主張をしているのを見かけたんですね。オーディオ関連では時折目にしますね。
それで、こういう場合の「音が違う」とか、あるいは「味が違う」なんかは官能試験の文脈になるだろうから、そこら辺をどういう風に考えていったらいいのかな、と思って、このエントリーを上げてみました。
こういう場合は、言っている人が実際に判別出来るかどうかを調べるのが重要になってくるのかな、と。

なんか、すごくぼんやりしてますね…。

投稿: TAKESAN | 2009年3月31日 (火) 20:04

TAKESANの興味が分析的な究明にあることは分かりながら、あえて的外れなコメントをしてみます。

うまいとは、飲んだ人がうまいと感じる主観だとすれば、統計的に意味のあるアンケート調査すればよいのでは。別に飲む時の条件をそろえるなどする必要もありません。主観を尋ねるだけでよいでしょう。

成分が変化するのか、見た目なのか、缶とグラスの触感の違いなのか、単なる思い込みなのか、それは分かりませんけど。

ちなみに私はグラスに注いだ方が絶対旨いと感じています。

投稿: zorori | 2009年3月31日 (火) 21:19

zororiさん、今晩は。

や、どちらかと言うと、「グラスのビールの方が美味いと”豪語”する者の舌は確かか」、的な問題意識も含んでいる、という感じです。だから、違いを見分けるのが可能か、という論点も出てくる訳ですね。

食味の官能試験などでは、容器の色まできちんとコントロールするそうですが、では容器そのものを主な要因として見て、その上で心理的効果を排除するにはどういうのが考えられるか、という具合です。触れば判るし、口をつけても判る。じゃあどうするか、と考察すると面白いかな、と。

上でもちょっと書きましたが、USBメモリの種類で「音が変わる」的な意見を見て、それを確かめるにはどういう方法があるのかな、とぼんやり思った事がきっかけですね。音楽の場合は、ブラインドテストがやりやすいと思うけど、たとえばビールなんかはどうだろう、って。そういえば、缶とグラスで美味さが違うとか言うよなあ、と。

ちなみに、私はビールが嫌いなので、どっちが美味いという意見が出ないのであります。ビール好きの人ごめんなさい。

------

後、このエントリーは、ある、日常生活にかかわる意見があった場合、それを科学の俎板に載せ、適切な実験の方法を考えてみるという一つの思考実験的エントリーなので、先行研究を参照せずその場で考える、というのが主眼であります>某氏へ

投稿: TAKESAN | 2009年4月 1日 (水) 00:53

「おいしい」というのをどうとるかはかなり重要ですよね。
これは私の経験からの話なんですが……。

ラーメンをたくさん食べてて、数を食べると段々味について色々言いたくもなるわけです。(^O^)

それまで店の雰囲気とかも気になっていたのが、そこそこ食べると、

「純粋に『味』を評価する。店の雰囲気や接客、店主の人柄なんてのは『味』には関係ない」

てなことを言い出すわけです。
ところが段々これも変わってくるんですね。「おいしい」というのは結局、「味覚」だけじゃないんですね。例えば全く同じ味の味噌ラーメンであっても、北海道の寒空の中、「シバレる~~~ッ!」と言いながら店に入ってきて、そこでたっぷり脂が浮いてなかなか冷めないのをズルズルッと食うのと、全く同じものを大阪の店で食うのとではやっぱり「おいしさ」というのは違うわけですよね。まあこれは例えですが。
で、結局、そのラーメンは持って帰ることもできないし、別の店のと並べて食べることもできないし、その「場所」「時間」から切り離すことは不可能なんだ……と。

まあ、たくさん食べると、そういうことを考えるようになって、また初めの、「雰囲気込みで『味』でしょ」に戻ってくるという。(^O^)

で、何が言いたいかというと、もし仮に缶のまま呑むのとグラスに注いで呑むのと「味覚」として全く同じものであったとしても、その雰囲気が違うのであれば、それはやっぱりどちらかが「おいしい」と認識しても全く不思議ではないのではないかと。

きっと「おいしい」という感覚は、そのあたり全部込みなんじゃないかなあ。

容器の色までコントロールして測れるのは、味覚なんでしょうね。「おいしい」かどうかを測ったことにはならない……ように思えます。まあこれは言葉の捉え方の問題なのかなぁ?

容器の色までコントロールして飲んだビールは、「美味」ではあってもきっと「まずい」ですね。(^O^)

いや、ちょっとずれた話でした。すみません。m(_ _)m

……と、ここまで書いてTAKESANさんが「美味しい」ではなく「美味い」と書いていることに気付きました。(^O^)

まあ、書いちゃったので、お目汚しに。m(_ _)m

投稿: hietaro | 2009年4月 1日 (水) 03:56

ビールの場合は視覚や触覚も含まれてしまうような設定でしたので、そういう総合的なところを一旦バラして少しずつ進めるしかないのかな、と思いました。オーディオの場合だと、リスニングルームの明るさや調度、聞き手の姿勢や椅子のやわらかさが聞こえ方に影響するか、というようなものに対応するでしょう。

音のサンプリングの周波数や処理の時定数みたいなものが影響するかどうかなら、いくらでも難しい聞き分け課題を作って盲検で比べられるんじゃないでしょうか。

投稿: ちがやまる | 2009年4月 1日 (水) 07:17

呑んべとして承知で的外れを書きます。ごめんなさい。

官能として主要なのは味覚と触感に絞れると思います。味覚のほうは容器によるビールの状態の相違(温度とか、泡立ちとか)を調べることになるでしょうね。
意外と大事なのは唇が容器に触れる部分での触感で、これは容器の形状や材質で変わってきます。ワインなんか、グラスが違うと明らかに味が違う(と感じます)。
まずはこのふたつを調べることになるのでは。

いやこれ、ぼくが個人的な経験に基づいて感じること、と云うだけなので、実際にはhietaroさんのおっしゃるようなことなんでしょうけど。

投稿: pooh | 2009年4月 1日 (水) 07:52

皆さん、今日は。

実は、ちょっとこんなのも考えたのです。

・グラスにビールを入れて、上に「缶のフタ」をかぶせて飲ませる
・缶にビールを入れて、上にグラスを切ったものをかぶせて飲ませる

こうすると、唇の体性感覚の影響を見る事も可能かな、なんて。

まあこれは、入っている容器によって味が変わるのだ、的な主張用でしょうけど。

---

hietaroさんやpoohさんが書かれた事は、まさに重要な所で。

我々が普段持つ「味」、「美味い」、などの認知と、心理学的な味覚などは同じものか、という問題。美味しさをどういう風に数量化するか、とかですね。美味いと主張する人が、グラスと缶の違いのみによって味が相当変わる、と言っているかどうかも関わってくるでしょうけど。
だから、官能試験のようなやり方が重要になってくるのだと思います。

方法的には、ちがやまるさんが書かれたようなアプローチが科学的に適切なやり方なんですよね。色々の要因をみて、その影響を考えていく。官能試験と物理・化学的なアプローチの両面から攻めていく、と。

上でも書きましたが、本来、言っている人がどのように主張しているか、を見る必要があるんですよね。メカニズムにどこまで言及しているか、とか。それで、上で出したUSBメモリの件では、音が変わると言っていた人が、他の人から理論的な説明をいくらされても、いや、でも音は変わるんだよ、的な「頑張り」を見せてたんですね。
そうなってくると、もう、じゃあ本当にあなたは区別出来るのですか、という話になってきますね。良いかどうかはともかく、使っているハードウェアによって違うと言うなら、それを弁別・判断出来るのね、それなら、ブラインドテスト受けるよね、と。
この場合には文字通りに、目隠しの試験になりますね。後は、ちがやまるさんが書かれた椅子や姿勢、あるいは室温などの因子を統制して行う、となるでしょうか。

で、話はhietaroさんが仰る所に替わりまして。
重要ですよね。要するに、雰囲気、一般的には状況全てが「おいしさ」に関わってくる、と考える。じゃあ実験してみよう、と提案された場合に、主張する側が、どこまで考えるか。いや、この雰囲気全体があるからいいんだよ、的な事を言ったら、どうしようも無い訳ですよね。

では、その状況をそのままにして、効くと主張している要因だけを対象に知らせずに換えれば、もしかすると確かめられるかも知れない。でも、薬とプラセボみたいに見た目は同じのものにする、というのは不可能なんですよね。初めから、見た目も手触りも違うものなので。

じゃあ、状況はそのままで、目隠しでどっちか当ててよ、と言われたらどうするか、とか。言われて、いや、目隠しなんてしたら雰囲気壊れるじゃないか、なんて事を言うかも知れませんね。そうなってくると、もうどうしようも無くなってくる。検証への消極的な態度と、アド・ホックな言い訳。

こういうのは、「ホリスティック」を標榜する立場でしばしば見られます。そして、ステレオタイプ的な「反”要素還元主義”」。豪語してるのに検証へは消極的。じゃあどうするのよ、となる。ある種の代替医療とかね。

とまあ、そんな事を考えたのでした。だから、
▼▼▼引用▼▼▼
「缶ビールをそのまま飲むよりも、グラスに注いだ方が美味い」

という意見があった場合、
▲▲引用終了▲▲
なんてぼんやりした書き方なんですね。言い方はぼんやりだけど、姿勢は頑なで譲らない、というのはよく見られるので。で、そのぼんやりな意見を科学の視点で見る場合、どういう見方が出来るか、と思った訳です。

投稿: TAKESAN | 2009年4月 1日 (水) 11:42

私が味覚について思うところは、hietaroさんが明晰におっしゃっていることにつきますが、TAKESANさんの問題意識にも興味があります。

>や、どちらかと言うと、「グラスのビールの方が美味いと”豪語”する者の舌は確かか」、的な問題意識も含んでいる、という感じです。

これなんですが、逆の場合も考えられますよね。缶とグラスでは(物性的には)違うものになっているのに、どちらも同じビールだからという知識が影響して同じ味に感じてしまうという可能性です。つまり「どちらも同じ味と”豪語”する者の舌は確かか」という問題意識です。

実は私は味音痴でして、冷奴にソースをかけてしばらく気付かなかった経験の持ち主です。醤油だと思っていると醤油の味がするんですよ。間抜けな話ですが、心理的に味覚を補っている高度な能力と考えられないこともない・・・なんて。

話が飛びますが、缶とグラスでは口の中に流れ込むビールの量や流れ方が違いますが、これが味覚へ大きい影響を与えている気がします。極端な例ではストローではビールはまずくて飲めません。そばは噛まずに飲み込むものだというのも似たようなことかもしれません。味覚にはこのような要素を含めるのか、どうかで話はずいぶん変わってきますね。

視覚の錯覚とも似ています。視覚とは対象をありのままに検知することだとすると、人間の視覚は不確かなものといえます。でも、錯覚とは、いろんな情報から視覚を補正する機能でもあるわけですから、より高度なものとも考えられます。

話は最初に戻って、物性的には違いのないものを、いろんな条件で補正して違う味に感じるといるという可能性と、物性的に違うものなのに、知識の補正で同じ味に感じるという可能性があるんじゃないかと。たぶん、その両者が入り混じっていて、結構複雑な現象であるような気がします。

投稿: zorori | 2009年4月 1日 (水) 21:06

zororiさん、今晩は。

かなり複雑な問題なのだと思います。

冷奴にソース、のお話が象徴的ですけれども、認知心理学的な所が大きく働いてきそうですね。あらかじめの心理的な構えがどうなってるか、と。

ところで、USBメモリで音が変わる、の件ですが、そう主張していた人は結局、何か独自のりろん(←わざと)を提出して、自身を出題者と位置付けて、コメントで反論していた人はきちんと解答出来なかったようだ、として締め括ったようです。
まあ、典型的な、アド・ホックですね。それと、検証への消極的な態度。

投稿: TAKESAN | 2009年4月 2日 (木) 00:18

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