切り口
良書を読んだので、ご紹介。
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心理学の切り口―身近な疑問をどう読み解くか (心理学の世界 教養編) 著者:森正 義彦 |
この本、培風館の「心理学の世界」というシリーズの中の一冊です。コンセプトは、「初学者でも読みこなせるように,体系的な学習ではなく,心理学の興味深い側面を選んで解説」するというもので、身近の出来事や、いかにも興味を惹きそうなトピックについて、心理学の知識で説明していきます。たとえば、無気力(1章)、外向性/内向性(3章)、オオカミ少女(4章)、詐欺(に騙される心理)(7章) 等々。これらの話題を、様々な心理学の分野の概念を説明しながら解説する、という内容。
尤も、学術書ですから、普及書あるいは啓蒙書のような平易さはありません。全く心理学の知識が無い人が読むには、ちょっと難しいでしょう。とはいえ、一般的な心理学の概説書よりは、かなり読みやすいと思います。
なかでも私は、オオカミ少女などの野生児の話(4章。藤永保氏 著)、「ど忘れ」と、詐欺に騙される心理について(6・7章。海保博之氏 著)を、面白く読みました。
また、12・13章は、個人的に最も参考になった部分です。内容は、繁桝算男氏よる、心理学における因果関係の考え方と、数量化や実験計画の入門的知識の紹介。因果関係の所は、科学一般に通ずる大変重要なもので、とかく難しくなりがちなトピックですが、比較的平易で(それでも、予備知識が無いと、読むのはきついかも知れません)、よく整理されているので、参考になりました。オススメです。
なかなか良い本なので、機会があったら読んでみて下さい。
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