超人
幻影随想: 氷点下の海で裸で泳ぐ超人ルイス・ゴードン・ピュー
大変面白いです。
生理学的・心理学的・バイオメカニクス的に見て、とても興味深い現象ですね。
武術の論理として、心身のコントロールの観点から見ると面白いし、また、気の論として見るのも興味深い。これは、自分自身で体温をある程度コントロール出来るというのを示唆しているので、たとえば気功で被術者の体温が上がるなどの現象を、実体的な概念としての気を用いずに説明出来る可能性を示している、とも見る事が出来るように思います。あくまで施術者は媒介と言うかきっかけで、実際の変化は自身の心理学的・生理学的メカニズムによって起こる、という。
震えを押さえ込むのがどういう論理によって起こるか、というのが一番知りたい所。単に心理学的なセルフコントロールのみならず、身体の恒常的なあり方(筋肉の弛緩の程度等)も関係しているのではないか、という所に、武術の身法に関心を持つ人なら着目する事でしょう。
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コメント
こんにちは、TAKESAN さん。
>震えを押さえ込むのがどういう論理によって起こるか、というのが一番知りたい所。
水中はよく分からないけど、大気中だと人間は零度くらいは訓練で「寒さをあまり感じない」くらいにはなりますね。南極越冬隊は行く前にも耐寒訓練するけど、南極で越冬することで結構耐寒性が上がって、「今日は零度で暖かいからヤッケはよそう」なんてヤッケを着ずに作業をしたりするという話があります。変な話だけど零度よりも少し下でヤッケ着て作業をするとかいた汗が凍ってジャリジャリして気持ち悪いから着ない、なんて話もあります。
実は私も零度前後くらいだと、そう震えたりはしないんですね。カッターシャツにベストくらいで平気で外に立っていられます。まあ、あまり長時間だと、「寒いかな」とは思いますけどね(笑)。
投稿: 技術開発者 | 2009年2月26日 (木) 17:55
技術開発者さん、今晩は。
ほう、それは実に面白いですね。
空手の寒中稽古をやる人なんかにも、寒さを防ぐメカニズムが身体に働いているんでしょうね。で、ルイス・ゴードン・ピュー氏は、それを超高度のレベルで体現し、精緻にコントロール出来る、と。
投稿: TAKESAN | 2009年2月26日 (木) 22:56