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2008年11月22日 (土)

問題意識

偽科学発見テスト - finalventの日記

テストに関してとか、ニセ科学概念についての理解はどうか、というのは取り敢えず措いておきまして。

この部分が、端的にfinalventさんの認識を物語っているなあ、と思いました↓

 このエントリの提起ですが、よく見かける偽科学批判として出てくるものは、水伝、マイナスイオン、血液型性格判定など、ちょっと利発な小学生なら簡単にわかるようなものばかりで、そんなものを批判してもたいした意味もないに、私に対して「お前は偽科学だのオカルトだ」といったの揶揄が飛んでくる。それなら、もう少し難しい例題で、私を批判する人がどれだけ科学的に物事を考えるのか、例題をやってみましょうかということで提起ました。(原文ママ)偽科学発見テスト - finalventの日記(finalvent 2008/11/21 16:33)

特に、

水伝、マイナスイオン、血液型性格判定など、ちょっと利発な小学生なら簡単にわかるようなものばかりで、そんなものを批判してもたいした意味もないに(ママ)

この部分ですね。ニセ科学論に興味を持ち、継続的に批判的活動を行っている方は、頭を抱えてしまうのではないかな、と。

まず、マイナスイオンや血液型性格判断が「ちょっと利発な小学生」に簡単に解る、というのが理解出来ません。前者は物理学の知識が必要で、健康効果や美容効果に関しては、条件を統制した実験によって確認されたか、という所が重要であって(具体的にはたとえば、松下のナノイーの技報を検討したりしてますね)、後者に関しては、血液型―性格 の連関という部分と「性格判断」を分けて考える必要があって、そこを誤認している学者なんかもいます。そもそも、性格判断自体は、その現象があっても全くおかしく無いのですから。

水伝に関しては、その構造自体のおかしさは一般常識レベルで見抜ける、という判断は妥当であろうかと思います。しかし、現実に信じている人が、かなりいます。それは、現象の構造を把握する認識力よりも価値判断を優先したりする人がいるのを示しています。もちろん、自然のメカニズムとして信じている人もいる訳です。

たとえばゲーム脳は、保育学の教科書に、肯定的扱いで載りました(削除される予定)。現在も、森氏による講演は続けられていて、凶悪犯罪が起こると、未だに森氏の見解を訊く新聞社があるほどです。

そういう現状を鑑みると、「そんなものを批判してもたいした意味もない」という捉え方は、私には的外れと言うか、あまりにも「見ていない」としか思えないのです。

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コメント

件のエントリの最後の(2008/11/21 18:26 の)コメントで,finalventさんは

> たとえば、水伝で詐欺事件や悪徳商法が行われているなら問題です。実際、そのような印象も受けるので、その批判はあって当然でしょうくらいに思います。

と書いていらっしゃるので,少なくとも水伝については「批判してもたいした意味はない」という見解ではなくなったということで (いつ,何故,というのは置いておくとして),もういいんじゃないでしょうか.他のものについても,そのうち理解していただけるかもしれませんし.
なんとなく今この話を続けるのは得策ではない気がするんですが,どうでしょう?

この方は,"ニセ科学批判"が自分に向けられていると思っておられるようで…具体例がないのでよくわからんのですが少なくとも本人はそう思っておいでで,何かがこじれている気がします.

投稿: たかぎF | 2008年11月22日 (土) 02:24

じつはfinalventさんのお気持ちも、問題意識もわかる気はするんですよ。あまりにミスティフィカシオンが利き過ぎているので、ぼく自身の理解が正しいかどうかもさだかではないですが。

ただ、書き方にしてもスタンスにしても過剰防衛だよなぁ、とか思います。なににそこまで神経質になって身を守ろうとしなければいけないのかわからない。
あれだけの知名度と信頼があればいくらでも付和雷同してくれる読み手はいるんだから、ああまで(結果的に攻撃になるような)自己防衛的な議論を展開しなくてもいいのになぁ。
結果論としては、その防衛の姿勢が言説の不誠実さにつながってるんだろうなぁ、とか思います。

投稿: pooh | 2008年11月22日 (土) 07:10

>poohさん

>>じつはfinalventさんのお気持ちも、問題意識もわかる気はするんですよ。

実際、「教条主義的なニセ科学批判」ならあるんですよね。そういう実例は幾らでもありますし。で、おそらくfinalvent さんが何方かに「偽科学」として批判されたことも事実としてあるんでしょう。

しかし、それは「ニセ科学批判は教条主義」と謂うことにはならないし、ニセ科学批判者一般がfinalvent さんをニセ科学論者と批判していることにならないわけで、こういう階層性の誤認と謂うのも幾らでもあるわけですよね。

そう謂う意味でfinalvent さんのニセ科学批判批判と謂うのは、判明してみれば非常にありふれた単純なパターンそのままだったと謂えるでしょう。

>>あれだけの知名度と信頼があればいくらでも付和雷同してくれる読み手はいるんだから

かなり以前の記事ですが、finalvent さんがご自身に対するネガティブ言及に相当ナーバスになっておられると謂う印象を覚えた記憶があります。

あの知名度故のお悩みと謂うのは当然あるんでしょうけれど、やっぱりそれは個人性の問題ですよね。個人性の問題で他者の論を攻撃すると謂うのは、やっぱり筋の好い行為とは謂えないわけで。

今回のテストについては、オレはみなさんほど精度の高い言及は出来ないので、「行為」としての側面に対する意見ばかりになりますが、知的な行為としてはかなりありふれた意味で稚拙なものだったとは思います。

投稿: 黒猫亭 | 2008年11月22日 (土) 08:45

うむむ。

finalventさんを含め、どうもこのところ見られた批判批判については、絨毯爆撃的な質の言説が多かった印象が残ってるんですよね。類似した属性のやつをひとしなみに批判すればいい、おれの気に喰わないやつにも爆弾は当たるだろう、みたいな。

ニセ科学を継続的に批判している側は、そう云うことにならないように有効な批判をおこなうにはどうすればいいのか、をけっこう細心に考えてきた経緯もあるんですけどねぇ。

科学の持つ一種の特権を単純にその実用性や強固さに求めない、その意義を一面的にその特権性に帰属させない、と云う言説上のスタンスを露骨に表に出す論者はぼくぐらいなのかもしれませんけれど、少なくともそう云う視点を踏まえないで継続的にニセ科学を批判しているようなナイーヴな論者はいないと思うんですよね。だから「それは誰だ」と云うことにもなるし、「そう云うことにしたいのですね」と云うふうにも見える、と云う部分は正直あります。

投稿: pooh | 2008年11月22日 (土) 09:50

こんにちは。

もう「感想」を書いても良い段階かと思いますので、ちょっと感じた事を。

よく「攻撃は最大の防御」なんて事を言いますが、これってリアルタイムの口喧嘩やチャットならともかく、きちんと文字で書かれたものをやり取りする議論の場合には殆ど当てはまらない気がします。

特にネットの場合書かれたものはどこかに残りますので、後からゆっくり見直せます。実は私自身も、威勢良く攻めてる様に見えて実は穴だらけの論だった、なんて事に後から気付いて、冷や汗を書く事もありました。

ですから消極的な様に見えても自らの論を確実なものに固めていくのを優先させるべきなのでしょう。そうして出来上がった論はダイヤモンドの硬度と絹の柔軟性を兼ね備えていますので、どの様な攻撃に対しても難攻不落の要塞と成り得るでしょう(ちょっと赤面ものの表現ですけどね)。

あと、もうちょっと本題に近い話をしますと「科学教信者は自らを特権階級と看做している」的な批判批判の類は、いい加減何とかならないものですかねえ。
いや、確かにそういう傾向がカケラも無いとは言いませんよ。そこは私も自省したいです。でも、たとえ少々上から目線だったり方法論が問題だったとしても「自らの権威権力を防御する目的でニセ科学批判をしている科学者」などというのは、いくらなんでも存在しないと思いますよ。

「権威権力(または金)を手に入れる為にニセ科学にハマったり積極的に広めたりしている科学者」なら、いない事もないですけどね。

投稿: PseuDoctor | 2008年11月22日 (土) 11:49

たかぎFさん、poohさん、今日は。

>皆さん

私は今回、ニセ科学論についてなるだけ具体的に述べつつ批判する事で、せめて調べてもらって、誤解がある所くらいは理解して頂きたい、と思っていました。

これは、finalventさんが高い理解力を持つ信頼に足る論者であるという認識に基づいての事でした。

でも、今日ついたコメントを見て、それは明らかに私の認識不足だと悟りました。話をまともに聞いてもらえないのではどうしようも無い。

あのレトリックでいくと、私の上の文章も、「評価していたfinalventの理解力の無さと周回遅れ加減に失望したニセ科学批判者」という風に読解する事も出来る訳です。そして、そういう方向に実際なっている。

私としては、具体論を特にレトリックも用いず進める、というのを好ましく思うので、ちょっともう無理かな、と。

>たかぎFさん
▼▼▼引用▼▼▼
なんとなく今この話を続けるのは得策ではない気がするんですが,どうでしょう?
▲▲引用終了▲▲
直接向けたというよりは、finalventさんが理解出来ていない部分の可能性と、ニセ科学がどう普及しているか、という事例の提示のつもりでありました。

得策では無い、というのはその通りかも。

実は相当な徒労感です。

------

PseuDoctorさん、今日は。

果たして今回のやり取り(とは言えないと個人的には思っていますが)は第三者から見てどう思われるだろうか、というのは考えます。

正直な所、具体的な部分に全く言及されない事に歯痒さは感じました。それなのにテストと称してエントリーを上げた事への違和感もありました。

「テストだそうです」の方のコメント欄について、「なんでこんなに尖るんだろう」という感想をブクマで頂戴したのですが、そりゃあ、無理解に基づいてどんどん話を進められれば、多少は強い口ぶりにもなると思います。

自分で言うのもなんですが、私は、自分のゲーム脳論についての読み解きには、ある程度の自信を持っています。少しはものを言ってもいいくらいには理解出来た、と考えてます。そういう所も少しは見てくれないかな、と思う訳です。
いや、自分のはどうでもいいんですが、せめて、きくちさんや他の方々の地道な活動と積み重ねられた論を参考にしてはくれまいか、と。

なぜあれほどの知識と論理的認識力を持ち合わせた方が、あれほど筋の悪い論しか展開出来ないのか、というのが率直な気持ちです。

▼▼▼引用▼▼▼
「科学教信者は自らを特権階級と看做している」的な批判批判の類
▲▲引用終了▲▲
ホントにそうですよね…。

投稿: TAKESAN | 2008年11月22日 (土) 12:10

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