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2008年9月20日 (土)

全然解っていない人

はてなブックマーク - ホメオパシー大百科事典は読み物として面白い - NATROMの日記

※URLに余計な文字が入っているからだと思うのですが、ブクマがちょっとおかしい。メタブクマしても参照出来なかったり。

2008年09月19日  Gedol 医療 カガク教徒は漢方や民間療法とかじゃ満足しないんだろうなぁ。あと、懐疑主義でない魔術師は自滅するぜ、大抵

こういう、生半可な理解での意見というのは、いかんともしがたいですね。その、民間に伝承されてきた療法や、古来使われている漢方の理論や薬の効果をきちんと確認するのも、「科学」の役割なのです。まだ充分確認されていなかったり、効果が否定されているのに「効果がある」と嘯いているものに命を預けるなど、出来る訳が無い。たとえば、根拠も無いのに感染症に効果がある、なんて言ったら、それだけで犯罪的な行為です。

懐疑主義で無い魔術師がしぶとく生き残っているから問題になっているのですよ。全く現実を見ていないんですね。ゲーム脳論とか、ある意味魔術的な言説ですけど、それも自滅するまで待つの?

「カガク教徒」とは、いかにもな書き方。

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科学論」カテゴリの記事

コメント

このタイプの意見を言う人間に対して本当に苛立つのは、口ではこう言っておきながら実際に病気や事故によって自分の身に命の危機が訪れるような事が起きたら、ほぼ間違いなく「科学的な現代医療」の治療を受ける事を望むはずなんです。
もし望まないと言うのなら、交通事故で脳挫傷を発症しようが、高熱で意識が無くなろうがレメディでも祈祷でも使って治して頂きたいと思います。

でも、私はこうした意見を言う人間は絶対に自らの生命の危機には、近代医療による治療を求めると確信しています。

結局、何か「権威(と一般的に思われているもの)」に対して何か一言言いたいだけで、科学者とも、ビリーバーとも違う一般の人間の意見は、利害が無い分中立的で公平な見方だとでも思っているんでしょう。

ここからは余談なんですが。
こうした無責任にニセ科学を擁護したりする人間やビリーバー達に対して「己が命を賭けてでもニセ科学を信じる事が出来るんだな?」という事を、もうそろそろ言ってやってもいいんじゃないかと思います。

これは私の予想ですけど、ニセ科学を信じたり、それを擁護したりする事に命を賭けるコストまでは彼等は払えないと考えます。
そこまで踏み込まれたら、彼等は内心の怯えを隠せないと思う。

言いっぱなしで、自らの発言で何のリスクも持たなくて良いからこそ、ニセ科学を信じて流布したり、それもアリだと擁護したりする人間が後を絶たない訳で。

投稿: 内海 | 2008年9月20日 (土) 08:26

内海さん、お早うございます。

知識も足りないし、想像力も不足しているのだと思います。にも拘らず(いや、であるからこそ、か)的外れな非難をするというのは、度し難い。

科学というのは、常にアップデートされる知識体系な訳で、「民間療法」や「漢方」等と対置される概念では無いのですよね。それらの効果を客観的に評価して、メカニズムも探っていく、というのが科学なのですから。とても素朴な認識だと思います。

て言うか、漢方にしろ各種民間療法にしろ、そういう観点で分析しようという意欲的な研究者もいるでしょうしね。

▼▼▼引用▼▼▼
こうした無責任にニセ科学を擁護したりする人間やビリーバー達に対して「己が命を賭けてでもニセ科学を信じる事が出来るんだな?」という事を、もうそろそろ言ってやってもいいんじゃないかと思います。
▲▲引用終了▲▲
強力に確信的な人だと、それも覚悟しているかも知れませんが、多くは、それは無いでしょうね。いや、変な話、そうあって欲しい、と言うか。そうであれば、信念を覆す可能性もある訳ですしね。

投稿: TAKESAN | 2008年9月20日 (土) 10:55

そもそも、NATROMさんの元のエントリー、後半で、代替医療にかなり寛容な姿勢を示していますが、あれは、プロの医師として、色んな観点からギリギリまで考えた上での見解だと思うんですよね。それでも、「カガク教徒」なんて言うのかな。

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ホメオパシーに科学的根拠が無いと解っていて使うなら良い、というのは、なかなか難しい話ではありますよね。根拠があるという信念を持っているから心理効果を促す、という面もあるだろうから、二律背反的。
解っている大人が、年端も行かない子どもに「これは効くんだよ」、と言って与える、というのも考えられるけれど、それは倫理的にどうかな、という気もしますし。

投稿: TAKESAN | 2008年9月20日 (土) 11:11

一言感想。
「うううう〜〜〜〜む」。

これって感想???
ハッハッハ。

私は慢性腰痛なので、それこそ代替医療の宝庫ですよ。
西洋医学に東洋医学。
ありとあらゆるものに挑戦。
そして、このごろ行き着いたのは、
心身医学です。
新しい分野なのですが、かなり東洋と西洋の融合、お互いの長所からさらに高い時点にアップするため日々研鑽している研究者や医者、スタッフがいます。
経験上、西洋医学も代替医療も漢方も、
本物は「患者のため」が第一義なように思います。
決して、現実の病から逃げませんね、、、本物は。
まぁ、これからも腰痛との闘争は続く訳ですが、、、はぁ(ためいき)

なんだかはずれてKYなコメントかもしれませんが、
最終的には患者本人が喘ぎながら一番良い選択をしていくことなのでしょうね。

じゃ〜〜〜〜またね。

投稿: せとともこ | 2008年9月20日 (土) 13:01

現象を数量化して、なるだけ客観的に記述する、というのが科学の役割な訳で、本来、どのように伝承されたか、とか、あるいは民間療法であるか否か、という部分を捨象して対象化する、というものなのですよね。それが実証科学の意義の一つである、と言っても良いでしょう。

各種代替医療に関しても、エビデンスを確認したりメカニズムを追究したり、という試みをしている人はいるのですよね。対立図式のようなものを描いていては、物事の本質には迫れないのだと思います。しかし、科学の厳密な手続きというのは、常に意識しなければいけないでしょうね。特に医学・医療は、命に直接関わるものなので。

西洋医学批判で時折見られるのが、西洋医学は心身を統合的・システム的な対象として考えていない、というものです。それは完全に的外れな誤解なんですよね。そこを意識しているからこそ、学際的な研究も盛んになっているし、認知科学のような分野もあるのですから。

余談ですが、腰痛の「痛みの原因」について、色々議論があるようです。あまり押さえていないのですが、整形外科の通説が実は科学的で無い(生理学的メカニズムも無視している、とか)、という批判があるようです。※もちろん、どちらが妥当か、というのは知らないので、そういう議論の紹介、って事で。

私自身、このブログで、現時点において鍼治療を疑似科学と断ずるのは反対していますし、気について論じていたりもするのですよね。科学は、現象の仕組みをデータを元にして解明していく、という方法を洗練させ発展してきたものなので、そういう所を知らしめるのが重要かな、と。

科学とは対極に位置すると認識されるであろう「気」の概念について論じる事があるのは、意図的なものだったりします。多分、きちんとまともに語れる人はあんまりいないので、自分でやってみています。

投稿: TAKESAN | 2008年9月20日 (土) 13:53

ぼくが自分のところでぶん回している認識は、「西洋医学も現時点では純粋に科学的な思考に立脚したものではない」と云うところから始まります。その視点からは、東洋医学や代替医療を「西洋医学=科学」に対置するもの、として考えるのもちょっと筋違い、と云うことになります(前提が違う)。

で、いずれにせよ医療行為を責任を持って行おうとすれば、その行為を評価するために現時点で最適な手法は科学のものさしを使うことである、と云うふうに考えています(当面ほかに適切な客観的評価の手法がない)。だからひとまずは漢方だろうが民間療法だろうが、科学を志向するしかない、なんて思ったりするんですね。
でないと、思わしくない結果に至ったときにいっさい免責の余地がなくなるんじゃないか、とか思うんですけどね。

投稿: pooh | 2008年9月20日 (土) 17:31

poohさん、今晩は。

もし、代替医療や民間医療の効果を本気で確認したい、という意欲があるなら、それは結局、科学的方法によって確認する、という所に収斂するかと思います。科学はそういう風に構成されてきた訳ですからね。

医学と科学の関係、あるいは、医学と医療との関係、というのは、とても難しい問題ですよね。人の命が関わるだけに、一筋縄ではいかない。

投稿: TAKESAN | 2008年9月20日 (土) 23:05

http://blackshadow.seesaa.net/article/106671451.html#comment20080920225400

めまいが。

あれです。やり取りが不可能な類の方。個人の経験を元にすればあらゆる反論が可能(あくまで「可能」)だから、すり合わせとかしようが無いでしょ。

信じて無いと言っているのと、詳しく知ってるかどうか、というのは別な話だよ…。

投稿: TAKESAN | 2008年9月20日 (土) 23:17

思わず出かけていって長広舌を振るってしまいました。
恥ずかしい…

投稿: pooh | 2008年9月21日 (日) 10:39

poohさん、今日は。

私も、ちょっとコメントを入れてきました。単なる難癖と取られる可能性大、ですが。

言葉を大切にする、という意識を感じさせる割りにはかなり無礼なのが、なんとも興味深いですね。

て言うか、「信じていない」と強調するのは、自分の認識力の程度の強調にもなっているような(「それくらい解っているよ」と仄めかす)。
知ってるの、と訊いたら、信じて無い、と返ってくる、というのは面白い。

投稿: TAKESAN | 2008年9月21日 (日) 11:18

みみずさんのコメントは素晴らしい。あまりに見事で感心しました。

そして、恐らく届かないだろうな、というのを考えると残念(届けばいいなあ)。

投稿: TAKESAN | 2008年9月21日 (日) 11:54

http://b.hatena.ne.jp/entry/http://b.hatena.ne.jp/entry/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080923-00000002-maiall-soci

1番目についたコメント、これは、なかなかに知性を感じさせる文章ですが。

ジュセリーノの予言のようなものは、普通はニセ科学とは言いませんな。その意味では、毎日記事についた はてブのタグは紛らわしい。

投稿: TAKESAN | 2008年9月24日 (水) 13:37

http://d.hatena.ne.jp/Gedol/20081010/1223634526

意味がよく解らないので(ある程度は解ります)、読んでみて、「こうじゃないか?」というのがあれば、教えて頂ければ嬉しいです。

誤解であれば訂正するに吝かで無いのですけど。

元コメント(ブクマ)
▼▼▼引用▼▼▼
カガク教徒は漢方や民間療法とかじゃ満足しないんだろうなぁ。あと、懐疑主義でない魔術師は自滅するぜ、大抵。
▲▲引用終了▲▲
前の文の「カガク教徒」には、リンク先に書かれているような含意があったとの事。私にはそう(ちゃんとは理解してません)読解するのは無理でした。て言うか、普通読み取れない。

後ろの文の解釈に関しては、訂正の必要は無いかと思います。懐疑主義で無い魔術師は自滅しないので。

何回かリンク先を読み返しましたが、やはり掴み取れなかったのでした。あ、
▼▼▼引用▼▼▼
そもそもこのヒト、普通の人が「その医療が科学的かどうか」なんて確認した上で医療を受けてるとでも思っているのだろうか。
▲▲引用終了▲▲
この部分は当たって無いと思いますよ。なんでそういう風に思われたのかは解りませんけれども(なぜ?)。そう思ってるならニセ科学批判なんてしないでしょうね、恐らく。

後、記憶が曖昧なのではっきりとは言えませんが、NATROMさんに向けられた言葉と取った訳では無いです、多分。

投稿: TAKESAN | 2008年10月10日 (金) 21:06

もしかしたら、ある程度の共通了解のある表現なのかと考えて、念のために「カガク教徒」とカタカナ交じりの表記ででググってみましたが、特に使われているという事も無いみたいで。

投稿: TAKESAN | 2008年10月10日 (金) 21:10

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ま、一行コメントに対する反応なので「解らない」ってのもしょうがないのかなぁ。 こういう、生半可な理解での意見というのは、いかんともしがたいですね。その、民間に伝承されてきた療法や、古来使われている漢方の理論や薬の効果をきちんと確認するのも、「科学」の役割... [続きを読む]

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