ゲームが社会性を…
メモです。
「ゲームは子供の社会性をはぐくむ」 米社会調査機関が報告書発表 - MSN産経ニュース
・データは社会調査的なもの。観察や実験では無く、電話での聞き取り調査のようである。
・攻撃的になる場合もあるが、それを注意する事でコミュニケーションする、という面も見出されたようだ。
・「慈善事業に寄付」を一般に向社会性の指標として捉えるのは妥当だろうか。
・聞き取り調査であるから、質問紙調査とは若干状況が異なると考えられる。質問者の違いによって、答え方も変わる可能性がある。
・サンプリングは適切か。もし適切さを欠いていれば、一般化は出来ない。また、割合の比較も慎重に行われなければならない。適切だった場合でも、割合の比較は、統計的推測の文脈になると、誤差を考慮するべきだから、数値をそのまま比較してもダメ(推定や検定を考える)。
・ジャンルの違いはどれくらい考慮されているか。
・プレイ時間はどれくらい考慮されているか。
こういう結果自体は、社会心理学的研究で見出されているものと同じですね。調査デザインが適切ならば、ゲームの好影響の傍証の一つ、として捉えられるでしょう。
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コメント
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一般的に言って、自動で書き込みして、「不適切だったらゴメン」て、どんだけ勝手なんだよ、と思いますよね。
チラシを大量にポストに投げ込んで、「要らなきゃ棄ててね」、と言うのと同じなんじゃない? 管理者としては、少なからず作業を強いられる訳ですよ。
という事で、しばらくしたら消すと思います。
投稿: TAKESAN | 2008年9月18日 (木) 00:27
こんばんは、TAKESANさん。
こちらは、テレビを見たりゲームをやるのは良くない、といった考えへと誘導するような記事を見つけました。
http://news.ameba.jp/domestic/2008/09/17867.html
アメーバニュース:「TV、ゲーム時間短い児童生徒 テスト正答率が高い傾向」
ゲームをせず、学校の勉強に集中すれば、テスト正答率が上がるのは、まあ分かるとして、なぜテレビとゲームだけ比較対象としているのかが分りません。小中学生なら、外で遊んだり、スポーツやクラブ活動、習い事や読書やネットをしたりする人もいることも考慮しないと(他にもいろいろあるでしょうが)、私から見れば偏向記事にしか見えません。何か(ゲーム等)を悪者にしないと気が済まないのでしょうか。
それに、
引用開始:
正答率で見ると、小学校の国語A(主として「知識」に関する問題)で「全く見ない」は64.7%となり、「4時間以上」の61.4%を上回った
:引用終了
3.3%の違い程度では、正答率が見てない人より高いと大きく言えることではない、と思うのは私だけですかね?
投稿: バートレット | 2008年9月18日 (木) 18:25
バートレットさんの挙げた調査ですが、「全く見ない」も、「4時間以上」も、どちらも極めて極端な例のように思えるのは私だけですかね?
3時間以上、が、小学校45%、中学校38%もいる、ということは、「全く見ない」は殆どいない、というように思えるのですが。
もっとも、前年比で、小学生で11%、中学生で6%という非常に大きな割合の変化がある、というのもちょっと気になるところですが(僅か1年の間で、小中学生の生活スタイルが大きく替わる、ということも考えづらいですし)
投稿: たこやき | 2008年9月18日 (木) 19:11
バートレットさん、今晩は。
その記事、昼間に見かけましたが、よくある書き方ですよね。何故ゲームをそんなにクローズアップするの、という。
論理的には、テストの内容と具体的な部分が重ならないものであれば、負の相関関係が見られるのは、ある意味で当然とも言えます。
勉強時間が多いほど体力が不足している、といったような傾向もあるかも知れません(でも、そういった報告はそれほど見かけませんね)。
▼▼▼引用▼▼▼
3.3%の違い程度では、正答率が見てない人より高いと大きく言えることではない、と思うのは私だけですかね?
▲▲引用終了▲▲
仰る通りだと思います。
まず、これって、ゲームプレイ時間をカテゴリーに分けたものなので、それだけで、誤差が結構出そうです(正確にプレイ時間を把握している人はほとんどいないでしょうし)。仮に、実際それだけの差があるとはっきり言えるとしても、じゃあ、3%の差というのは大きいの、という見方も出来る訳ですね。
------
たこやきさん、今晩は。
現代の平均的な生活スタイルを想像すると、「全く見ない(しない)」とはっきり答える家庭は、教育的に強く意識している、と推測する事も出来ます。一方「4時間以上」というのは、明らかに異常にやり過ぎですよね。可処分時間を考えると、学校以外ではほとんど勉強をしていないという事だから、成績が振るわないとしても、それはある意味当然(「なのに」3%「しか」違わないのか、と考える事も出来ますよねえ)。
で、なんでそんな長時間やらせるの、という別の問題が出てきます。
ゲームをめちゃくちゃやっていたと自覚している私でさえ、休日以外は、2時間くらいでしたから。
賢明なる保護者の皆さんは、こういった記事の記述の問題点等をお子さんと一緒に検討して、リサーチリテラシーやメディアリテラシー向上の一助とする、というのを考えても良いのではないかと思います。
全く使いようの無い物に見えても使い道はあるよ、という見方を鍛えられるかも知れません。
投稿: TAKESAN | 2008年9月18日 (木) 22:11
これを貼っておきます⇒http://www.nier.go.jp/08chousakekka/index.htm
情報を適当に切り取って並べたマスメディアの記事なんかを読む必要は無いんですよね、こういう資料が参照出来るんだから。
投稿: TAKESAN | 2008年9月18日 (木) 22:37