引っ掛かる
何がって?
これが⇒瀬名NEWS: 水素水研究の基本を理解するためのリンク集
ここでの、「疑似科学批判」への言及への仕方が。
そしてこのふたつの記事に対して数十人が「はてなブックマーク」にコメントを書き入れましたが、その多くは印象的・反射的なコメントとなりました。
------
*ふたつのはてなブックマークで雰囲気は異なっており、後者のほうが冷静なコメントが多いです。コメントが蓄積されるにつれて「場の空気」が生まれてきていることがわかります。
------
反射的な態度で「これは疑似科学だ」と決めつけてしまうことは、商品の内容を吟味もせずに「ナントカ還元水は健康にいいらしいから買ってみよう」と手を出してしまうことと大差ありません。
3番目の引用部については、一般論としてその通りかと思います。が、それが疑似科学批判に多く見られる態度である、かのように主張しているように読めてしまうのは、私だけでしょうか。はてブの説明も、「その多くは印象的・反射的なコメント」、と言えるようなものですかね。「場の空気」というのも、随分曖昧な説明のような。ちなみに、私がはてブコメントで書いたのは、
ublftbo 科学, 未科学, 水素水 紹介されている実験内容からそのタイトルをつけるのは、早計じゃないかなあ。(はてなブックマーク - 水素水に記憶力低下抑制効果、日医大教授がマウスで確認 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) )
これです。冷静で無い雰囲気の方で書いたものです。このコメントは、世間で「水素水」というものがどういうイメージで捉えられるかを考えると、この段階でそういうタイトルを付けるのは早計なのではないか、という趣旨で書きました。だから、タグが「未科学」な訳です。要するに、実験そのものでは無く、報道の仕方へのコメントです。
確かに、ほぼ懐疑的なコメントではありますが、これは疑似科学だ、と断ずるようなものが、それほど多いですか? いや、その前に、はてブの反応なんて、ごく一部のものだと思うけれど…。「その記事に対して強い反応がウェブ上で起こりました。」と特筆するような事柄なのかなあ。
ここに疑似科学と実際の科学の複雑でおもしろい関係性があると私は思います。だからこそ、私たちは反射的な疑似科学批判ではなく、冷静な目で研究成果を見極めてゆく必要があるのです。
それはそうですね。と言うか、一般的に、よく吟味せず決め付けるのは、好ましく無い事でしょう。その前に、「反射的」という言葉の使い方に、なんとなく違和感を覚えますが。疑似科学批判(に限らず批判)は、その内容が妥当かどうかが問題になるのであって、「反射的」か否か、というのとは、また違うのではないかと。もちろん、「反射的」に、ネガティブな意味を含ませてあるのでしょうけれど。これは語感の問題なので、ちょっと余談でしたね。
まあ、考え過ぎなのかも知れませんが、わざわざ疑似科学批判についての見解を入れる所に、引っ掛かりを覚えたのでした。
ところで、瀬名さんは、「ニセ科学」概念は押さえていらっしゃるのかな。
| 固定リンク
「科学論」カテゴリの記事
- メタスパイラル(2011.12.14)
- 主観、主観、ただ主観(2011.12.12)
- 公衆衛生(2011.12.07)
- ひとまずまとめ――患者調査において、「宮城県の一部地域及び福島県の全域について調査を行わない」事について(2011.12.06)
- 科学コミュニケーション――科学語での会話(2011.12.04)
この記事へのコメントは終了しました。


















コメント
どうにも瀬名さん、このあたりほんとに微妙な書き方をする。真意はどこ、ってのがよく見えないですね。記事の内容は(最近ちょっとひっかかっていたこともあって)個人的にはありがたかったですが。
ところで「瀬名ニュース」へのリンク、違ってませんか?
投稿: pooh | 2008年8月13日 (水) 05:42
TAKESANさん、こんにちは。
はてブのコメントを読みましたが、「反射的に」決めつけをしているようなものは見当たりませんでした。むしろ、「慎重に」懐疑心をもって見守っているというのが妥当ではないでしょうか。
新聞やテレビを鵜呑みにせず、懐疑心を持つというのは、科学的な思考を育てるためにもとてもいいことに思えます。
あと、ニセ科学概念を押さえている人はそんなに多くないと思いますよ。私もTAKESANさんに丁寧に教えていただく前はあやふやでした。疑似科学関係の本は結構読んでいたつもりなんですけれどね。
投稿: やす | 2008年8月13日 (水) 09:48
(リンク直しました。すみません)
poohさん、今日は。
そう、微妙なんですよね。とっても微妙。だから、こうではないか、と言い切る事も出来ないです。今一つ掴めない所がある。
私としては、疑似科学批判論を「ねじ込む」ようなものなのかな、という点が引っ掛かりました。
明らかに、あの議論の印象が残っています。
------
やすさん、今日は。
私も、そんなに決め付けがあるかな、という風に思いました。尤も、自分もコメントを入れていたので、バイアスが掛かっている、というのもあるかも知れませんが、そもそも、多くのブクマは、コメント無しのものですよね。
▼▼▼引用▼▼▼
あと、ニセ科学概念を押さえている人はそんなに多くないと思いますよ。
▲▲引用終了▲▲
ああ、これには含みがありまして。
このエントリー自体、瀬名さんときくちさんとの議論(3月頃の)を踏まえています。私が書いたのは、疑似科学とニセ科学が違う意味で用いられるのは瀬名さんはご存知のはずだけれど、どう違うのかは押さえておられるのかな、という疑問でした。もちろん、知ってなきゃならない、という話でも無く、今年の議論を知っている人向けの文でした。
あの議論を知っていて今回の瀬名さんのエントリーを読んだ人で、「引っ掛かる」人は結構いるのではないかなあ、と思います。
それにしても、研究自体を疑似科学と言っている人は多く無く、そんな書き方しちゃだめじゃない? と記事に対しての突っ込みがほとんどだと思うのですが、そんなに「決め付け」の印象が強いのかな。
投稿: TAKESAN | 2008年8月13日 (水) 13:44
このTBは意図的なのかなあ。よく解らない。
取り敢えず残しときます。その内消すかも知れないです。
投稿: TAKESAN | 2008年8月13日 (水) 22:15
開通したリンク先を読ませていただきました。
そこでの話によると太田先生という方は2つのことをやっているようです。
(1)還流後組織障害(血流が途絶えると、その間にたまった代謝物質が、その後の運命を変えるほどの悪さをする)を予防するのに水素吸入が有効か、そのメカニスムやより有効な投与法について検討する
(2)「水素水」にかんするベンチャービジネス
(1)はどの程度のグレイかはわかりませんが「科学研究」の枠内で検討が進められていく限り「ニセ科学」呼ばわりされる心配はいらないでしょう。
(2)に関して、どのような主張、宣伝が行なわれているか、行なうか、によっては「ニセ科学」とされるかどうかの問題になるでしょう。科学的根拠からハミ出したところで効能をうたうなら、それまでどんな立派な科学上の業績のある方がやる事であろうと、apjさんが問題にしてこられた「水商売」と同じことになるでしょう。そして「News」からは(2)に瀬名さんが関係しているらしいことが知られました。
瀬名さんの記事は(2)に関して、広告塔(?)としての役割を果たそうとする活動の一環としてのものではないでしょうか。それならば、そのベンチャービジネスではこれこれにもとづいてここまでしか宣伝していないから 従来批判されている「水商売」とは違う、「ニセ科学」呼ばわりしないでくれ、と言えばすむ話でしょう。
その本質的な話はまだ表明されていない、ということなので、他の「水商売」との関連も当然あいまいにならざるを得ないですよね。なぜそんな話にするか、と考えてみると、(あ)正式な表明の前に急いで「News」として流すことが自分にできる寄与であると考えた、(い)(TAKESANさんのおっしゃるとおり)「ニセ科学批判」が何を批判しているかを知らない、というような感じなんでしょうか。
投稿: ちがやまる | 2008年8月14日 (木) 07:20
ちがやまるさん、今日は。
整理して頂いて、ありがとうございます。解りやすいです。
瀬名さんとしては、はてブ等で懐疑的な意見が出ているのを目にし、他の「似たような」ものとは違う、という、言わば差別化を図ろうとされたのかな、と思います。
確かに、研究そのものが興味深いものであり、それが正当に評価されていないのであれば、反論なり説明なりをするのは、当然な事なのでしょう。しかし、それに絡めて疑似科学批判を持ち出すのは、少々解せないものがあります。
ここでは恐らく、現在の知見からするとあり得ない言説、という意味で「疑似科学」を用いているのではないか、と推察されますが、はてブを見ると、そういう意見は明らかに少ない、と思います。
また、「ニセ科学」の観点で考えるならば、ちがやまるさんも仰るように、いかに外部にプレゼンテーションするか、という部分も関わってくる訳で、そこが判然としないから、はてブでは、慎重な意見もある程度見られたのだと考えています。少なくとも、あの記事を見て、「これはニセ科学だ」、と言うのは難しい。情報が不足し過ぎていますから。
そこら辺も踏まえて、瀬名さんがどういう意図をもってあのエントリーを書かれたのか、掴みかねると感じたのでした。
あの記事を見てすぐ思ったのは、「ドクター水素水とかのコマーシャルをやってる現状でそういう見出しの記事が出たら、凄く紛らわしいよなあ」、という事でした。研究そのものへの突っ込みより(こっちは詳細不明だったから)、記事の書き方への突っ込みが主でしたね。
投稿: TAKESAN | 2008年8月14日 (木) 11:22