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2008年8月 3日 (日)

ニセ科学に関する質問と答えの一例

はてブ経由⇒ニセ科学とは? - 教えて!goo

ニセ科学という概念について、理解がバラバラな感じですね。

ちょっと回答者になったつもりで、質問への私なりの答えを書いてみます。

1、ニセ科学とは、どういうものの事を指すのですか?

「科学で無いのに科学を装っているもの」を指します。ここで「科学」とは、ある時期における、実証科学的な方法によって集積された知識の体系、及び方法そのものの事です。

2、具体的にニセ科学の例を挙げなさい。

ゲーム脳、血液型性格判断、水からの伝言、等。

3、ニセ科学と宗教は違うものなのですか?

同じではありません。

4、「3」の同じ物なら、同じ物という理由、
違う物なら、違う物という理由を教えてください。

ニセ科学の必要条件が、宗教の必要条件では無いから。

5、これを投稿した作者は、「仮説」が万人に受け入れられたら、
それは、「証明された」に等しいから、
現在、「ニセ科学」として、糾弾されていても、
はやっていた当時、本当であると認められていたら、
後でやぁやぁと文句を言うのは、
卑怯者のする事だと思っている。
その考え方は間違っていると思うか?

これ、意味がよく解らないですよね。「あいまい表現」(1番上の回答への補足より)とかでは無く、日本語として意味が取れない。なんとなく、こういう意味なのかな、というのは考えられなくも無いですが。

次に、回答者の回答の仕方を検討。

1番目

1. ニセ科学は、似非科学、疑似科学、トンデモ科学、超科学(または、ちょー科学、ちょ~科学)などとも呼ばれるそうです。

問いと答えがずれてるような。

3. 宗教に限らずニセ科学を利用して人を騙すことは多々あるようです。 厳密に言えば宗教=ニセ科学ではないかと。

「厳密に言えば宗教=ニセ科学ではないかと。」って、どっちの意味? イコールである、と言っているのか、イコールで無いと言っているのか。どっちにも取れる。前の文からすると、後者かな。

2番目

1、「科学である」と標榜して実は「科学は無力だ」あるいは「科学は行き詰まった」等と言って科学を否定する理論体系。

これはどうかなあ。「科学を否定する」ってのは違いますよね。科学であると標榜していて実態はそうで無い、というものが、ニセ科学な訳で。たとえば、現代の科学は行き詰って云々と言い、現代科学の方法を非難したりするのはあるでしょうけれど、そういう主張がなされているのが、ニセ科学という概念の条件に入っているとは言えないでしょう。多分、2問目への回答と繋がってると思います。

2、ニューサイエンス

ニセ科学の例は、という問いなので、この答えは、意味が広過ぎると思います。ニューサイエンスは、色々な主張を含んだ思想的なものなのでしょうし。

3、2種類あると思います。

同じかどうか、という質問なので、単に、両方の悪い面を共通点として挙げるのは、適切では無いでしょうね。

4、『「仮説」が万人に受け入れた事』は『証明された』に等しくないと思いますが。
 実在と認識は独立した物だと思います。
 科学史上でも、新しい発見で過去の常識がひっくり返った例は沢山あります。

まあ、一般的な用法としては、万人に受け容れられた、というのを「証明」として考える、というのはあると思いますけれど、ちゃんと見ると、もっと慎重に記述した方が良いかも知れませんね。「万人に受け容れられた」というのをどう取るか、というのもポイントですけどね。回答への補足を見ると、5問目は、ここと関わっているみたいです。

3番目

永久機関は、そのものがニセ科学と言うより、それを成功したと言っていたり、それは実は理論的には可能なのだ、とか言ったりした場合に、ニセ科学と判断されるのだろうと思います。

4番目

1.疑似科学

単なる言い換えじゃないですか。

2.多くの健康法/ダイエット法

多くの、と言われても。曖昧過ぎてダメですね。これは、ニセ科学的な健康法はニセ科学だ、と言ってるようなものです。

4.同一性に対する反証は科学を標榜しない宗教が疑似科学の要件を満たさない

どなたか、ここの意味が解る方がおられたら、教えて下さい。

5番目

1、ニセ科学とは、どういうものの事を指すのですか?
>商品を効果的に宣伝する為、全く根拠のない事実を、あたかも真実のように宣伝する事

正確には、「宣伝する事」をニセ科学とは言えないでしょうね。後、商品云々は別に関係無くて、それは、例示です。また、事実で無いものを真実であるかのように言うのは、単に「ウソ」でしょうね、一般的に。商品云々というのが入ると、詐欺と言えるでしょうけれど。何故「ニセ+科学」なのかを考えないと。

3~5は、意味がよく解らないです。後、回答者さんの返答も…。

6番目


科学的と見える手法により、通常では導き出しえない結論をさも絶対的に正しいかのように主張するもの。

「科学的と見える手法」というのが解らない。いや、読点の位置と、読み方か…。

科学的と見える手法により通常では導き出しえない結論を、さも絶対的に正しいかのように主張するもの。

こうすれば、意味は取れるかな。それでも、「見える」というのが不明確ですが。


宗教には信仰の対象(神、仏など)が必須条件となるが、ニセ科学はそれを必要としない。
ただし「科学で何でも説明がつく」「科学的に証明されたとされるものは絶対的に正しい」という考え方を「科学への信仰」とするのなら、同じものと言えなくもない。

後段は、いわゆる科学絶対主義とか言われるようなものだと思うのですが、それは、比喩以外では「宗教」とは言えないのかな、と思います。つまり、懐疑的・批判的に見ずに対象を妄信する、という部分を宗教のアナロジーとして捉えている訳ですよね。科学も宗教的だ、という程度の言い方しか出来ないなじゃないかな。

7番目

1 根拠がないorほとんどないものをさもあるように言い、
商売すること

これは間違いですね。ニセ「科学」なので、科学であるかどうか、という所がポイントです。商売も、別に必要な条件ではありません。まあ、「根拠」に科学的根拠という含意があるのかも知れませんが、全体的には誤りでしょう。

9番目(8番目は飛ばします)

1.追試・検証などが(作為・不作為を問わず)不完全
 あるいは、因果関係を不合理に解釈した理論体系、かな?
 ある意味、科学で取り扱うべきでない事象をあたかも科学的に理論付けたように見せかけたものもそうですね

これも、正確では無いかも。検証等が不完全である事自体は、科学的な研究の途中のものに含まれるのですし。不完全なものを完全(完全が引っ掛かるなら、「充分」とでも)と言ったりしたら、それはニセ科学とされるでしょう。後半のは、合っていると思います。説明体系に形而上学的概念を用いて「科学だ」と言ったりするものですね。水伝は、本当はこれかな。

2.気・漢方・オルゴン・各種占い・パワーストーン・錬金術などなど

これは、以前から「擬似科学」と呼ばれるものかな。「科学を装う」という条件を考えると、必ずしも、これらの主張がそのままニセ科学に含まれる、とは言えないでしょうね。

------

これだけ色々な説明があるので、やはり、概念の理解については相当の混乱がある、と考えられます。

もちろん、ニセ科学という語自体は、以前から使われており、疑似科学という言葉もあって、色々な説明や議論がなされているので、しょうが無いとも言えます。そして、「何となく聞いた事のある」言葉のイメージをそのまま持ってきて使うから、議論が成り立たなかったり、誤解が生じたりする訳ですね。

別に、ニセ科学をこのように使わなくてはならない、と強く主張したい訳でも無いのですが(上では、誤りであるとか不正確であるとか書いていますが)、それでも、その概念に関しては、きちんと議論が行われているので、それを踏まえたものを求めたくはなります。

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「科学論」カテゴリの記事

コメント

 まずは、科学学そのものの定義が必要でしょう、ニセ科学を言うまえに。
 自然科学は、この世界の成り立ちと仕組みを自然法則+エネルギー一体不可分の働きのみで全て説明し尽くそうという学問です。
 しかし、自然法則とエネルギーの持つ性質や働き方の原理や両者の関係について自覚的知識を持つと、天然自然の存在の創造主である神+自然法則+エネルギ一三位一体不可分の働きでこの世界の成り立ちと仕組みを説明するのが適切だと分かってきます。
 話は、ここだけで終わりません。
 次のブログを読んでください。
 http://blog.goo.ne.jp/i-will-get-you/
 一般法則論

投稿: 一般法則論者 | 2008年8月 3日 (日) 04:45

こんにちは。

解答例を読んでなるほど、と思いました。

わざわざ「書き込む」という能動的な行動をする人たちでさえも、
「ニセ科学」と「ニセ科学商法」、「ニセ科学」と「宗教」の区別が付いていないのですね。

というか、「ニセ科学」と「宗教」一般を混同するのは、あまりにも乱暴な気がします。
 確かに宗教の一部(何割くらいなのかはわかりませんが)は「ニセ科学」を用いて集金をしています。が、一方では「ニセ科学」を使わずに大量の集金をしている「宗教」もあるし、大規模な集金をしていない「宗教」もあります。

 論理性を重んじるはずの科学の話をしようというのに、非論理的な回答が多くて、ガッカリしました。

 それと、もう1つガッカリしたのは、通じない日本語を書く人の多さ、です。書いている本人には自明の内容なのかもしれませんが、他人に通じなければ、言葉としての機能を失っている(吼える声などと同じ類の)「表現」です。

 このような解答が集まってくるということは、解答した人々は「ニセ科学」(だとそれぞれが思っているもの)に対して批判的なのでしょう。したがって間違った理解をしている人たちも、彼らのような理解の仕方で「ニセ科学」批判をしている可能性も高いわけです。
 すると、そのとばっちりも、ニセ科学批判で有名な科学者のブログなどに集まる、ということですね。

 なるほど、時折不毛な批判がきくちさんのところなどに来る理由の一部が見えた気がします。

投稿: 憂鬱亭 | 2008年8月 3日 (日) 09:20

一般法則論者さんには、こちらに書き込みされなくても良いと申し上げているのに、解らない方ですねえ。

------

憂鬱亭さん、今日は。

宗教がニセ科学的な考えを利用する事はあるでしょうけれど、それは、同じものであるのを全く意味しないのですよね。

後半もその通りで、本文で紹介したような方達は、「ニセ科学を批判している」訳ですね。で、当然、私達とは全く理解が異なっているのですから、内容は別なものであるのに、同じ「ニセ科学批判」として括られる。当然ですよね。そういう風に括る人はそもそも、ニセ科学という概念をあまり知らないのですから。同じ言葉を使っているけど別な話になっている、というのをすぐには認識出来ないのだと思います。

で、そういう誤解をした人が、kiklogに来て的外れな批判をしたり、というのが起こるのですよね。

だから私は、

 ・取り敢えず「ニセ科学」でググってみましょう。

 ・批判する前に、「自分が考えた程度の疑問はと
  っくに出されている、という可能性を念頭に
  置き、まず調べてみましょう」

というのを推奨しているのですよね。
疑似科学や科学の線引き問題は、それこそ科学哲学でずっと扱われてきたものなので、「ニセ科学」がそこで用いられる疑似科学の単なる言い換えだ、と思われるのも、ある程度は致し方無いのでしょう。だけれど、その理解をもって、昨今のニセ科学批判を見るのは、やはり誤っている訳ですね。
あの聡明なるfinalventさんですら、そういう誤解をなさった(と思われる)ので。

投稿: TAKESAN | 2008年8月 3日 (日) 12:50

こちらも参考にどうぞ⇒http://shibuken.seesaa.net/article/104100509.html

はてなの説明、全体的には特におかしなものでは無いですが、最初の一文は、誤解を招きますね。

投稿: TAKESAN | 2008年8月 3日 (日) 13:54

はじめまして。
いつも楽しく読ませていただいています。
ひとつ非常に基本的な質問をしたいのですが、「ニセ科学」と「疑似科学」の違いは何でしょうか。すべての科学は突き詰めれば「疑似科学」と区別がつかないが、「ニセ科学」は区別がつくということでしょうか。まとめwikiを読んでも、TAKESAN さんの過去のコメントを参照しても、また、きくちさんの書いた文章を読んでもまだ釈然としないものですから。
また、池内さんなどは独自の定義をされているようですが、「ニセ科学」と「疑似科学」の定義は科学界ではどの程度厳密に設定されていて、またそれらが運用されているのでしょうか。私の印象では、普遍的な定義はまだ無く、各論文の冒頭で細かく使用する用語を定義(または再定義)するのが慣例のように見えるのですが。
不勉強で申し訳有りませんが、ご教示いただけたら幸いです。

投稿: やす | 2008年8月 3日 (日) 22:11

やすさん、今晩は。

なかなか難しい問題ですから、レスは長くなりそうなので、エントリーを上げますね。

早ければ、0時頃にアップ出来ると思います。

投稿: TAKESAN | 2008年8月 3日 (日) 22:50

>「科学である」と標榜して実は「科学は無力だ」あるいは「科学は行き詰まった」等と言って科学を否定する理論体系。

これ、千島学説ですね。

投稿: Noe | 2008年8月 4日 (月) 13:25

Noeさん、今日は。

それまでの科学は間違っていた、系ですね。ニセ科学に含まれるものではあると思います。

投稿: TAKESAN | 2008年8月 4日 (月) 16:06

http://sea.ap.teacup.com/mimizuku/43.html

なんか、quine10さんの論が、どんどん崩壊してきてるような。

親学とか埼玉とかバーチャル略とか知らないんでしょうなあ。

全く知りもしないのに、~でしょうか、なんて言ってたら、相手に説明させる事になって、話が進みにくくなるんですよね。

投稿: TAKESAN | 2008年8月 7日 (木) 19:12

TAKESANさん

実りのない議論におつきあいいただいて恐縮です。実は私もうへとへとなんですがもうちょっとがんばります。

投稿: とらこ | 2008年8月 8日 (金) 11:01

とらこさん、今日は。

もしレスがあれば、私もまた参加させてもらおうと思ってます。

論宅さんみたいだけど、ある程度は相手の文を引用してレスする所が違うか。

投稿: TAKESAN | 2008年8月 8日 (金) 13:24

http://d.hatena.ne.jp/ajtptwtptja/20080730/1217426328

naokoさんまで…。

それにしても、SSFSさんは恥知らずですね。

投稿: TAKESAN | 2008年8月 8日 (金) 18:56

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