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2008年7月30日 (水)

メモ:観点

メモ程度です。

武術で、ある形(フォーム)が有効である、という教えがある。たとえば、合気柔術で言われる「朝顔の手」。

このようなものは、色々ある訳だが、それが、何故有効であるのか、というのを考えると、いくつかの観点に分けて考察する事が出来る。(もちろん、そもそも有効であるのか、というのも確かめる必要があるが、それは省く。)

即ち、

  • 力学的
  • 生理学的
  • 心理学的

このような観点である。そして、それぞれ、施術者と被術者への影響が考えられる。

 

 施術者

 被術者

 力学的

 a1

 a2 

 生理学的

 b1

 b2 

 心理学的

 c1

 c2 

表にすると、このように整理出来る。

あるフォーム(に限らないが)の効果を考える際には、この内のどの部分に関わっているか、というのを考えると解りやすい。

もちろんこれらは、完全に独立では無く、相互に作用している。必ずしも、全てについて考えるべきという訳でも無い。

その形が、構造的に強い形であるのか(a1)、相手に力を加えやすいのか(a2)、その形を取る事によって、なんらかの生理的効果を自身に及ぼすのか(b1)、相手に接触して刺激を与え、生理的な効果を及ぼすのか(b2)。あるいは、たとえば視覚的にその形を捉える事によって、自分/相手に何らかの心理的な効果を及ぼすのか(c1/c2)。

これは、そのフォームなりの有効性のメカニズムを分析的に考察するための、それなりに有効な整理であると思われる。たとえば、「朝顔の手」が実は、その形を「見る」事で何らかの心理的作用を及ぼし、それが「技の掛かりやすさ」に繋がっているかも知れない、と考える事が出来る。その場合に、目隠しをする等の状況を作り出し、心理効果の可能性を排除して、力学的・生理学的効果を見るという実験が可能になる。

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