案の定
来て欲しくは無かったけど来るかも知れないと思ってたものが来た⇒【秋葉原通り魔事件】暴発は脳の機能不全? 脚光浴びる脳科学 (1/2ページ) - MSN産経ニュース
『ゲーム脳の恐怖』の著書がある森昭雄日本大教授は「人を殺すことの善悪がつかないのは記憶、感情などを司る前頭前野が機能障害を起こしているからではないか。同種の事件は今後増えるだろう」と懸念。「茨城県土浦市の8人殺傷事件の容疑者はゲーム中毒だった。格闘ゲームをはじめとしたゲームは反射神経で反応するだけで、思考能力が働かなくなる。凶悪犯罪を起こした容疑者の脳の状態を科学的に分析する必要がある」と指摘する。
どこまでやらかすのですかね、産経は。5流の週刊誌レベルの記事ばかり。
文科省がNPO法人「子どもとメディア」に委託した調査によると
(内容はリンク先をご覧下さい)気になる。そのNPO法人とやらはこれか⇒子どもとメディア
調査の詳細はWEBでは参照出来ないようですね。
それにしても、森・高橋・柳田の各氏とは、解りやすいものです。産経らしい。
はてブにも書いたんですけどね。神経科学の人達は、もうちょっと積極的に、何らかのリアクションをした方がいいんじゃないですかね。このままだと、科学を知らない人は、森氏の意見のごときものを妥当なものとして鵜呑みにし、少し懐疑的な人からは、脳科学とはこんなものなのか、と思われて、どんどん誤解が広まるようにも思います。
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この記事へのコメントは終了しました。
コメント
おはようございます。
http://nakaosodansitu.blog21.fc2.com/blog-category-19.html
秋葉原の事件についてはリンク先のような視点から考察されている方もいて、なおかつ、かつて産経新聞はブログ主の中尾氏にインタビューしているんですけどね。
安易な視点で記事をまとめないよう、マスメディアにはお願いしたいです。
投稿: thotc | 2008年7月 9日 (水) 07:45
昔ゲームウォッチで遊んだ時のことをふと思い出しました。
あれって1000点間際まで行くと、異常な反応スピードを要求されるんですよね。傍から見ていると出鱈目に動かしているようにしか見えない。でもやっている本人はちゃんとその動きを捉えてるんですよね(もちろん失敗することもありますが)。
あんなゲームをやった後は、頭が疲れてしばらく何もする気が起きない。
リアルで殺人なんてそんなめんどくさい事をするよりも、ゲームにのめり込む方が楽しいはずです。
ゲームオタクならば。
そういう意味ではのめり込み度が足りない人の方が危ないのかもしれません。
投稿: Noe | 2008年7月 9日 (水) 08:14
これ、さすがにぼくもエントリあげようかと思ったんですが。
まえにきくちさんがおっしゃってましたが、(ぼくが時折触れている)茂木さんの言説を含め、やはり専門家には不快の念はあるようです。あとは、だれかに声をあげてもらわないと始まらない、と云う部分ですね。
投稿: pooh | 2008年7月 9日 (水) 09:18
森氏の酷さはWIKIのまとめにあるとおりですね。痩せても枯れても専門家ならあそこまでなぜ酷い話が出来るのかなと不思議でしたが,そのレベルにない方ですね。
今,出版業界の経営業績は悲惨なので,寧ろなんでも良いから売れる本を出したいという圧力が強いと思うのです。僅かな人口比率の専門家からの評価など実際はどうでも良いのです。ここに「勝手に単行本執筆型」の専門家が跳梁跋扈する土壌があると思います。
少なくともレフェリードペーパーを書かずに単行本著悪を主要業績として信じているのは,悪しき非自然科学系文化だと思いますし,私の分野でもそちらの価値観を持った人がそれをやって混乱を助長します。多くの場合,まともなレフェリードペーパーを書かずに,単行本や講演会,提灯学者でポジションを得ている人に特異的です。
単行本著作を主要業績とされている価値観の方は,オレ理論家が多いです。単行本著作の場合は,専門家から相手にされなかったり叩かれたりしても,大多数の一般読者の感性に,部分的でも訴求してしまうとマイナスにはならないので,少なくともあまりに内容が酷くて出版社が自己防衛から回収騒ぎに走るというところまで追い詰められない限り,出すだけ印税も入るし怪我しにくいのです。
私の知る限り,自分の専門分野で回収騒ぎになった話は,とある専門書の訳本だけです。自分と自分の持つ研究室の院生レベルがあまりにも低いのに気がつかず,膨大な誤訳の本を出してしまったある大学人の話です。その場合もご本人の語学能力の稚拙さが,専門能力の稚拙さを示すような内容であったため,看破されたわけです。曲がりなりにも専門書でなかったら,回収されなかったでしょう。
通常はどんなトンデモか,専門家から名指しで批判されても著作の回収騒ぎにはなりません。また,もしもそれが出来るような圧力が生み出されるとしたら,これは,批判のスクラムによる言論封殺という面と直結するので,トンデモ商売を防ぐ方法は,ありません。無いゆえに,理想論として専門家は,社会に負の影響を与えるとするものに対しては,やるべきことはやっておかないといけないと思うのです。また,このタイプの「専門家」に本来の専門家から批判を行うと,自分はその分野の専門家ではないからということを簡単に言います。多分彼は大脳生理学ではない,私は体育教育云々の立場からとか平然と言い出すでしょう。彼の場合,アマゾンでも著作は明確に批判されているので,商売するには,ネット情報整理と無縁の政治家や教育関係者を含む老齢世代が今の商売相手でしょう。
これは,自然科学やマクロ生物系知識ゼロで地球温暖化やビオトープなどに口を出して「環境」云々を標榜する「研究室」や「専門家」の無責任さとよく似ています。彼は鉱脈を見つけちゃったのです。電車の中で講演料を数えていた古武術家と同様,美味しい思いをして,講演会で先生と呼ばれる特権を手放すはずはないのです。そしてその講演会で彼のサイン付きの本を売って貰える出版社も。そして彼の認知度が上がれば,本もまた売れます。この共生関係がある限り,簡単には潰れないでしょう。
だから,なるべく専門家や研究学徒向けの本ではなく一般向けの本の方が,彼らも怪我しにくい。パイも大きいし。まともなレフェリードペーパーも専門書も書けない時点で終わりだと思うのですが。そして,まともな専門書を出すことに拘っている出版社から潰れていく。トンでも本でもベストセラーを当てた方の出版社の方が生き残るのです。市場理論が,科学音痴亡国を作り出す要素を含んでいるものと私は思っています。
それは,武術マスコミ界でも似たところがあると思っています。
「『ゲーム脳の恐怖』の恐怖」という本を出せば,『ゲーム脳の恐怖』も売れるでしょう。これはトンデモだからと批判して,買わないでといっても,なんの効果もありません。彼らにとって見れば「そういう批判もあるみたいですね。でも私はこれが正しいと信じる。」と笑っておけばいいのですから。
だからこそ,批判本ではなく,分野の光や凄さや人間の可能性をかいま見せることのできる著作を専門家が書く必要があると思います。闇を打ち消すのは,それがかすむほどの素晴らしい光を見せるしかないと思うのです。それは研究能力だけでは難しいけれど,今の研究者のそういったレベルは皆さん高いので期待いたします。
以上が出版利権に関わる森氏の問題ですが,彼の場合は,脳波測定器というトンデモハードウェア販売利権が更に関わっていますね。斎藤環氏のリンクはこちらにもあるのですが,科学的破綻部分からの指摘・批判もですが,ハードウェア販売利権の指摘は大きいと思いました。
これだけブラックな人が,なぜまだ影響力を持っているのか,そのことの方が疑問です。いえ,単純な話,全てお金の力ですね。
最後に,私が専門家云々のお話をコメントでしていただいた手前,その部分にも触れないといけないと思いました。私が専門家を名告れるのも,一応,分野でこれらのことは最低レベルですがやってきたからだと一応申し上げておきます。
これは恐らく理系の場合かも知れませんが,
・お山の大将学会,ニッチェ学会ではなく,分野の正統な学会,国際学会で発表して,そこで一定の評価がなされている。その場で田の評価の高い研究者とまともなディスカッションができるレベルにある。
・レフェリードペーパーを書く一方で,校閲を任される。
・学生指導をして後進を養成する。
通常まともな専門家であれば,以上の経験と実績が当たり前で,それで,初めてその土俵に立っているということになると思います。
故あって私はブログ会では匿名でやっております。その件は,お許し下さい。理由はここでは明かせませんが,実名が分かれば,ネットのGOOGLE検索ではなく,BOIOSISの検索(有料)の方でしていただくべきものを含めまして私の研究者としての実態だと思っております。
投稿: complex_cat | 2008年7月 9日 (水) 11:23
thotcさん、今日は。
ご紹介のブログは、何回か覗いた事があります。
本当に、マスメディアには、もう少し考えて頂きたいものです。
既にどうしようも無いくらいのレベルではありますが、かといって、ほっとくという訳にもいきませんしね。ゲーム脳など、ほっといたらとんでも無い事になった、という一例ですし。
------
Noeさん、今日は。
前にゲーム関連記事で書いたのですが、ゲームは考えなくても出来る、とか、(俗に言う)反射神経だけでやるから云々、という意見がある訳ですが、それは、物事の一面しか見ていないんですね。
ゲームを攻略するというのは、ゲームをしている時間以外にものを考えるのも含む。多分、森氏などが「考えなくても」出来る、と言う時、シューティング系を想定しているのでしょうが、敵の配置を記憶したり、武器の特性を把握したり、という準備が必要なのですよね。弾幕系だと、敵の攻撃パターンなどをいかに知ってそれに適切に反応出来るか、というのが重要なスキルになると思います。
これも以前書いたのですが、ある意味、「考えないで済むように”考える”」訳です。ぷよぷよなんかのパズルゲームもそうですね。最も重要な部分だけ認知して、後は勝手に手が反応するくらいまで鍛えないといけない。
スポーツや武術も一緒です。実践の場で「一々考える」のは、パフォーマンスを低めてしまうのですから。だから古来、優れたパフォーマンスを発揮したアスリートの心境を、「無心」と表現した訳ですね。
結局、現象の複雑さを無視して都合良く切り取って論じている、という事です。だから、将棋をよくする人もゲーム脳のような「脳波」を呈する、という馬鹿馬鹿しい話になる訳で。
------
poohさん、今日は。
きくちさん、そう仰っていましたね。
日本神経科学学会は、放置はしないという意見を表明しましたが、頑張って頂きたいですね。明らかに、「脳科学」に対する誤解を広めかねない言説ですので。神経科学というのはそもそも学際的領域であって、脳イメージングのデータをもって即行動について安易に云々する、というものでは無いはずです。
------
complex_catさん、今日は。
色々教えて頂いて、ありがとうございます。
森氏は、専門家と呼ぶのが憚られる方ですね。これは、各所のインタビューでの発言からも窺えます。基本的な学者の姿勢がなっていない。
森氏は、現在も講演会を行っているようです。教育機関が主催するものが多いですね。子どもの教育に熱心であるが故に、色々なものを参考にしたい、という事なのでしょう。それにしてもゲーム脳はレベルが低過ぎる訳ですが。ちょっと調べれば数分で解るものなのですし。
以前出た話題ですが、保育学のテキストにゲーム脳が好意的に採り上げられた事もあります。次の改訂では除かれる、という事になったようですが。
私自身は、ゲーム脳反論本も出れば、それは望ましいと思っています。もちろん、ゲーム脳に特化したもので無くとも、ニセ科学論一般のもので良いですが。とにかく、あれは間違いだ、という専門家の意見もきちんと広く出るに越した事は無いと考えています。その分野の意義を正確に広めるものと共にあれば理想的、といった所でしょうか。
測定器に関しては、結構重要な部分だと思います。私自身は、詳しく追っていないですが…。
森氏がいかなる認識でゲーム脳説を広めようとしているかは定かではありませんが(金儲けか確信的か)、教育に熱心で、かつゲームに関心が無い、あるいはネガティブな先入観を持っている人に、すっと付け込んでしまうものなので、厄介です。「善意」ですからね。
投稿: TAKESAN | 2008年7月 9日 (水) 13:18
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080708/crm0807082159046-n1.htm
▼▼▼引用▼▼▼
2008年07月09日 xevra 画面を1日6時間以上見ている人が統計的にヤバイというデータは貴重。画面を見続けていると五感のうち視覚のそれも限定された平面しか使わなくなるので心身に障害が出る「画面脳」になる。一つの論拠として重要。
▲▲引用終了▲▲
また「画面脳」だそうですよ。何言ってんでしょうね。あの記事から「統計的にヤバイ」を事実として受け取るのが素朴なんですけど。
長時間ディスプレイを見たり運動が不足したりする事の心身に与える影響の話と、森氏等の論とは、別の問題。表面的に似ているからといって、一つの論拠として重要、などと書くとは、ものが解っていないという事です。
投稿: TAKESAN | 2008年7月 9日 (水) 14:00
うちの会社、恐らくほとんどの人が6時間以上液晶モニターを見ています。
やばい、全員「画面脳」だ。犯罪者予備軍だ。あまりに危険なので破防法が適用されそうだ。
ところで、
>画面を見続けていると五感のうち視覚のそれも限定された平面しか使わなくなるので心身に障害が出る「画面脳」になる。
画面を見ているけど、見ているだけじゃないですよ。ゲームしている人だって見ているだけじゃないでしょう。毎日6時間以上じっと画面だけ見つめていたら、確かにどこかおかしくなりそうだけど。
投稿: Noe | 2008年7月 9日 (水) 15:10
毎度情報ありがとうございます。
>>2008年07月09日 xevra 画面を1日6時間以上見ている人が……
画面脳の人キター。
>>渡海紀三朗文科相は、「脳科学との関係を懇談会を考えている。何かわかるかもしれない」と、脳科学による若者の暴発行動の解明に期待を寄せている。
脳科学なんか物理学に比べればはるかに研究が進んでない分野ですよね(学問の歴史としても)。まだわからないことが多い学問にそんな期待を寄せていいんでしょうか。
この前、内容忘れかけていた『「若者論」を疑え!』を読み直してたんですが、こういった主張が政治まで結び付くのかと思うと恐ろしいものを感じます。
投稿: アルファ | 2008年7月 9日 (水) 18:30
これから老人比率が高まるわけですから,若者より,暴走老人脳の解明を進めた方が,治安には寄与すると思われます。まともな公務員だった男性が幼い孫まで一家まとめて惨殺するわけですから,その社会的損失は計り知れないものがあります。きっと教育とかその年令に特有のいろんな問題があったに違いありません。
ひょっとしたら,ゲームとかネットに暴露されていないことが原因かも知れませんね。一度,強制的に残酷ゲームでもやらせて,反応を見る必要があるのではないでしょうか。今の若者に比べると,遙に危ない影響が出る比率が高いに違いありません。
当然ハンマーなど,購入時は身元確認と指紋をとりましょう。
若い世代は,何を言われてもされても,不快に感じないと思って居るみたいですね。このアンフェアは許し難いことです。
投稿: complex_cat | 2008年7月 9日 (水) 19:10
>Noeさん
ああいう感じの事を言う人って、条件を極めて限定して語るんですよね。10時間トレーニングしたらオーバートレーニングでヤバイだろう、と言うのと論理的に似ています。だからといって、ゲーム脳なんかを興味深いと言っちゃいかん訳ですね。森氏が言っているのはそういう話じゃ無いんだから。
あまり適当な事は言ってもらいたく無いですよね。画面脳て名付けるセンスもアレですが。
------
アルファさん、今晩は。
画面脳の人、ああいう事を書いておいて、別の所では、ケータイでポップコーンが出来るという話を信じた人がいた事を憂いていたりで、なかなか味わい深いものがあります。
今後、また書くんでしょうね。芸風だというアドバイスもはてブで頂きましたけれど、笑えない芸はねえ。
親学とも結び付いていますからね。注意深く見ていかないと、あれをやっちゃいけない、これをやるべきだ、というのが、「脳科学」を根拠として主張される虞があります。それに近い事は行われてしまっている訳ですが。以前ここでも話題になりました⇒http://seisin-isiki-karada.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/post_53c7.html
神経神話を新聞記事が助長してどうする、という感じです。
投稿: TAKESAN | 2008年7月 9日 (水) 19:12
>complex_catさん
実際、これだけめちゃくちゃ言われているのにも拘らず、若い世代は冷静だなあ、なんて思ったりします。あくまで印象ですが。
---
少なくとも、ゲームが凶悪犯罪の大きな要因だ、という説は、これは間違っている、と言っても構わないと思います。そもそも殺人等の行為の原因になると言っているので、比較的単純な相関分析でものが言える所ですよね。犯罪件数の推移等とゲームの普及の推移との相関を見れば、大きな要因であるというのは支持されない訳ですから。
尤も、ゲームは「変化」していく分野で、ジャンルも多様ですから、調べていくのは必要ですが。
でも、「既に調べられている」事を参照せずに、「調べるべきだ」と言っている人もいたりしますね。そういう人には、いや、その前に、ちゃんと現行の研究を参照しましたか、と言いたかったり。
投稿: TAKESAN | 2008年7月 9日 (水) 19:20
実効性があるとすれば、「ああいうのに給料を払って学生への指導をさせてる日本大学」を批判してその地位をおとしめるか、何か問題を発覚させて日本大学を辞めさせるくらいしかないかなあと思うのです。
まあ実際、ここ最近は森教授と統一協会とのつながりができつつあるので、そこをアピールしていくという手が一つありますが(そういや高橋史朗氏もだなあ)。
常々私が「意見広告をうった方がいいんじゃないか」と書いているのは、それ以外に有効な手段がちょっと見えないからでもあるんです。
ニセ科学への批判本は実際ありますし(「疑似科学入門」とか)、ゲーム脳を批判した本は既に何冊も出ています(ネット王子とケータイ姫、トンデモ本の世界T、議論のウソ、狂気の偽装、etc.)。
でもタイトルでゲーム脳批判をうたってないので、本を読まない人には影響力がないんですね。
かといって、長々と反論をするような必要のない理論なんで、ゲーム脳批判だけで1冊作るには、文章量が足りないのです。
投稿: ゲイムマン(府元晶) | 2008年7月 9日 (水) 19:46
こんばんは、TAKESANさん。
あー、産経もダメダメですね。
この記事のことではありませんが、痛いニュースさんのブログでも、以下のような記事がありましたので、リンク先を載せておきます。こちらは日経のようです。
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1145642.html
【論説】 「ゲーム製作者へ…もう殺人や暴力のゲーム作るな!」「ゲーム画面の女の子にケーキ贈る…異常だ」…精密機器製作会社社長
この社長も高い確率で、『ゲーム脳の恐怖』を読んで、影響受けているのではないかと思います。
突っ込みは、2ちゃんねるの反応に書かれてるので
そちらをご覧ください。
私が思うに、こういうことを抜かす社長とかの方が余程危険だと思います。ゲームと現実の区別がついてないようですから。
しかし、普通の喫茶店とメイド喫茶を間違えるって、何のギャグなんでしょうか・・・。
投稿: バートレット | 2008年7月 9日 (水) 20:08
>>ニセ科学への批判本は実際ありますし
何年先になるかわからないですけど、いつか『ゲーム脳の恐怖』とか『脳内汚染』とかのゲーム有害論を唱える本を片っ端から集めて批判する本でも書きたいなと思ってます。多分それでも本にするほど文章が長くならないと考えているので「松沢知事のゲーム条例」や「バーチャル研究会」「ゲームの社会的活用」とかの話しも入れれば量的には足りると思ってます。
僕の中では文部科学省が10年の追跡調査をするという情報があってその結果が出てしまえば1つの決着(ゲームは有害か否かというくだらない二分法)がつくと考えています。そういう意味ではタイムリミットはまだあるはずです(文庫版『脳内汚染』では予定が延期されたようです)。しかし、そのために資料や(自費出版としての)お金のあてがなかったりで相当時間がかかりそうです。
投稿: アルファ | 2008年7月 9日 (水) 20:21
ゲイムマンさん、今晩は。
実効性の観点から言えば、(どれくらい可能であるかはともかくとして。て言うか、新聞記事があんなだから、不可能でしょう)マスメディア、とりわけテレビでゲーム脳のニセ科学性を発信する、というのもあるでしょうね。それこそモギケンさんとか川島氏とか。
※尤も、こういうのは、「権威を借りる」ようなものなので、どこまで許されるか、という見方もあるでしょうね。きちんと批判しなくてはいけないのと、そんな悠長な事を言ってる場合じゃ無い、というのがあって、悩ましいです。
本の場合、仰るように、手に取らないといけないし、しかもゲーム脳をタイトルに入れるのは難しいですね。また、上でご指摘を頂いたように、「反論もあるんだよ」、程度の認知しかされないかも知れない。本なので、ある程度の分量のテキストを読ませる必要もありますしね。
------
バートレットさん、今晩は。
件の記事は、秋葉原事件関連の記事の中でも最低のものだと思います。思い込みをきちんと確かめる事無く披露する訳ですからね。
店に入ってから気付くって、どういう事なんでしょうね。おかしな話です。
投稿: TAKESAN | 2008年7月 9日 (水) 20:21
今晩は、
NPO法人「子供とメディア」の調査概要を見ました。
基本的に自己申告の素朴な調査ですね。予備調査という程度で、結論めいたことが言える段階とは思えませんが、私の偏見で勝手に解釈してみると、
===引用===
「ときどき人や物を叩(たた)いたり殴りたくなる」子供の割合は、携帯電話やパソコンなどのメディアとの接触が平日6時間超だと61.6%で、接触しない子供の4倍以上に上った。
===引用終わり===
殴りたい気分にならない聖人君子の子供が本当に6割ならそれもまた不気味だけど、自己申告だからね。その点メディア接触の多い子供の方が正直なのかも。学校や親の言うことを素直に受け入れ、優等生的な受け答えをする子供は、言いつけを守りメディアへの接触も少なく、反抗心の強い子供あるいは親や学校から模範解答の教育を受けていない子供は、当然メディア接触も多いというだけのことじゃないかな。要するに、メディア接触の多寡→生活態度の差、という因果関係ではなく、生活態度の教育の有無→その教育に含まれるメディア接触時間の差、という当り前の結果では。
ところで、メディア接触時間ゼロとか6時間というのは極端ですね。ゼロというのは親のコントロールが異常に強い特殊な家庭で、6時間以上となれば、育児放棄の崩壊家庭ではないかなんて思ってしまいます。あるいは、6時間も接触しているのは暇な大学生で、小学生というのは考えにくいんですね。つまり、大学生と小学生の差にすぎないってこともありうるかも。いずれにせよ、全体では3441名の調査だけど、こんな極端な子供の実数は少なくて、%表示する意味もなさそう。
まあ、なんとでも解釈できそうですが、こんな調査でも何かが証明されたように報道されるんですね。
投稿: zorori | 2008年7月 9日 (水) 20:25
>アルファさん
それは素晴らしい。
本質的に創造的で無く、ダメな本の矛盾や事実誤認を調べていくというのは、とてもきつい作業ですよね(経験者語る…)。大変だとは思いますが、支援させて頂きます。
疫学的研究の結果が出るまで、後数年ですね。仰るように、一つの答えが出る訳ですね。尤も、研究デザインやデータ処理に関する議論が出てくるでしょうけれど、ターニングポイントになるのは確実です。
------
zororiさん、今晩は。
あ、調査の概要をご覧になったのですか。
記事でのあの調査結果の発表の仕方は、いわゆる「寝屋川調査」に似ています。何倍とか何%とか、ただそれだけ書いて、印象付けようとしているようです。
当然、質問内容もきちんとデザインされているか、という疑問もあります。
サンプルサイズを強調して、こんなに多くの人を調べたのだ、というのも、よくやられる手法ですね。それだけからは何とも言えない訳で。
投稿: TAKESAN | 2008年7月 9日 (水) 20:41
清川輝基氏について、以前後藤さんが採り上げてますね⇒http://kgotoworks.cocolog-nifty.com/youthjournalism/2005/08/post_3ba3.html
ググると色々出てくるので、これからブクマしときます。
投稿: TAKESAN | 2008年7月 9日 (水) 20:56
別にブクマするほどでも無いか。
興味がある方は、ググってみて下さい。
取り敢えず、この辺を↓
http://www.kknews.co.jp/kenko/kodomokokoro/041016.html
▼▼▼引用▼▼▼
今、子どもの体に異変がおき、心が、犯罪にまで結びつくことがあるのも、この幼児期の過ごし方が大きく関わっていると思われます。また、最近では、幼少期からテレビゲームをすることによって、脳の中で「人間らしさ」を司る「前頭前野」という部分の活動が低下してゆくといわれています。(森昭雄『ゲーム脳の恐怖』NHK出版)。
▲▲引用終了▲▲
http://www.tbs.co.jp/radio/np/eye/060527.html
▼▼▼引用▼▼▼
――特異な子供の事件が起きると、その背景としてそういった事がよく語られますが、特異でも何でもない、一般の子供達までがおかしくなっている具体例としては?
清川:
はい。NHKの番組でも放送したんですが、佐世保で小学校6年生の女の子がクラスメイトを“消去”してしまった事件の直後に、長崎市のある小学校6年生のクラス(33人)で「1度死んだ命が再びよみがえる事があると思うか?」という質問をしたら、28人の子供が「生き返る事があると思う」方に手を挙げたんです。85%の子供が…
――リセットボタンがあると思っている?
清川:
そうです。リセットすればよみがえると思っているんです。テレビで、あるチャンネルではのた打ち回って(苦しんで)いた俳優が、リモコンのワンタッチで切り替えれば他のチャンネルでは元気に食事している、という様を長時間見てきた子供達は、生命感覚がそういう風になってしまうんですね。これは、今まで無かった事ですよ。
▲▲引用終了▲▲
まあ、解りやすいですね。もしかしたら、ゲーム脳関連リンクに入ってるかも。何を入れたか忘れたからなあ。
投稿: TAKESAN | 2008年7月 9日 (水) 21:23
ハンドルネームのような、憂鬱なお話を二つ。
画面脳やゲーム脳の批判本を出そうとなさる方がいることは、とてもよいことだと思います。が、断言します。「ゲーム脳の恐怖」よりは売れませんね。
だって、「ゲームのしすぎは悪い」という主張のために「ゲーム脳」に賛成したい人が本を買うのであって、ゲームが本当に脳にどのような影響を与えるのか(意見中立の立場から)知りたくて本を買うわけじゃないからです。
「ゲームをするのは体に悪くない」と思ってる人は、自分たちに賛成する本を読む暇があったら、ゲームで遊ぶんじゃないでしょうか?
もう1つ。
これは、私の体験した実話。
授業を使って、「何かの形で一度死んだ人が生まれ変わったり生き返ったりすることがあると思うか」と尋ねたところ、約4割が「そういうことはあるのではないかと思う」と答えました。
理由は「なんとなくそう思う」が最多だったので、どこと結び付けて考えればよいかわかりませんが、グループとしては「リセットできるゲームに親しむ」者よりも、「感動できるテレビに親しむ」者のほうが、「そう思う」比率が多かったように思います。
女子と男子では、女子のほうが「そう思う」割合は高かったと記憶しています。
ので、「よみがえり」の話は「ゲーム」よりも「テレビ」の話なのではないかと思います。
投稿: 憂鬱亭 | 2008年7月10日 (木) 01:15
憂鬱亭さん、今晩は。
本に関しては、まさにその通りですね。ニセ科学批判本の話と同様だと思います。しかし、憂鬱亭さんもそう思われているでしょうけれど、批判本が出る事そのものは、大変意義深い事です。
これは残念な現状(と断定するのはちょっと憚られるけれど)ですが、たとえば、モギケンさんが、新書でゲーム脳批判本を出せば、かなり売れるでしょう。良くも悪くも、誰が書いたか、というのは大きな要因です。それこそ、キムタクがゲーム脳批判本を出せば、軽く数十万部はいくかも知れない訳で。
もちろんこれは想像ですが、そういう対抗的なやり方をどこまで許容するか、というのも難しい問題です。
これは以前書いたのですが、そもそも「生まれ変わり」的な考えというのは、子どもなら誰しも持つ事である、と思っています。そういう認識が形成されるには、宗教的な事なども関わってくるでしょうし、結構複雑だろうと思います。
ただ、言えるのは、生まれ変わったり生き返ったりすると考えるのは誰でもあって、大人でもそういう人はいるのにな、という事ですね。「リセット」と言う子どもがいるとして、それをどういう意味で使っているか、というと、色々あるかも知れませんしね。
私自身、20歳くらいまでは、人間が生き返る可能性とかを考えていたんですね。それは哲学的・宗教的な話題でもあるし、検証不能な事ですから、むしろ、多様な考えを持つのは当たり前(それが良いと思ってはいません)でもあると感じます。
投稿: TAKESAN | 2008年7月10日 (木) 01:49
そうでした、「マスメディアを利用する」という手をすっかり忘れてました。
まあサンデー毎日で過去にありましたし、地方のテレビ局とか新聞とかでも出てはいるので、皆無ではないんですが、それだけではインパクトが弱いので。
(向こうに不祥事が起これば別ですが)
バラエティ方面でなんかできるといいけどなあと思ってます。
投稿: ゲイムマン(府元晶) | 2008年7月10日 (木) 01:51
事件が起こるとゲームやネットの悪影響と言う図式がTVマスコミでは盛んにやりますが,実際のところTV影響の方が依然として圧倒的だと思っています。
昨晩ある番組でムベンバ効果というのをやりました。水に関わる現象で,水の神秘性を喧伝するネタに使われそうでしたが,昨日の段階で,その番組の感想ぐらいしかなかったのが,今日になってみれば,英文Wikiの邦訳が出てます。
以前,ツチノコのUMA騒ぎがあったときも,ヒルに関係する私のエントリのアクセスが跳ね上がりました。
TVは自分たちが悪影響を引き起こした可能性のある事例を,意識して稼働か分かりませんがネット,ゲームに着せて報道するという状況もあるような気がしています。
投稿: complex_cat | 2008年7月10日 (木) 08:09
TAKESANさんやゲイムマンさんが上で仰られている「タレントを使ったゲーム脳批判」は私も以前から考えていまして、実はkikulogの「疑似科学入門」のエントリに、前門の虎、後門の狼ならぬ「前門の菊池誠、後門の里田まい」という形でニセ科学やマスメディア(私が念頭に置いているのは、ジャーナリストの勝谷誠彦や大谷昭宏、何か事件が起こるたびにメディアに出てきて持説をぶちまける作田明などの精神科医、報道番組で地球温暖化論を絶対視し、恫喝に近い形で環境対策を訴える古舘伊知郎、もちろん森昭雄や柳田邦男も)を批判出来ないかという事を書き込んでいたりしますf^_^;
例えば、きくちさんがpaboや羞恥心のメンバーに、ギリギリまで易しくした形で「ゲーム脳はおかしい」という事を教えるとします。
ただ正直な話、ゲーム脳のどこがおかしいかについては、そんなに彼等もハッキリとはわからないとは思います(^_^;)
少なくとも疫学的な観点からのゲーム脳批判を理解させるのは難しいのではと。
で、それは取り敢えず置いといて、きくちさんがpaboや羞恥心に「一緒にゲーム脳を批判しよう」と言うんです。
ゲーム脳論者と闘う為の知識を与えて、行動を促すと。
それで例えば上地雄輔がブログで「今日、きくちさんていう大学の先生から、ゲーム脳っていう間違った考えがみんなに広まっているって聞きました。こりゃ何とかするっきゃないでしょ!」とか書いてくれれば非常に大きい。
森昭雄が「ゲームを止めさせたい」という世論に迎合する事で影響力を保とうとしている人物だからこそ、形は違えどより大きい支持を世論から得ているタレントを「世論の人気を利用して持論を展開する卑怯者」なんていう形で批判できるわけがない。
自分に直接ブーメランのように跳ね返ってくるわけですから。
これは勝谷誠彦や大谷昭宏、作田明や町沢静夫、古舘伊知郎だって同じ事です。
彼等の武器は一般人からの支持、ほとんどそれしか無い。
で、例えばここで彼等が開き直って「おバカタレントごときに何が解る、俺は脳研究の専門家で日本大学教授だぞ!」と言った時は、きくちさんやTAKESANさん、ゲイムマンさんの出番がやってくる訳です。
「それならば、ゲーム脳が正しいと証明出来るデータを出せるんだろうな、キチンとした統計データや疫学調査の結果が出ているんだろうな」と、森昭雄に叩きつければいい。
森氏は追い詰められるでしょうね。
手元にはデタラメな研究データしか無い。
この状況できくちさんと勝負するのは無理、必ず科学の土俵では負ける。
かといって、paboや羞恥心相手に大衆人気で勝負するのも不可能。
正に前門の虎後門の狼、どっちに行っても深手を負うのは必至。
この形で追い込む方法を確立出来れば、ニセ科学批判をより大きい範囲で展開し、社会的にも強い影響力を持てると思いますが(ただこうした事は、大規模な大衆扇動に繋がっていくと怖い事になるというリスクを考慮した上でという事になるんでしょうが)。
投稿: 内海 | 2008年7月10日 (木) 08:21
対抗言論の話題で盛り上がっている中、話を戻すようで恐縮ですが、ゲーム脳を引用しているマスコミでも、犯罪の原因がゲームだとは言っていないですよね。
そういう意味ではゲームそのものが犯罪の原因になるという「ゲーム脳」の説とは相容れない気がしますが、そもそも整合性なんか気にしてないんでしょうね。
投稿: Noe | 2008年7月10日 (木) 12:42
ゲイムマンさん、今日は。
今やってる番組だと、『世界一受けたい授業』とか。バラエティと教養番組のミックスみたいなものなので、なかなか良いコンテンツだと思います。とにかく、全国ネットのテレビ番組の力というのは、絶大でしょうね。
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complex_catさん、今日は。
テレビの影響は大きいと思います。これは、メディアの特性(地上波は無料で視聴出来る事。普及割合が物凄い事)から、ある程度そう言えると考えています。
テレビで自分達を反省的に見る番組というのは、ほとんど無いですよね。時折司会者やコメンテーターが呟く程度で。テレビなんてそういうものだ、と言ってしまえばおしまいですが。
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内海さん、今日は。
今上地さんが言及したりすれば、効果絶大でしょうね。つるのさんなんかはゲーム好きだし、積極的に採り上げたりしそう。現在では最も注目されている人達ですからね。
ニセ科学について採り上げる番組、で無くても、コーナーとしてやるくらいなら、民放ならともかく、NHK辺りなら出来そうです。NHKの『解体新ショー』なんか良さそう。
とにかく、「知らしめる」事が必要だと思っています。何かの害を煽る意見より、それに反論する意見の方が、遥かに届きにくいですからね。もちろん、具体的な批判はある程度絡める必要があるでしょうけれど。
ところで、件の記事、宮崎哲哉氏がテレビで批判したそうですね(私は観ていません)。ああいう位置づけの人でニセ科学的なものをきちんと批判されるのは、宮崎さん以外にはあまりいないんですよねえ。
投稿: TAKESAN | 2008年7月10日 (木) 13:02
Noeさん、今日は。
多分、それっぽい事を言う人の意見を寄せ集めているんだと思います。件の記事の場合、脳の機能が云々、という意見ですね。細かい所は気にしていないんでしょうね。とにかく、「脳科学」に絡めればそれで良い、という感じで。
投稿: TAKESAN | 2008年7月10日 (木) 13:04
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080708/crm0807082159046-n1.htm
▼▼▼引用▼▼▼
2008年07月09日 anomy >ublftboさん 悪いけど、「画面脳」は似たようなことを言ってる精神科医がいるんですよね。現代人は「小さな平面」に向かいすぎだって。 http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0711/27/news008.html
▲▲引用終了▲▲
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://b.hatena.ne.jp/entry/http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080708/crm0807082159046-n1.htm
▼▼▼引用▼▼▼
2008年07月09日 anomy 「画面脳」は似たことを言っている精神科医がいる。 http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0711/27/news008.html
▲▲引用終了▲▲
※ublftboは私です。
ブクマコメントには書ききれないから、ここに。
anomyさんは、文脈を捉え損なっています。
まず、似たような事を言っている論者がいるという事実自体は特に、「画面脳」という発言を行って、「一つの論拠として重要」などと評価する事を正当化しません。「論拠」は当然、件の記事に書かれてある内容に掛かっているので。
それから、「小さな平面」を見続ける事が問題だ、というのは、どのくらい実証された話なのでしょうか。それと、問題だ、というのも、色々なレベルが考えられる。
画面脳という意味不明な言葉を批判する事は、長時間ディスプレイを見る事の悪影響を否定するものではありません。論理的に当たり前です。
ちなみに、私が最初に「画面脳」という記述を見たのはここです↓
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://slashdot.jp/article.pl?sid=08/06/15/0648232
▼▼▼引用▼▼▼
2008年06月15日 xevra ゲームに限らない。毎日画面ばかり見ていると心が縮退し画面脳化する。五感の内視覚のそれも平面に限定された知覚の世界に閉じ込められるので心が縮こまって動かなくなってくる。そのうち生命活動にも支障が出る
▲▲引用終了▲▲
「心が縮退」とは何ですか。「知覚の世界に閉じ込められる」とは何ですか。生命活動に支障が出るとはどういう現象ですか。それは実証的に明らかにされていますか。それを「画面脳」などという語で呼ぶのは正当ですか?
anomyさんとは、以前川端さんのブログでやり取りしましたね。同じ方だとすると。
投稿: TAKESAN | 2008年7月10日 (木) 13:39
やっぱ芸風なのね⇒http://b.hatena.ne.jp/xevra/?word=%E7%94%BB%E9%9D%A2%E8%84%B3
迷惑な芸風。
投稿: TAKESAN | 2008年7月10日 (木) 14:01
「縮退」といわれると、白色矮星を連想してしまいます。
>まず、似たような事を言っている論者がいるという事実自体は特に、「画面脳」という発言を行って、「一つの論拠として重要」などと評価する事を正当化しません。
牛乳有害説も、結構いろんな人が言っていますよね。
(多分みんなマクロビ繋がりですが)
>※ublftboは私です。
ENIX→FOJY型変換ですね(わかんないか)。
投稿: Noe | 2008年7月10日 (木) 14:24
さっき見つけてブクマしました⇒http://d.hatena.ne.jp/xevra/20080404
▼▼▼引用▼▼▼
ゲーム脳を叫んでいる先生はゲームに限定してしまっているためにこの本質的な危険性を見過ごしていて、「ゲームだけ止めさせればいい」という誤った考え方を広めてしまっている気がします。
▲▲引用終了▲▲
森氏の主張を知らないんですね。森氏の主張を知ったら、ほぼ「同じ意見」という事になりますけれど。
全体的に、推測の積み重ねです。いかにも根拠が弱い。その上で「画面脳」なんて言葉で断定的に書くんだから、よろしく無いですね。ロジックはエビデンスによって確認されねばならない訳で。
VDT症候群と近い、と言っておられますけれど、もっと遥かに強い主張ですよ、どう見ても。もちろん、VDT症候群とゲーム脳とは全く別の話です。
ゲームに関しては、ここくらい押さえておいた方が良いでしょうね(特に、一番下の論文)⇒http://research.cesa.or.jp/
>ENIX→FOJY型変換ですね(わかんないか)。
おおっ、よく解読されましたね。って、バレバレか。そういう訳で、idに読み方はありません。dlitさんみたい(笑)
投稿: TAKESAN | 2008年7月10日 (木) 15:26
こんにち(ばん)は。anomyです。
>anomyさんとは、以前川端さんのブログでやり取りしましたね。同じ方だとすると。
同一人物です。
>「論拠」は当然、件の記事に書かれてある内容に掛かっているので。
画面脳の人はテクノストレスの文脈で読もうとしてるから(私もここで指摘されるまでその傾向があった)、ごっちゃになってしまったのでしょう。
>画面脳という意味不明な言葉を批判する事は、長時間ディスプレイを見る事の悪影響を否定するものではありません。論理的に当たり前です。
画面脳の人はそれを理解してないでしょうね。私も誤解していました。
>それから、「小さな平面」を見続ける事が問題だ、というのは、どのくらい実証された話なのでしょうか。それと、問題だ、というのも、色々なレベルが考えられる。
築山節氏の本をちゃんと読んだわけでもないので確かなことは言えません。
が、個人レベルでは長時間熟考することが苦手になってしまった部分があります(あくまで個人的なものです)
ゲーム脳そのものの問題と情報技術の心身への影響の問題をごちゃ混ぜにして混乱させてしまったことについてはお詫びしますが、
それでも情報技術の心身への影響の問題は自ブログのテーマなのこれからもそれでやることでしょう。
ゲームの影響について個人的見解を次の「確認」のエントリにコメントしました。
投稿: anomy | 2008年7月10日 (木) 20:38
アルファさんのブログ⇒http://d.hatena.ne.jp/tabiture/20080710/1215687673
宮崎氏GJ。
そして筆坂秀世氏BJ。
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>anomyさん
個人的な経験は、括弧で括っておられる通り、あくまで事例で、しかも印象に基づくものなので、そのままではほぼ参考にはならない、と言えます。これはもちろん、個人の体験を否定するものではありません。
すみません、あちらの方のコメントを先に読んで、レスしました。文意が読み取れないという趣旨の事を書いていますが、失礼な物言いになっているかも知れません。
以前も川端さんの所で指摘したように、ゲーム脳は、森昭雄氏の造語です。それは、他の、電子メディアの悪影響一般に即座に繋がるものではありません。そこは、よく認識する必要があります。あの説は、あらゆる次元で間違っているものです。
ゲーム脳本を丸ごと検討しているシリーズを書いています。よろしければどうぞ・・。
投稿: TAKESAN | 2008年7月10日 (木) 20:56
物語論的にゲームと殺人について語った文章を見かけました。
http://ep.blog12.fc2.com/blog-entry-1157.html#more
>ザコを殺して次のステージに進み、中ボスを殺せば新しい展開が開けて救われる、そんなゲーム系自己ヒーロー化の物語を浴びていれば、状況が逼塞したときに打開策として普通に「何かを殺せば救われる」という直感が思考を誘導してしまいうる。
うーん、こう言っちゃっていいもんなのかな。引用元の文章の総論には賛成なんですが。
投稿: グレートパンダー | 2008年7月16日 (水) 14:56
グレートパンダーさん、今日は。
この文にどこまでの意味を持たせているかにもよりますけれど、ゲーム内で敵を倒したりする事と、現実に人間を排除(殺す)事とを結び付けるロジックというのは、それほど説得力を持つとは思えないですね。
「しまいうる」、という慎重な書き方で、それは論理的にその通りです。中には存在するかも知れないので。でも、それが一般的に見られる事であるか、とか、そもそも他の要因は関係していないのか、とか、様々な考え方で出来る訳で。
後、ザコをやっつけて中ボスを倒してストーリーが展開していくというのは、あらゆる物語に普遍的に含まれる要素ですよね。ゲームというのは、例示として解りやすいのかな。インタラクティビティに注目しているのかも知れませんが。
ただ、はっきりと言えるのは、ゲームは多種多様であって、それぞれを楽しむものだ、という事実ですね。ザコをやっつけて云々というシンプルな構造のものばかりでも無いし(今時、アクションゲームでも、そういった単純なものは見られないでしょう)、そういうのにのめり込む人は、どちらかと言うと、やり込み系の志向で、そもそもメタに見ているのではないか、とも考えます。
いずれにしても、ロジックは証拠で確かめられねばならないですね。
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(今ご紹介して頂いた書き手の方がどうかは知りませんが)それにしても、外部からゲームユーザーを評するものの中に、ゲームユーザーのメタさを考慮していないのが、多々見られますね。ゲームによって現実と虚構の区別がつかくなる、的な事を、ただ推測的に語ったり。
余談。
こういう場合、たとえば、「私は、ザコ的やっつけて云々、的なゲームを多分数百本はプレイしてきたが、特にそういう考え方を身に着けなかった」、という反論もしたくなりますが、あまり有効では無いんですよね。今とはゲームの内容も全然違うから、自分の経験をそのまま適用する事は出来ない。もちろん、私が大丈夫だったから他もそうだろう、と一般化するのもあまり良くは無いのですよね。
尤も、強い悪影響を主張するものに対しては、「じゃあ、何で自分は大丈夫なの?」と返したくもなります。そんなに強い影響があるなら、これだけゲームが普及した現在、今日本はメチャクチャになっているはずだし、周りを見渡せば結構な頻度で、上に書いたような認識の人に出会うはずだろう、と。
まあ、それについては、目立つ凶悪事件を引き合いに出したり、ゲームを時限爆弾に喩えたりする(時間差で悪影響が出る、とか。便利な悪影響ですね)訳ですね。厄介です。
投稿: TAKESAN | 2008年7月16日 (水) 16:38