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2008年5月22日 (木)

思い込みが激しい

美少女アダルトアニメやゲームの規制嘆願が提出される | デジタルマガジン

請願情報

このようなゲームに誘われた青少年の多くは知らず知らずのうちに心を破壊され、人間性を失っており、既に幼い少女が連れ去られ殺害される事件が起きている。

これはひどい。

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コメント

心が破壊され、人間性を失ったら、幼い少女に対する関心も無くなりそうですが、そこは残っているんですかね。

そもそもエロゲーをしている青少年の多くは心が破壊されているって、言い過ぎじゃないですかね。相当強い主張ですが、根拠はなさそうな感じ。「正義」だったら何を言ってもいいということか。

投稿: Noe | 2008年5月22日 (木) 12:58

Noeさん、今日は。

あまりにも恣意的で、しかしある種の典型的な思考なのですよね。根拠は無いですし。だから、「何となくそう思う」、「対象を嫌っている」、という所なのでしょう。アダルト系のゲームとかのシェアがどのくらいなのかは把握していませんが、そこそこの割合だと思います。とすると、件の議員は、数千(そんなに少なくないと思う)だか数万だかの人間を、犯罪予備軍だと明確に認識しているという事です。これは恐ろしい話ですね。

投稿: TAKESAN | 2008年5月22日 (木) 13:09

そもそも、人間性の喪失や心の破壊のような概念と、連れ去りや殺人事件が、どう論理的に繋がるのかな。

投稿: TAKESAN | 2008年5月22日 (木) 13:11

「幼い少女たちを危険に晒(さら)す社会をつくり出していることは明らかで」
とありますけど、これどう「明らか」なのか突っ込んだら絶対にボロを出すと思うのは私だけですかね。

投稿: 黒屋ぶるー | 2008年5月22日 (木) 13:28

このようなデマに惑わされた自称・良識者の多くは知らず知らずのうちに心を破壊され、人間性を失っており、既に統計・データ・科学的知見が蔑ろにされ規制を求める運動が起きている

…ということが言えそうだ、とか思ってしまいました(苦笑)

投稿: たこやき | 2008年5月22日 (木) 15:06

私も
「このようなゲームに誘われた青少年の多くは知らず知らずのうちに心を破壊され、人間性を失っており、」
「既に幼い少女が連れ去られ殺害される事件が起きている。」
この2つには論理的な繋がりが無いと感じました。

「今日はパンを食べたので、明日は雨が降る」みたいな話となんら変わらない。

投稿: Noe | 2008年5月22日 (木) 15:23

黒屋ぶるーさん、今日は。

明らかに、特に深く考えずに言っていますよね。突っ込まれたら、そうであるに違いない、としか言えないのでしょうね。

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たこやきさん、今日は。

はてブなんかで、そういう感じの突っ込みはありましたね。
こういう時に、統計的データ云々という指摘をしたら、「数字では」どうのこうのとはぐらかせるという。

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Noeさん、今日は。

心が破壊される、人間性が失われる、多くの人がそうなっている、連れ去られ事件や殺人事件とそれに因果関係がある、というのを、全部、定義、論証しないといけないんですよね。

投稿: TAKESAN | 2008年5月22日 (木) 16:14

こんにちは。
むしろ“心が破壊される”“人間性が失われる”というのはどういう状態なのか、そこから説明して頂きたいと思います。

防犯というものを本気で考えるならば、もっと冷静に調査すべき。イメージだけで犯罪者像を作り上げて語られた日には、それこそ百害があるばかりです。

投稿: キャリン | 2008年5月22日 (木) 16:35

キャリンさん、今日は。

この手の主張をする人は、まず思い込みで何かを主張し、そして、それが思い込みなのではと指摘されると、影響がはっきりしないなら、「取り敢えず」でも規制なりをするべきだ、と言ったりしますよね。そういう人って、「却って悪くなる」場合については、あまり考えないのだと思います。

特に、サブカルチャーは、本質的には娯楽に関わる文化だから、「必要では無い」と思われがちなのかも知れません。

「心が破壊される」とは、言った人が「心が破壊されていると感じる」イメージなのでしょうね。それは多分、アダルトゲームに興じる人、というのとほとんど同義なのでしょう。内的な状態と外部の観察の印象を、勝手に結び付けているのだと考えています。

投稿: TAKESAN | 2008年5月22日 (木) 17:07

こんにちは、TAKESAN さん。

>この手の主張をする人は、まず思い込みで何かを主張し、そして、それが思い込みなのではと指摘されると、影響がはっきりしないなら、「取り敢えず」でも規制なりをするべきだ、と言ったりしますよね。

いわゆる「人間性」というのは幾つもの切り口が有るんですが、「自問自答ができる」ということも人間性の一つの考え方です。

なんていうか、ゲームをしている時にはそのゲームのプロットに入っていても、それを現実と対比する必要がある時に「現実ではどうだろう」と自問し「現実ではできないことだよね」と回答すると言う自問自答ができる限り、人間性は確固として保たれている訳です。

それに対して「ゲームをすると人間性が破壊される」と思ったとしたとき、「本当にそうなのだろうか?
」と自問し、何らかの自答をきちんと定量的根拠付きで回答すると言うことができなくなっているなら、それは人間性が「破壊されてる」可能性があるわけです。民主党の円より子参議院議員の人間性はこの「自問自答をする人間的能力の欠落」という事を顕著に示しており、すなわち、「現代社会により人間性が破壊されて居る」人間で有ることを自ら示しているように見えます。
 

投稿: 技術開発者 | 2008年5月22日 (木) 18:06

民主党、どげんか、してくんしゃい。

属性で判断してはいかんが、これだけ次から次へとトチ狂った行状を畳みかけられると。

投稿: zorori | 2008年5月22日 (木) 18:36

技術開発者さん、今晩は。

私は、「好き嫌い」というのは、自問自答するという思考を阻害してしまう所がある、と考えています。当然、自分もそうなる可能性がある訳ですね。だから、最も一般的な、今書いたような論理そのものを理解する、という必要があると思っています。人間は間違える、直感と事実は必ずしも一致しない、という基本の認識的な「態度」。

中には、論理や合理より直感こそが「人間的である(人間性がある)」、と思っている人もいますしねえ。論理・合理と直感が相反する訳では無いだろうけれど。

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zororiさん、今晩は。

集団としての傾向は、あると思います。政党などだったら、ある程度、成員の方向性も一致しているでしょうし。
民主党がそうなのか、と言われると、私はあまり解りませんけれど。

投稿: TAKESAN | 2008年5月22日 (木) 20:00

ぼくには「人間性」と云う言葉の意味が分かりません。
たいていの場合「おれにはあってやつらにはない、とても大事なもの」と云う意味でしか使われない言葉のような気がします。

投稿: pooh | 2008年5月22日 (木) 22:54

TAKESANさん、こんばんは。

流れぶった切りになってしまいますが・・・
はてブ経由で知ったのですが、どうやらある法人から要請を行ったという可能性もあるみたいですね。
直接リンクはなんなので、Wikipediaの「ジュベネイル・ガイド」を見てみて下さい。
謎の言葉である「美少女アダルトアニメシミュレーションゲーム」という部分がほぼ完全に一致しているということが分かっているみたいです。

この記述をそのまま信じてしまうのもよくないんですが、その真偽にかかわらずこの程度の内容をおかしいと判断できずに請願をしてしまった両議員の責任も十分にあるかと思います。

投稿: しじゅうし | 2008年5月23日 (金) 00:28

poohさん、今晩は。

「有害情報:人間性を破壊する情報」
「人間性:有害情報によって破壊される何ものか」

と、こんな感じだと思います。

世の中には、有害図書撲滅氏という御仁がおりまして、同じような論法を展開なさっているのであります。

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しじゅうしさん、今晩は。

なるほど。情報、ありがとうございます。「美少女アダルトアニメシミュレーションゲーム」なる語は、突っ込まれていましたね。ゲームをやる人なら、「シミュレーション」が何で入ってるんだ? となりますね。

どういう経緯にせよ、あの内容は論外で、ほんのちょっと考えればおかしいと解りそうなものだけれど、そうはならないのでしょうねえ。まさに、思い込みの恐ろしさ、です。

投稿: TAKESAN | 2008年5月23日 (金) 01:56

うむむ。再帰的な定義ですね(^^;。

どうも「人間性」を云々するひとは、自分の議論の担保として自分の「人間性」を差し出すのに躊躇のないひとが多い気がします。「なんだかよくわからんがすごい自信だ!」みたいに思ってしまったりするわけですね。

投稿: pooh | 2008年5月23日 (金) 08:13

おはようございます。
>「心が破壊される」とは、言った人が「心が破壊されていると感じる」イメージなのでしょうね。それは多分、アダルトゲームに興じる人、というのとほとんど同義なのでしょう

>人間性:有害情報によって破壊される何ものか

そんなところでしょうね。基準は自分達側にあり、そこから逸脱してしまえば人間性の欠如というレッテルを貼るつもりかもしれません。こういう人達は「まさかあんないい人が」犯罪を犯すなんて、全く頭にないんでしょうか。

そもそも人間以外の創造物を愛するという感情は、ギリシャ神話の時代からテーマとされており(ピグマリオン)、石像執着という感情はよく知られておりました。それを無視して、まるで現在の男性だけにそういった傾向が備わっていると主張しているようで、なにかもう、馬鹿馬鹿しい以前の問題です。
(しじゅうしさんが教えて下さったウキを読み、思いっきり脱力してしまいました)

もちろん私は犯罪を憎みますし、現実にこういった犯罪の加害者(男女問わず)は厳罰に処した上で去勢しろ、と考えているくらいです。
だからといって犯罪予防として効果があるのかどうか全く検証もせず、「これがダメ、あれがダメ」というのは手抜き以外の何ものでもなく「私達はこういう行動をしています」というポーズにしか見えません。

だいたいパタリロを持っているくらいで逮捕される可能性があるなんて、そんなおかしな話はないですよ。

投稿: キャリン | 2008年5月23日 (金) 08:37

>poohさん

ある程度内省的ならば、「そもそも人間性とはいかなる概念か」、という所に思いを馳せるのではないかな、と考えるのですよね。

子どもを連れ去ったり殺害したりする心性を、「人間が欠如している」と表現するのに躊躇いは感じませんが、ある文化に接している人は「人間性」を喪失し、だから子どもを連れ去ったり殺害したりする、と言う(引用部は、そのように解釈するのが妥当。言い逃れの余地はありますが)のは、詭弁ですね。これは凄まじく強い主張だから、完璧に近い証拠が求められます。

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キャリンさん、今日は。

「心の闇」とか「普通の人」と言いたがる人達、なのでしょうね。自分が持っている特性なりを、「普通の人の条件」と看做し、自分が持っていない嗜好等を、「普通で無い人の条件」と考える。そうすると、アダルトゲームに興じる人は、普通で無い趣味の普通で無い人、と位置付けられる。そして、それを凶悪事件と結び付け、アダルトゲームに興じた結果人間性を失った者達が凶悪事件を起こしているのだ、とロジックを組み立てる訳ですね。

この手のロジック、いくつもの前提が無いと成立し得ないのですが、そこら辺を無視するのですよね。ほとんど願望の世界。子どもを連れ去ったり殺害したりする人に、「特殊な趣味を持っていて欲しい」と考えているのかも知れません。「普通の人」がそういう事件を起こすと、「不安」だから。

規制に実効性がある、と素朴に信じているのですよね。しかるに、規制にほとんど効果がなければ、1)コストの無駄遣い 2)他の原因の見逃し が起こるし、場合によっては、規制が悪影響を及ぼす可能性だってあり得るのですよね。

他人の趣味嗜好を尊重し、多様の価値観を認める、とうのは、優れて「人間的」である、と思っています。それを規制するというのであれば、強い「証拠・根拠」が求められる。

投稿: TAKESAN | 2008年5月23日 (金) 12:13

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