どっち
とある10代のアイドルが、痴漢を空手の技(中段の正拳、および下段廻し蹴り)で撃退(正確には、威嚇の役割と言った方が良いかも知れません)したそうです。
さて。
このアイドルは、「暴力的」、でしょうか。
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コメント
あぁ、アレのことですね。コメ突がたくさんくっついているところの。
力が繰り出されたタイミングがポイントではないでしょうか。当人の話では、逃げようとしたので技を入れたように書いてありましたね。
少なくとも、技術を持っているのだから暴力だ、というのは、的外れだと思います。
もっとも、法的にはなんの問題もないんだろうと思います。
投稿: A-WING | 2008年4月17日 (木) 14:11
この話、ニュースでチラッと見ましたが、「痴漢を捕まえるためなら、ぶん殴って怪我させてもお咎めなしなのか」と思ってしまいました。
投稿: Noe | 2008年4月17日 (木) 14:38
A-WINGさん、Noeさん、今日は。
そうですね。予想(テレビに出た際に、私は予想しました)通り炎上したあそこです。
「暴力」と一口に言っても、それは文脈によって異なるものだ、というのを、暴力性云々と言う人はどこまで考えているだろうか、それが、このエントリーで言いたかった事だったりします。
この件の場合、痴漢という犯罪行為をしでかした人間に対して攻撃を行うのも已む無し、という判断に基づいての行動な訳ですね。少なくとも当人の認識としては、「暴力を行使する」、というのは無いと思われます。もしくは、正当な暴力である、と考えたか(これは語感の問題でもあるでしょうけれど)。
たとえば、攻撃の方法がどうであったか、とか、どれくらい格闘技をやっていたか、という条件も考慮されるべきなのでしょうね。腹を突いて下段廻し蹴り、では無く、貫手で目潰しだったら、多分ほとんどの人が、「やり過ぎ」と感ずると思います。当然、何を暴力とするかはかなりバラツキがあるだろうから、打撃を食らわせたという時点でやり過ぎ、と考える人もいるでしょう。
同じ攻撃であっても、空手歴が10年くらいで大会優勝経験があったりしたら、「暴力」という認識にシフトするかも知れませんしね。今回は、比較的体格的にも乏しく、空手を習っているとは言え、素人だった、という事ですね。
実際に攻撃を行うかどうかは別として、今回のようなケースで攻撃を行う事を是とするのを「暴力的である」とするか、という難しい問題。関節技なら、投げ技なら、絞め技なら、というのもありますね。社会にどう価値付けられているか、という。
という訳で、激しく纏まりませんが、「暴力とは」、というのは、大変な難問であると理解した上で議論を進めないと、それぞれの、「自分が認識する暴力の線引き」によって主張がなされる虞がある、と考えています。
投稿: TAKESAN | 2008年4月17日 (木) 14:45
なるほど、技の種類や打撃ポイントでも変わってくるかもしれませんね。
たとえば、一般的な対痴漢の護身術として、後ろから羽交い絞めにされたらカカトで相手の爪先を思い切り踏め、と言うのがありますが、これもピンヒールなんかだと、足を貫通してしまう可能性もあるわけで、もし「自分は力がないので普段からピンヒールを履くようにしていました」なんてなると・・・難しいですねぇ。
投稿: A-WING | 2008年4月17日 (木) 17:02
護身術の本なんか読むと、「相手を殺すくらいのつもりでやらないと、制圧する事は出来ない」、というのが書いてあったりするんですね。
で、「戦闘」という状況に関しては、確かにその通りですが、社会的な事を考えると、過剰防衛だとされる可能性がある訳ですよね。技術に目潰しやらの急所攻撃が組み込まれていたら、かなりまずい。
だから、一部の武術では、自分から進んで攻撃を行う技法を排して、「護身」として納得されやすいような技法体系を構築しているものがありますね。パンチでダウンさせる、よりも、関節技で組み敷く、の方が、「暴力」として認知されにくいと思われます。
投稿: TAKESAN | 2008年4月17日 (木) 18:24
ちょっと前に、女子プロレスラーの風香が痴漢を撃退したなんて話題もありましたね。でも撃退の局面での打撃に関しては、暴力とは受取られていなかったように思います。今回は連行の過程だから、あれこれ言われるのでしょう。
護身術の本では、「中国武術史大観」の笠尾恭二先生の「だれでもできる護身術入門」が正当防衛と過剰防衛の問題について比較的意識して記述している本じゃないかと思います。
投稿: katsuya | 2008年4月17日 (木) 20:03
katsuyaさん、今晩は。
場面もあるし、後、性別もあるかも知れませんね。
職業がプロレスラーだったら逆に、ああ、なるほど、と納得されたりして…。
笠尾氏の本、いくつか目を通しましたが、その本は未読でした。ご紹介ありがとうございます。
投稿: TAKESAN | 2008年4月18日 (金) 04:41