どこまで求めるか
ちょっと気になりました⇒リヴァイアさん、日々のわざ: 理系おたく?
私は、書評をした事は無いですが、元村氏の姿勢に関しては批判的に考察しているので、ちょっと触れてみようかと。
しかし、ネットの書評ぐぐってみたけど、辛辣なのが多い。
ゲーム脳関連で、いまだに恨みを抱く人が多い模様。でもね、それをバネにして、「理系白書」などに進んだことなんぞも是非評価してください、と思いました。
確かにそうなのですが、なかなか難しい所もありますね。昨年の記事をどう評価するか、とかね。あの連載があったのは、肯定的に評価されてしかるべきだと思います。だけれど、もう一歩踏み込んで欲しかった、という思いもある。要求し過ぎでは、と言われるかも知れませんが、真っ先にゲーム脳を報道したのは、事実な訳ですからね。遊鬱さんと同じような意見です。何かに害がある、という情報の方が、それは実は妥当では無かった、という情報より、圧倒的に流布しそうですしね(妥当で無かった、というのは、害が無い、というのを意味しないし、害が無いと言うのは一般的には無理だから)。
恨み、というのは、どうなのでしょうね。積極的に書評する人が、そういった感情から、というのはあるのかな。別に自分の事を言われた訳では無いけれど、私自身は、そういう感情は持っていないです。恨み、と言うより、苛立ちとか、そっちの方が近かったかな。で、おかしいと思った所には批判はするし、それはやっぱり、必要なんじゃないかな、と。
このブログで書いた、元村氏に言及したエントリー(コメント含む)を、いくつか貼ります。
Interdisciplinary: 偏った見方かも知れないけれど
当時はそうでも無いと思ってたけど、結構感情入ってますね。あんまり良くないな…。
あ、川端さんのブログ、TB閉じてるんでしたね。忘れてた…。
ところで、ゲイムマンさん、グッドアイデアですね。
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コメント
そういえば理系白書ブログかなんかで、メディアの責任についても取り上げるつもり、とかなんとか書いてたはずですが、まだやってないですよねぇ
…っていうか、やるんでしょうか、本当に(^^;
「マスメディアの役割」特集はやるけど、「イギリスのメディアはこんなふうに科学を伝えてます。日本でもがんばります」で終了したりするんじゃないかという気がしないでもないのですが。
投稿: たかぎF | 2008年3月22日 (土) 00:51
「科学と非科学」の連載があったときは、てっきり単行本化するもんだと思ってました。
たかぎFさんも書かれてましたが、もっとなんか突っ込んだことを書きそうなニュアンスが、理系白書ブログにありましたし。
あと遅ればせながら、「『ゲーム脳の恐怖』を読む」、お疲れさまでした。
beside gamesのブログとかで紹介しようかなあとも思っているのですが、あのブログも何人の方が読んでるのか、いまひとつ実感がないので、効果があるのかどうか……。
(あ、あくまで私のブログについてです。他の方のブログには、けっこうな人気のもあるみたいです)
投稿: ゲイムマン(府元晶) | 2008年3月22日 (土) 02:15
たかぎFさん、ゲイムマンさん、お早うございます。
私達は、当時の理系白書を見ていたので、色々と複雑な気持ちでもあるのですよね。あの歯切れの悪さとかは何だったのだろうな、と。
尤も、元村氏は、科学系の記者の中では期待出来る方のお一人なんだとは思います。それが現状で良いのか、って話ですが。
理系白書、移転してから読んで無いなあ…。
>ゲイムマンさん
ありがとうございます。
私にしては珍しく、あの連載は、多くの人に読んでもらいたいと思ってます(とは言え、誰にでも読めるような易しさにはしていないですが…。もっと易しいバージョンを書こうかとも思うのですが、難しいです。某氏にずっと前に、期待の言葉を掛けられたんですけどねー)。
だから、色んな所で紹介されるのは、ありがたい事です。
besidegames.com、たまに覗くのですが、なかなか個性的なメンバーですよね。
投稿: TAKESAN | 2008年3月22日 (土) 11:08
TAKESANさん、こんばんわー。そして連載終了本当に本当にお疲れ様でございました。
>某氏にずっと前に、期待の言葉を掛けられた
あまりにも素晴らしい連載に、、、なんか逆にコメント入れづらいものがありましたのでこちらで感謝の言葉を。これで名実ともに完全にゲーム脳との決別ができる、何かまだゲーム脳を信じているような人がいたら単にこちらに誘導すればいい、それだけの連載かと思います。
逆に言えばこれだけの仕事をTAKESANではなく、元村記者が自省をこめてなしていれば、それこそ「理系思考」とやらを認めてあげられるのにと思います。
しかし、水伝、ゲーム脳、似非科学批判批判と次から次へと見事に綺麗に片付けていかれますね。次にはいったいどこにその矛先が向かうのかとっても期待して待っています♪
投稿: 遊鬱 | 2008年3月22日 (土) 22:40
遊鬱さん、今晩は。
なんか、そこまで褒められると、恥ずかしいですけれど(笑)
遊鬱さんに期待されたやつは、まだ書けていないですが、その前段階として、今回の連載をやってみました。特に科学的方法に関して興味を持たない人に向けて書くのは、物凄く難しいですね。構造的には、水伝より難しいかも知れません。
その内に、やろうかと思っていますが…。
元村氏に関しては、そう思います。
川端さんにレス頂いたんですが(あちらに書いてもしょうが無いのでここに)、うーん、なんかちょっと、うーん、です。私は、人格否定されたとも思っていないし、傷つけられたとも思って無いのですよね。私自身は、ああいった説が出てくる事によって傷つく、というのは、ほとんどあり得ないのです。
そいう事では無いんですよね。少し違う。別に、元村氏に謝罪して欲しい訳でも無いし、そんなのを求める筋合いでも無い。ただ、後もう少し踏み込んで欲しかった、という。
少なくとも、「自分達の気持ちを解ってくれ」、なんてのは思っていない訳で。現状ゲーム脳がこれだけ流布した責任のある程度の部分は、元村氏にありますよね、という事かと。
それで結局、元村氏は理系白書でああいう感じでしたし(あの連載は、画期的だと思ってます。それは間違い無いです)、他の方がやっていない事だったので自分でやろう、と思って、連載始めたんですよね。
▼▼▼引用▼▼▼
次にはいったいどこにその矛先が向かうのかとっても期待して待っています♪
▲▲引用終了▲▲
ホントは、何かを批判する、というキャラじゃ無いんですよ(笑) ウソつけ、って言われそうですが(かなり最初の方で、遊鬱さんを批判したしね…)。
このブログを開設した目的の一つは、ある程度達成出来たと思っています。その過程で、皆さんに色々教えて頂けたのは、本当にありがたいですね。ブログの醍醐味なんでしょうね。
投稿: TAKESAN | 2008年3月23日 (日) 00:19
私も川端さんに対しては本当に含むところないというか、批判したいとか微塵も思っていないのでこの件に関して直接コメントはもうしないことにいたします。
きっと元村記者とは個人的なお付き合いなりなんなりおありで擁護せざるをえない立場なんでしょう。批判者=感情的な人間だなどと川端さんらしからぬ低レベルなレッテル貼りをされている事情を汲んでおきます。
>結局、元村氏は理系白書でああいう感じでしたし
( )以下いらないです(笑) 両論併記が悪いとは言いませんが、ゲーム脳のような非科学的なことが明らかになっ「た」ものですら記事として踏み込めないのでは、所詮その程度かといった感しかもてませんし、それをそんなに立派な仕事だったとか言われても嗤うしかできません。
…嗚呼、またお口が過ぎてしまった(確信犯)。
投稿: 遊鬱 | 2008年3月23日 (日) 01:34
川端さんの認識についての推測が当たっているかは、私には解りませんが(て言うか、ちょっと憶測入れてますよね)、より中立に物事をお考えになったのだろう、と、比較的好意的に取りたい気もします(甘いかも知れないけれど、川端さんほど誠実な論者はなかなかおられないので、そう評したい所です)。
ただ。
川端さんのご意見は、慎重さを求めるあまり、「歯切れが悪く」見られる可能性があるでしょう。
川端さんは、「寛容になれないかも」、と仰ってましたけれど、考え方によっては、批判者は、かなり寛容かも知れない訳ですから(ちょうど、最新エントリーに書いています)。
書き方の筋は悪いと思います。”また法を犯した訳でも、「誤報」をしたわけですらない。”という所とかね。それは解り切っている話です。正直、そんな返し方されるとは思ってませんでしたけど。
>( )以下いらないです(笑)
いや、ゲーム脳論と言うより、「ニセ科学論」一般として見るならば、あの連載があった事は、やはり評価されてしかるべきだろうと思いますよ。もちろん、ゲーム脳に関する記述については、同じく批判的に捉えていますが。私は、あの連載において、ゲーム脳に関しては別の書き方(より突っ込んだ内容に)すべきであった、と思っていますし。
口が過ぎるのは仕様でしょう?(笑) て言うか、それでも充分抑えて下さってるでしょ(ありがたいです)。
投稿: TAKESAN | 2008年3月23日 (日) 02:23
ああ、歯切れが悪い、ってのは違うか。
実際、元村氏を批判している論者(私含め)を批判なさっている訳ですからね。
結局、川端さんの意見への違和感は、「元村氏に対する批判を感情の問題として捉えている」所について覚える、のですね。
投稿: TAKESAN | 2008年3月23日 (日) 02:35