« 言葉 | トップページ | マナー? »

2008年2月19日 (火)

文科/理科

いでよ広辞苑第五版! そして願いを叶え給え!!

【文系】 文科に属する系統。

【文科】 (1)人文科学・社会科学に関する分野。また、大学などでもっぱらその分野を修める学部・学科。「―系」 (2)文学部。文学科。

【人文科学】 (human sciences)政治・経済・社会・歴史・文芸など、広く文科系の学問の総称。狭義には、自然科学・社会科学に対して、哲学・言語・文芸・歴史などに関する学問の称。文化科学。

【理系】 理科の系統。理・工・農・医・薬などの学部を指す。

【理科】 (1)学校教育で、自然界の事物および現象を学ぶ教科。(2)自然科学の学問。また、大学などでそれを専攻する部門。理学部・工学部・農学部などの総称。また特に、理学部。「―系」

※引用元:『広辞苑』第五版 一部省略

Interdisciplinary: 「科学」でも纏めたけれど、基本的、「文字通り」的には、研究の対象によって分類される、という事でしょうね。

さて、日常的な使われ方について。

学校教育の印象が、強く残るのかも知れません。理系を象徴するものとしての、数学や自然科学。記号を操り、手順をきちんとして進めていく学問。「文系」は、「それ以外」と看做されるのかな(理系の補集合、的な)。「理系で無い」、という意味合いで使うと言うか。数学や記号を操るという所が、「理詰め」、「論理的」、「厳密にものを考える」、と印象付ける、のか。あるいは、「文系」というのが、たとえば「文学」を想起させ、更にそれが、「直感」や「感情」を思い起こさせ、「論理」と排他的な関係にある、と思わせるのかな。これ(社会による言葉の用いられ方)自体は、社会科学的な対象でしょうか。

端的に、「数学が使えない」、「数学を勉強してこなかった」、という意味で、「文系」が用いられる事もある気がする。カリキュラムの影響かな。理系と文系の高校では、やる事全然違いますしね。ちなみに、私は高校時代、微積分すらやりませんでした。あり得んですよ。

なんでしょうね。理系はクローズアップしやすいが、文系はそうでも無い、と言うか、「学問」とは看做されにくい、と言うか。理系と言われれば、数学や物理や化学や生物やらがすぐに浮かんで、「記号や公式やらを憶えさせられた」経験が想起されるのかな。で、文系は、「それ以外」。

そして、論理的にものを考えていく文章なりを目の当たりにして、それについていけない人が、言い訳等の言い回しとして、「自分は文系だから…」的な言葉を出す、という。文系/理系が、「それまでに学んできた分野」を表す言葉として用いられるなら全然構わないけれど(私は、基本的にそう使う)、「言い訳」として用いられてしまう事が、あるのでしょうね。

哲学とか言語学とか、高校までにはほとんどやりませんしね。普通科以外だと、倫理すら無いし。文系学問をある程度突き詰める機会が少なくて、しかも、理系が理詰め(理という字が入ってるし)である事の解りやすさが相俟って、「文系」という言葉の意味内容が、構成されたのかな。

後、「定量的」、あるいは「計量的」に考えるのが、ポイントかも。厳密に測定し、それを記録して、得られたデータを操作していく、という過程が、厳密さや「曖昧さの排除」を、強く印象付ける、と言うか。で、「理系」にそういう印象を持って、「非・理系」である所の「文系」を、理系の持つ特性「を持たない」分野と認識してしまう、と。

うむ、まことに取りとめの無い文章。dlitさんのエントリーとコメント欄を読むと、文系:非・理系と考える方は、やはりいらっしゃいますね。

「科学」を、現象の仕組みの構造を解き明かす知的営為だと捉えれば、理系にしろ文系にしろ、共通する部分は多いでしょう。違いは、「何を」知りたいか、という事と、道具立ての異なり、等でしょうね。

私をインスパイヤしてくれた方々⇒理系文系論メモ:文系としてのアイデンティティ - 思索の海  So-net blog:王様は裸だ!Annex:文系・理系の分類基準

|

« 言葉 | トップページ | マナー? »

「文系/理系」について」カテゴリの記事

「社会論」カテゴリの記事

「科学論」カテゴリの記事

コメント

何とタイムリィな⇒http://r25.jp/web/link_review/20004000/1122008021507.html?vos=nr25yn0000001

▼▼▼引用▼▼▼
まずは、ボクみたいな根っからの文系人間にもわかるように、仕組みを教えてもらえますか?
▲▲引用終了▲▲
まあ、この場合は、神経科学の知識が無い、って事を示してるのでしょうけど。典型的な使い方っぽいので。

投稿: TAKESAN | 2008年2月19日 (火) 02:01

こんにちは、TAKESANさん。ピンボケだけど・・・

 ずっと気になっている面があるんですよね。私は理系なんだろうか文系なんだろうかなんてね(笑)。

 そりゃあ確かに、おまんまは技術開発で食っていますよ。でもね、歴史の勉強は大好きだし、法律読むのも苦にならない。その法律を説明するのに卑近な日常生活のたとえ話はポンポン飛び出す。悪徳商法の被害者にアドバイスしていた頃は、何度も弁護士が匿名でやっているかのように思われて、その度に「違います。技術屋です」と書いていたんですよね。

いったい、私は理系なのかな?(笑)

投稿: 技術開発者 | 2008年2月19日 (火) 08:46

技術開発者さん、今日は。

あれですよね。本来、研究対象とか学んできた分野とかを示すものだったのが、人の属性、しかも、思考様式などを表す言葉となってしまった、と言うか。

技術開発者さんは、もちろん、「両方」ですね(笑) ああ、でも、文系の話をする時も理系っぽい、なんて見られちゃったりするのかもですね。

多分、色々勉強している「人」を分類するのは、ナンセンスなんでしょうね。

投稿: TAKESAN | 2008年2月19日 (火) 12:34

こんにちは。

あのような自分語りのエントリにトラックバックをいただきありがとうございます。こうやって色々反応してもらえると悩みながらも書いた甲斐があったなあ、と思います。コメント欄の反応も個人的に興味深かったですし。

やっぱりというか辞書もほとんど外延的定義にならざるを得ないみたいですね。
TAKESANさんは「取りとめの無い文章」と書いていますが、「文系」などという言葉自体が取りとめが無いので、どうしても話が拡散してしまいますよね。

個人的には、「理系は論理を優先する/感情を大事にしない」というような言い方も腹立たしかったりします。
技術開発者さんのようにどちらかには分類できない人ってたくさんいると思いますし。

対象についてよく知らないほどステレオタイプ形成が極端になったり、強化されたりするっていう傾向を持つ人って結構いるんですかね。

投稿: dlit | 2008年2月19日 (火) 17:27

わたしたちの持っている「文科/理科」のイメージはたぶん旧制高校の過程から来ているのではないかという_気がします_。その背景がどこまでさかのぼれるかはわかりませんが。
たとえば、国会図書館近代デジタルライブラリーhttp://kindai.ndl.go.jp/
の検索窓に「教育法規」と入れると上から五番目くらいに明治40年11月現行というのが出てきますが、その目次でいうと第十三編専門教育第二章高等学校というところに「高等学校大学予科学科規定」というのがあり、第一部(法科大学及文科大学志望者用)、第二部(医科大学ノ薬学科、工科大学、理科大学、理工科大学及農科大学志望者用)、第三部(医科大学志望者用)に学科が分けられていたことがわかります。

投稿: ちがやまる | 2008年2月19日 (火) 17:50

dlitさん、今晩は。

こちらこそ、色々と、考えるきっかけを頂いてます。

とても多義的な言葉で、使われ方も様々なのでしょうね。その中で、ある種の象徴的表現として用いられる事もある、と。

以前、こちらの武術系エントリーに頂いたコメントで、論理を大事にする事は、感情や直感を蔑ろにする事では無い、という話が出ました。

いずれにしても、学問を追究するならば、分析的・論理的な思考力は必要な訳ですよね。

ごく一般的な使われ方としては、分野についての言及でしょうね。文系:数学や自然科学を相対的に勉強していない という感じで。

------

ちがやまるさん、今晩は。

なるほど。
制度的な所の分類があって、それが色々影響しているのでしょうね。

あ、今、ふと思いついたのですが、マスメディアの影響もありそうな。芸能人の発言であったりがフィードバックされて、それが社会的認知に繋がる、と言うか。

投稿: TAKESAN | 2008年2月19日 (火) 19:09

以前にも書きましたが、私の認識は、こうです。明治政府の富国強兵殖産興業政策のため、法務官僚を養成する法科大学と技術官僚を養成する工科大学が優先され、他はそのどちらかの亜流と位置づけられた。今の理系・文系はそのなごりにすぎず、学術的な意味は全くない。

ちなみに、理系・文系は日本独自の分類との主張をよくみかけますが、私の生活実感とは違います。少なくとも韓国と中国には似たような発想があるように感じます。グローバルではないが日本ローカルでもない、東北アジアローカルか東アジアローカルぐらいでしょう。

投稿: かも ひろやす | 2008年2月20日 (水) 10:48

かも ひろやすさん、今日は。

その、名残りが、今では、思考様式を象徴する表現として用いられていたり、という風に、多義的になったきたのは、興味深いです。

実態として、「文系」を罵倒する人って、いますよね。あれって、どうにかならんものか、とも思います。たとえ、当人が限定的な意味で使っていたとしても、受け取った側が自分なりに解釈してしまう事が、あるように感じます。

投稿: TAKESAN | 2008年2月20日 (水) 13:24

>TAKESANさん

>>たとえ、当人が限定的な意味で使っていたとしても、受け取った側が自分なりに解釈してしまう事が、あるように感じます。

具体的に定義されていない用語を無説明で遣う人というのは困りものですよねぇ。先般の地下猫さんの所謂「権力」などが好い例ですが、言葉にどんな意味を込めるかというのは、他者に何処まで通じるかとセットで考えるべき事柄ですから、通じない部分については自前で補足してやらねばならない、その為には一般にどういう意味として捉えられているのかという適切な理解がなければならない。

その意味で、文系・理系というのは窮めて危険な語彙であって、殊更にそれを言い立てる人は必ず本来の意味の上に自前のニュアンスを載せてくる。それが他者に通じないことで無用な紛糾をもたらしてしまう。議論の前提が全然共有されていないなんてことが幾らでもみられます。

で、オレ自身が文系・理系をどういうふうに捉えているのかと言えば、自ブログで以前こんなことを言っていました。

http://kuronekotei.way-nifty.com/nichijou/2007/04/post_dd29.html

>>常々オレは一時流行った「文系人間」とか「理系人間」という人間分類法は、理系の検証手続や初学の地道な基礎訓練に馴染めなかった「自称文系人間」の発案になる言い訳にすぎないと考えているのだが、そういう意味で関テレは今後「文系TV局」とでも名乗るのがいいのではないかと思う。

>>勿論、関テレが「文系TV局」と名乗ったとしても、「理系TV局」などという奇妙な代物は文系TV局の脳内にしか存在しないわけではあるが。

これはつまり、「文系人間」とか「理系人間」という分類法は、学問領域とは全然関係ないというふうに理解しているということで、お尻に「人間」と附くだけで途端に血液型性格判断に類似の胡散臭い曖昧な偏見に早変わりする辺りが味わい深いですね(笑)。

投稿: 黒猫亭 | 2008年2月20日 (水) 16:02

黒猫亭さん、今晩は。

ニセ科学に関する議論では、定義に関して無頓着な方と、色々やり取りをしたりしているので、実感籠もってます(笑)

仰る通りですね。なので私は、出た学校とか学んできたカリキュラムを示す場合以外では、滅多に使わないですね。

文科系の学問を追究する人は、その難しさを、よく解っているはずなのですよね。で、「自然科学的知識が不足している」という意味合いで「文系」という語を用いられ、更にそれが、基礎的な論理的認識力の欠落をも含意しているかのような言い方を見ると、やはり、違和感や抵抗感を覚えるのだと思います。

「文系だから、物理の事はよく解らないんですよ」、というのは許容出来るけれども(「理系だから、シェークスピアはよく知らないんですよ」、というような意味合いで用いられる限りにおいて)、「文系だから、理詰めでものを考えられないんですよ」、というのはダメだろうな、と。

投稿: TAKESAN | 2008年2月20日 (水) 17:46

「けいじわん」へのリンク⇒http://dog.w3m.jp/bbs/spool/log.html

津田さんが何を言いたいのかが、全然解らない。いや、ホントに。

皆さん、解ります?

投稿: TAKESAN | 2008年2月20日 (水) 19:56

apjさんとこでもバトル寸前になりかけた(笑)けど、専門職とか研究職の問題を論じる場合に何故か「専門職・研究職=理系」って前提を置いて議論しているのってママ見受けられますよね。逆に事務系や管理職は文系って設定で、そして両者の待遇の差を組み合わせれば巧い具合に「理系冷遇論」が出来上がる気がしますね。

其処へ科学技術立国とか理系離れとか、国家レベルの戦略など大義名分が絡んでしまって、政財界のエライヒトも与したりしちゃうから始末に負えなくなるんじゃないかと個人的には思うのですが・・・・・途は遠いなぁ。

投稿: 杉山真大 | 2008年2月28日 (木) 22:53

こんばんは。

杉山さんの仰るような「理系冷遇論」に類するような事は、このエントリではどなたも仰っておられませんよね。この場で誰も主張していない事を敢えて持ち出して見せて、自らそれに御反論なさるのは、何故なのでしょう。
むしろここでの議論の文脈は「文系/理系という分け方にどれほどの意味があるのだろうか」という流れになっていると思われます。ブログ主でもないのに生意気だとは思いますが、杉山さんほどの方が話の流れを無視して御自分の書きたい事だけを書き込むのは、如何なものかと思いますね。

それからこれは個人的な感想ですが、apjさんのところでの遣り取りを「バトル」と呼ばれるのは、何と言うか、私とは「センスが違う」としか言い様がありませんね。

投稿: PseuDoctor | 2008年2月28日 (木) 23:42

失礼、「バトル」ではなくて「バトル寸前」でしたね。訂正します。まあ、大意は変わりませんが。

投稿: PseuDoctor | 2008年2月28日 (木) 23:47

うう。

コメント書いてたら、PCトラブって、全部消えた…。

気を取り直して、もっかい書かねば。

投稿: TAKESAN | 2008年2月28日 (木) 23:55

杉山真大さん、 PseuDoctorさん、今晩は。

杉山真大さんの、apjさんの所での論理展開は、まあ、全くダメだったと思います。具体論とかの話では無く、その前段階です。

前段階、というのは、
エントリーと直接関係無い(全くとは言えないから微妙ですが)所からいきなり自分の関心のある話題に引き寄せたり、アド・ホックに、こういうつもりで書いた、と言ったり、先入観を持って読んでいる事を宣言したり。

これらの事です。
具体論に入る以前の、基本的な議論への姿勢の問題ですよね。他の話題の時にはそういう感じには見えないのですが、文系/理系論の場合の態度や話の持っていき方は、どう考えても、ダメです。

ああいう書き方じゃ、「読んで貰えない」かも知れませんよ。具体的に主張が妥当かどうか、という前の話ですので。

そういう意味で、戦略的にも、物凄くまずい事をなさっています。途も遠いですよ、あんな書き方すれば。

特に、ブログを管理する人々が読めば、「困る書き方だな」、と思うんじゃないかな。

話が脇道に逸れる事自体はいいと思うんですけどね。そこから話題が広がって、有意義な議論が出来るかも知れないですし。と言うか、ここでもそういうのはよくあって、楽しんでいます。だからここでは、脱線全然構いません、と私が宣言しているのですが、それは、皆さんが注意深く書いて下さるという前提があるからです。

PseuDoctorさんが補足して下さっていますが、私が興味を持っている「文系/理系」論というのは、世間一般でどう用いられているか、とか、どういう意味を付与される可能性があるか、というのを検討する事なので、必ずしも、杉山真大さんが興味を持つ文脈の話とは限りません。と言うか、そっち方面の知識は疎くて、私には今の所、論ずる事は出来ないのですが…。

「文系/理系」アンテナが過敏なのでは?

と、こんな感じです、ギャラリーの意見としては。て言うか、apjさんの所にコメント入れようとしたんですが、こちらにコメントを下さっていたので、こちらに私の考えを書きました。

投稿: TAKESAN | 2008年2月29日 (金) 00:11

あ、そうそう。

杉山真大さんは、以前にも、apjさんが黒猫亭さんのブログを採り上げたエントリーで、おかしな話の持っていき方をされて、他の方々から注意されていた訳です。
あれを読んでいた人は、「またか」、と思ったかも知れませんね。

投稿: TAKESAN | 2008年2月29日 (金) 00:13

って、Jさんの所にもコメント入れてますね。

http://naked-kings.blog.so-net.ne.jp/2008-02-18
▼▼▼引用▼▼▼
で、そのことを指摘すると、逆に"藁人形論法"だと逆に非難される。文系って文句や不満があっても何も言えないのですかね・・・・・はぁ(嘆息
▲▲引用終了▲▲
そういう問題じゃありませんて。特に、後の文章は…。

投稿: TAKESAN | 2008年2月29日 (金) 00:32

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/13103/10607678

この記事へのトラックバック一覧です: 文科/理科:

» 文系、理系、そして... [王様は裸だ!Annex]
 えっと、TAKASANさんやdlitさんが「文系と理系」の話に乗ってくださり、今までに既にご自分のブログで取り上げていた関連内容をまとめてくだすったりしていて、それを見て思った事が2点。    一点は、そんなに目新しい視点じゃなかったのね、ちくしょー、と言う事。    もう一点は、やっかいなパンドラの箱を開けちゃったかも、という不安感。  自分で興味を持って開けてはみたものの、実は優秀な論者が既に言及している時点で箱の中身は残り少なく、しかも開けてからも彼らが改めて論を重ねてきて、箱の中身... [続きを読む]

受信: 2008年2月19日 (火) 22:12

« 言葉 | トップページ | マナー? »