殺し屋の本能?
男性の方が「ゲームによる快感」が強い:fMRIで脳を分析 | WIRED VISION
研究自体も興味深いですが、最後の方にある、
このデータに基づく結論は何だろうか?
ひとつ明らかなのは、男性は狩りがうまいという進化的特質を踏まえれば、このデータは意外なものではないということだ。いわゆる「殺し屋の本能」がまだ存在していて、ゲーム中に発揮するチャンスがあると、そうした本能が働くのだろう。
不幸なことに、この傾向は同時に、男性の方がこうした報酬に基づく神経科学的依存――いわゆる「ゲーム中毒」――になりやすい原因にもなっているかもしれない。
この記述が、なかなかに味わい深い。
紹介されている研究の結果から、こういう進化心理学的?論理を引き出すのは、ちょっと飛躍に見えますが、どうでしょうか。「殺し屋の本能」というフレーズが、なんか可笑しい。
他に、いくらでも考慮すべき変数があるようにも思えるのですが、どうなんだろう。性差があるとして、それが何に由来しているかは、きちんと考える必要がある、と感じるのだけれど。社会心理学的なメカニズムとか。
ともあれ、こういう研究は、どんどんやれば良いと思います。ただ、マスメディアは、慎重に報道すべきでしょうね。あまり期待は出来ませんけれども。
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