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2007年8月14日 (火)

何故?

書評:新井紀子『生き抜くための数学入門』(理論社YA新書)とか個別メモ【第816回】 6月になった(2007年6月1日)を読んで、新井氏の本を読んでみようかな、と考えたのに、その事をすっかり忘れていたのですが、図書館のサイトで本を探している時に、ふと思い出し、2冊借りてみました。

で、今、この本を読んでいます↓

こんどこそ!わかる数学 (岩波科学ライブラリー 128) Book こんどこそ!わかる数学 (岩波科学ライブラリー 128)

著者:新井 紀子
販売元:岩波書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

まだ半分ちょっとしか読んでいませんが、実に良い本だと思います。とても解り易くて丁寧。一通りの勉強はして、単語とか公式は何となく憶えているかな、という人には、うってつけなんじゃないかと。どうしてそうなるか、という所を、ちゃんと説明してくれています。

世の中には、「何故そうなるかは置いといて、取り合えず憶えておこう」、というのを、物凄く苦痛に感じる人がいます。結構多いかも。解らないと、気持ちが悪いんですね。で、何故、というのを考えている内に、授業がどんどん進んでいって、ついていけなくなる。

身の回りに、「何故」に答えてくれる「先生」(学校の教師だけではなくて)がいれば、色々アドバイスを受ける事も出来るのですが、そういう人がいなければ、悶々としてしまうんですよね。この本は、良い先生に、なってくれるのではないでしょうか。

他の本も、読んでみようと思います。

追記:上記の本は読み終わり、今、この本を読んでいます↓

生き抜くための数学入門 Book 生き抜くための数学入門

著者:新井 紀子
販売元:理論社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

この本に、凄く興味深く、また、考えさせられる文章があったので、引用します(P11 ルビ省略)。

 ある新聞社の記者さんは,こんなことを言いました。
「先生,最近の小学校じゃ,円周率を『約3』なんて教えているんですよ。どう思います?」
 この人は,円周率をとってもたいせつに考えてくれているんでしょう。
「円周率が約3なんて言ってちゃ,日本もおしまいですよね。」
 円周率がわからないような子どもたちだけになったら,日本はおしまいだ,とそのくらい,円周率をたいせつに思ってくれているんですね。ならば,聞いてみましょう。
「ところで,円周率って何ですか? どうして円周率は3.から始まるんだと思います?」
 と,その人は「え゛っ」と絶句したまま,答えなくなってしまいました。
 ふしぎだな。
 ふしぎでしょう?
 円周率が何か,ということがわからないのに,どうしてこの人は,「円周率が約3になったら国が滅びる」って力説できるんだろう?

前にkikulogに書いたコメント(http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1170070232#CID1172722195)を思い出したり。彼・彼女ら(上の新聞記者氏の様な人)にとって、「円周率を知っている」というのは、「円周率というのは、3.14なんちゃら…」という記憶がある、という程度の事なのでしょう。

何か、新井氏の本、大村平氏の本に続いて、ファンになりそうな予感。凄く面白いし、読者に何とかして解って貰おう、という姿勢が、とても感じられます。

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コメント

ニセ科学に関心をお持ちの皆さんが、興味をそそられるであろう記述を、引用。前後の文章は端折るので、文脈が解らないでしょうから、是非本をお読み下さい。

  「ペットボトルに『ありがとう』って書くと,ほんとうに
  中に入れた水道水がおいしくなるんだよ。飲めばわ
  かるよ」と言っているのと同じです。

※当然、ネガティブな意味合いで用いられています。

  

投稿: TAKESAN | 2007年8月14日 (火) 10:30

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