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2007年7月 8日 (日)

色々な使われ方

「ゲームをよくする人間の心性」、という意味で、「ゲーム脳」という語を用いる人もいますね。特にネガティブな意味を含めている訳では無く、新しいタイプのものの考え方、という感じで捉えているのですね。もっと敷衍して、昨今の若者の心性、という意味で使う事もあるみたいです(「今の若い人は概ねゲームをやる」→「今の若い人のものの考え方を象徴する語として、”ゲーム脳”を用いる」、というロジック。「ケータイ世代」とか、「アニメ・漫画で育った世代」←こういう表現と、同様ですね)。って、これ、ブログが何かで見たので、一般的な表現では、全く無いとは思いますが。

ゲームをやっている人が、自虐的に用いたり、ゲームをやり過ぎた時に冗談ぽく使う事もあります。「あー、今週、ちょっとやり過ぎたなあ。もしかして、ゲーム脳か(笑)」とか、「ゲームのやり過ぎを注意された…はいはい、どうせゲーム脳ですよ。」とか。

こんな風に、言葉は広がっていく訳ですね。それが良いのか悪いのか、今一つ判りませんが(ゲーム脳の出自と、それに関して起こった議論を考えると、あまり好ましく無い気もします)、少なくとも、森氏が使った意味からは、大分はずれていますね。と言うか、森氏自身、定義らしいものも書いていないし、どういう現象を「ゲーム脳」としているのか、全く判然としないのですが。

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「ゲーム脳」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
私は、犯罪とかを扱う書籍を読む際のテーマの1つに「キレる」という言葉の意味を考えることを挙げているのですが、その言葉の意味の広がり方、定義の曖昧さに驚きます。
もともと、しっかりとした定義の無い「キレる」という言葉が、現在の特殊性を表すための言葉として定着して、何故か今度は、その定義のしっかりしないものに対して医学的な根拠を与えよう、という試みまで現れてくる。
もともとの定義すらハッキリしていないのに、それを分析ってただの想像、仮定の上に仮定を重ねただけのものじゃないのか、と思うんですが、それが何故か、一定の説得力を持って受け入れられてしまっている状態があるんですよね。
逆に、ちゃんとした定義のある「ニート」が、その定義を全く無視して暴走してしまっている現実もありますし。

「ゲーム脳」についても、同じような状況になっている、というのは感じますね。
ただ、それが森昭雄氏の言説が正しいこととして認められた証拠のように扱われてしまう現象は激しく拙いと思いますが。

投稿: たこやき | 2007年7月 8日 (日) 01:17

 ゲーム脳ですか……。
そういう状態になったかな、と自覚したのは、テトリスに熱中していた時、ゲームを終わってさて寝るか、と布団に入り、眠りに落ちようとした瞬間にあのブロックが目の前を横切って飛び起きた時かなぁ(汗)。
 でも、プログラムのバグ取りで悩んでると、寝てからリストが目の前をスクロールするし、語学やら法律やらを勉強していると夢の中でも一生懸命ノートを作ってるし……。

投稿: apj | 2007年7月 8日 (日) 01:45

たこやきさん、今晩は。

そもそも曖昧であるから、何でも説明出来てしまうのですよね。そういう意味では、「便利」なのでしょうね。俗流若者論なんかでは、概念の定義もしっかりなされず、こういったインパクトの強そうな語が、よく用いられますね。受けが良いのでしょう。

そういう意味では、ニセ科学に近いものがあります(ゲーム脳は、もとよりニセ科学ですけれど)。

投稿: TAKESAN | 2007年7月 8日 (日) 02:06

apjさん、今晩は。

3DCGを使ったゲームをした直後にブラウザ使ってると、画面が迫ってきそうになったり、というのが、あったりします。
後、熱中していたものが夢に出てくるとか、基本ですよね(笑) 意味不明なオリジナルストーリーが、夢の中で展開したり。
寝ようと思って横になった時に、色んなものが、頭の中をぐるぐるリピートするのは、しょっちゅうですね。音楽なんか、起きてる時も、ずうっと流れてる感じですし。

こういうの見て、やっぱりゲームやる人間は…とか言う人、いるんだろうなあ。こんなの、熱中していれば、どんなものでもなるんですけどね。寧ろ、めちゃくちゃ脳を使っていて、却って疲れるくらいなのに。
で、こういう状態に、ネガティブな意味づけをして、「ゲーム」と絡めて論じれば、「ゲーム脳」論の出来上がり、という訳です。その根拠として、脳波がどうこうという話を持ってきて。

便利ですよねえ。最近では、「キレる」と「ゲーム脳」が、俗流若者論によく使われる語の、二大発明(?)なんじゃないかなあ。

投稿: TAKESAN | 2007年7月 8日 (日) 02:17

おはようございます。
 
森教授の言う「ゲーム脳」(最初に「ゲー無能」って変換された(笑))って長期に続くと器質的な変化が確認されるはずだと思うのは私だけでしょうか?
 過度のストレスでも海馬の縮小が見られるって話を聞きましたが、あれも脳内伝達物質と血流量の影響といっていたと思います。
 
 

投稿: FREE | 2007年7月 8日 (日) 08:50

FREEさん、お早うございます。

あー、そういう感じの事は、脳内汚染系の人が、誰か言っていた様な。違ったかなあ…。
森氏は多分、そういう論理を考えておられると思います。実際に発言したかどうかは、ちょっと忘れましたが…。
もちろん、ゲームをやる人とそうでない人の脳を解剖学的に観察して、差を見出した、という話は、無かったと記憶しています。

投稿: TAKESAN | 2007年7月 8日 (日) 10:41

森氏は、『ゲーム脳の恐怖』の中で、「戦争などのような極度のストレス状態にあると、海馬が縮小してしまう。ゲームの緊張感でも同じことが起こるかもしれない」というようなことは書いていますね。
齋藤環氏に「ストレスに関する記述が滅茶苦茶」と一蹴されてしますが。

http://www.tv-game.com/column/clbr05/index7.htm

このあたりですね。

投稿: たこやき | 2007年7月 8日 (日) 14:24

森氏は、あまり直接的に関連の無さそうなものと、強引に結びつける事をしますね。ゲージの症例なんかも、そうですね。

投稿: TAKESAN | 2007年7月 8日 (日) 14:58

 私は職業プログラマーなんで、睡眠デバッグの経験は何度もあります。多くの場合はただ悩んでいるだけなんですが、実際それでバグが取れたことも2度ほどあります(笑)。

投稿: newKamer | 2007年7月 8日 (日) 22:01

newKamerさん、今晩は。

武術の世界では、(眠った後の話ですが)今まで出来なかった技が出来た夢を見て、起きたらその技が、実際に出来る様になっていた、というのもありますね。私も、そういう事があった様な無かった様な(夢の中で技をやるなんて、しょっちゅうあるので…)。

普段考えている事が、整理されているのでしょうね。

投稿: TAKESAN | 2007年7月 9日 (月) 01:14

>「戦争などのような極度のストレス状態にあると、海馬が縮小してしまう。ゲームの緊張感でも同じことが起こるかもしれない」

 えーと……イラクで展開している米軍兵士の間で、ニンテンドーDSが大人気だという話を最近どっかで読んだ覚えがあるんですが。
 それが本当なら、戦争などのような極度のストレス状態を緩和するためにゲームが有効だという結論になりそうな予感が。

投稿: apj | 2007年7月 9日 (月) 01:20

apjさん、今晩は。

 > えーと……イラクで展開している米軍兵士の間
 >で、ニンテンドーDSが大人気だという話を最近どっ
 >かで読んだ覚えがあるんですが。
へー、そんな話があったんですか。それは結構、面白いですね。ソフトによっては、ゲームにリラックス効果があるというのは、考えられる事ですよね。川島氏も、そんな捉え方をしておられた様な。

森氏は確か、ホラー系のゲームで極度に緊張する、と言っていた気がします。これもまた、コンテンツの多様性を理解していないのでしょうけれど。大体、バイオハザードと思しきゲームをRPGと言っているくらいですからね。

実際、ゲームでの体験と、実際の戦闘とでは、全く断絶していると思います。戦争の様な緊張状態を味わうゲームなんて、誰も、好きこのんでやらないのでは無いかと。


投稿: TAKESAN | 2007年7月 9日 (月) 01:33

>森氏は確か、ホラー系のゲームで極度に緊張する、と言っていた気がします。
その通りです。
ちなみに、『ゲーム脳の恐怖』によれば、ホラーゲームをやると戦場並みのストレスが掛かり、海馬が萎縮。常にナイフを持ち歩いて身を守るようになるそうです(笑)

>ソフトによっては、ゲームにリラックス効果があるというのは、考えられる事ですよね。川島氏も、そんな捉え方をしておられた様な。
川島氏はそういう立場ですよね。
「ゲームをやっているときに、前頭前野が活性化していなかった。けれども、リラックス効果などがあるから、それはそれで意味がある」
というようなことを言っていますね。もっとも、この発言の前半部分だけをとって「川島氏もゲームは脳に良くない」と扱われることが多いのですが。

ちなみに、森氏も、講談社から出た(←ここが重要)『ITに殺される子どもたち』の中で、「漫画を読んだとき、ベータ波が出ていない。けれども、脳を休憩させている、と考えれば悪いことではない」という趣旨の文章を書いています。漫画出版の大手だから、フォローを入れていた、と見ることが出来るわけですが、どちらにせよ、ゲームでも同じじゃないんですか? なるんですよね…(笑)

投稿: たこやき | 2007年7月 9日 (月) 17:13

たこやきさん、今日は。

森氏の本を読んだ事が無い方もおられると思うので、引用しておきますね。凄さを知らしめる意味でも。
▼▼▼引用▼▼▼
 実際このテレビゲームをおこなってもらった大学生は、ゲームを一人で深夜にやると、恐怖心にかられると言っていました。くり返しおこなっているとナイフで自分を防御しようと思うようになるかもしれません。さらにエスカレートすると、自分の身を守るために警官のピストルを奪おうとする行為に及んでしまうかもしれません。
▲▲引用終了▲▲(『ゲーム脳の恐怖』 P107-108)
なんか、改めて読むと、クラクラしてきますが…。

ゲーム脳が出てきた時には、川島氏も誤解された様ですね。記事で、川島氏がゲーム脳的言説を主張しているかの様に書いたものも、ありましたね。

 >『ITに殺される子どもたち』の中で、
森氏は、「ゲームが全部悪いとは言っていない」、という主張も、されますね。さすがに、ゲーム全般が悪影響を及ぼすという論理では、説得力を持たないと、自覚なさっているのでしょう。巧妙と言えば巧妙ですね。『ゲーム脳の恐怖』では、どの様に好意的に見ても、不要な煽りをしている様にしか、思えません。場によって微妙に主張を変えるというのは、注意深く見ていかなければならないでしょうね。

投稿: TAKESAN | 2007年7月 9日 (月) 17:42

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