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2007年6月16日 (土)

ゲーム中毒?

ITmedia News:「ネット・ゲーム中毒を精神障害に分類」――米学会が推奨

先ず、基本的に言えるのは、対象がゲームでも何でも、主張が学術的に妥当なのであれば、それはそうすれば良い、という事ですね。

で、ネットやMMORPGが、他と較べて特に強調すべき(DSMに含める程の)対象であるのか、という所には、ちょっと疑問を持ちます。この分野に関しては、勉強が足りないので、あまり不用意な事は言えませんけれど、多くの文化現象が、危険性は含んでいる訳ですから、それが特に大きい事が示されなければ、強調して採り上げる必要は、無いと思います。MMORPGは、近年になって出てきた(ある程度普及してから、そんなに経っていないですね)文化ですから、それが目立っている、というのが、あるかも知れません。※JosephYoikoさんの文系白書ブログ: 毎日新聞科学環境部の皆様も、参考にしました。

同学会は、ほかのメディアと同様にビデオゲームには良い効果もあるかもしれないとしながらも、ビデオゲーム業界はプレイヤーの年齢に合わない映像やマーケティングを使う傾向があり、これがてんかんなどの身体的症状や、社会的不適応行動などの副作用への懸念につながっていると指摘。

てんかんのリスクって、そんなに大きいのでしたっけ? 社会的不適応行動についても、それ程明確な因果関係は、見出されていないですよね。日本では、成人辺りから、因果関係が見られる、という研究があったとは思いますけれど(学童期には、むしろ、良好なコミュニケーションを促す事が、見出されていますね)。

こういうニュースを見て、それ見た事か、という人が、出てきそうな予感。慎重であって欲しいですね。

ところで、この文脈で、「中毒」という比喩的表現を用いるのは、どうなんでしょうね。ちょっと紛らわしい様に思いますが。

MMORPGが特に、というのは、どういう根拠なんでしょう。プレイ人口の母数が多いから? ゲームとしての完成度が高いものが多いから?(←実態は把握していません) 直感的には、ある程度の人数がオンラインでコミュニケーションしながらプレイするゲームであれば、同じ様なものだと考えるのですけれど。

参照:

インターネット依存症 - Wikipedia

ネット中毒 - Wikipedia

オンラインゲーム依存症 - Wikipedia

オンラインゲーム - Wikipedia

MORPG - Wikipedia

MMORPG - Wikipedia

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コメント

こんにちは。
何か、丁度、先日読んだ『脳内汚染からの脱出』と内容が被っていて嫌な感じなのですが…。

あの書籍を読むと、「ゲームに依存性があるからダメ」という形で書かれているのですが、実例を見る限り「何かに依存せざるを得ないような状況に追い込まれている」と考えられるような例も多いんですよね。
「依存性があるから悪い」のか、「依存せざるを得ないような状況に追い込まれているのが悪いのか」(もしくは、両方の相乗効果か)というのを慎重に見極めないとならないように感じますね。
少なくとも『脳内汚染からの脱出』で岡田氏が示している対処法は、「安心できる居場所を作る」ということで、「状況の改善」の方だと思います。
少なくともこういう形で発表するのは、「ゲームさえ破棄すれば問題は全て解決」という思考を生んでしまいそうで怖いですね。

投稿: たこやき | 2007年6月16日 (土) 15:03

たこやきさん、今日は。

私が感じるのは、「ゲームに強い依存性がある」事を支持する様な論を「選択して」集めているのではないか、という事ですね。当然、それ(ゲームに強い依存性がある)が事実であるなら、対策は施さなくてはならない訳ですが、どうも怪しい。論者によっては、薬物中毒と同じレベルで論じていますけれど、それも、理論的な考察に乏しいと思います(勿論、メカニズムが解らなければならない、という意味では無く、理論的にはっきりせず、さらに統計解析的にも不充分、という事ですね)。

初めから「ゲームに問題がある」というバイアスが掛かっていて、それを補強するものを探し出している様に思えます。勿論、バイアスは、私達にも掛かっている可能性はありますが(たまに、「ゲームに悪影響は無い」、に近い意見を目にしますね)、それを自覚して、冷静に評価したいものです。

 >少なくともこういう形で発表するの
 >は、「ゲームさえ破棄すれば問題は全
 >て解決」という思考を生んでしまいそ
 >うで怖いですね。
これは本当に、そうですね。他に考えるべき要因があるのに、それを無視して、ゲームの様な「わかりやすい原因」を探してしまう、という。魚住氏の本を読んだ際にも、そう感じました。直感を一般化するのは、大変まずいですね。ゲームの普及の仕方を見れば、「そこにゲームがある”から”」という直感を持つ人は、当然多い訳で。よく用いられる、「犯罪者は皆水を飲んでいた」、という論理と、共通しますね。ゲームの場合には、「ゲームが悪い」という論が結構出てきて、マスメディアにも乗りやすいですね。だから、直感を強化し易いのかも知れません。比較的新しい文化だから、なのでしょうけれども。愛好している者としては、何とかならんかなあ、という感じです。

投稿: TAKESAN | 2007年6月16日 (土) 16:39

「ビデオゲームの過度の利用」でひらめいたというか思い出したのですが、MMORPGは、ある程度満足行くまで遊ぼうと思うと、一日のプレイにかなり時間がかかります。

時間指定のあるイベントとか、注文してから数時間待たされるアイテムなどもありますし、特に最近のは、3D化で地理スケールが現実に近くなっており、移動にもかなり時間がかかります(月~地球間を現実距離で再現したUCガンダムオンラインとか)。

これらのプレイを瑞から見て「過度の利用」や「中毒」と言っている可能性もあるように思います。

もちろん、生活時間に食い込むほど時間がかかるゲームというのがあるのなら、それはゲーム側での対策は必要かなと思います。

投稿: A-WING | 2007年6月16日 (土) 20:17

A-WINGさん、今晩は。

成る程。私はMMORPGはプレイした事が無いのですが(『MONSTER HUNTER』は やっていますが、あれは種類が別ですしね)、友人経由とかで入ってくる情報等から推測すると、そういう構造があるのかな、という感じはしますね。

オンラインゲームは、ゲームであり、かつコミュニケーションツール、ですから、ハマり方にも、ある程度の多様性があるでしょうね。

そういう文化に対する依存を、敢えて強調する必要があるのかどうか。なかなか難しい所です。

投稿: TAKESAN | 2007年6月16日 (土) 21:58

私は、オンラインゲームをやる前は、ああいうのをやると、ちょっとヤバいだろうなあ、と思っていました。ゲーム好きであるが故に、ハマった時はまずいな、というのが、推測出来たのでしょうね。勿論、病的にハマるとか、そういった懸念ではありませんでしたけれど。
何しろ、友人にモンスターハンターを薦められた時には、「オンラインゲームはちょっと…」という感じで、断っていたくらいで(笑)

投稿: TAKESAN | 2007年6月16日 (土) 22:05

TAKESAN、こんにちは。

学術的であれ、何であれ、新しいものが出てきたときは、必ずこんな言説が出てきます。
とりあえず、新しいものは批判しておこうということではないかと思います。
稲増龍夫氏も同様の指摘をしていました。例えばリモコンの普及でチャンネルをガチャガチャ変える人がいますね。ザッピングなどと呼ばれていて、初期の頃は否定されていたんですが、その後、情報をアクティブに探しながら能動的に見ることとして逆に評価されています。

そもそも、ゲームにはまるのも、シューティングからRPGなど、それぞれによって理由は違うでしょう。ネットにしてもそうです。それを一括りにして議論するのはかなり乱暴な気がします。

依存するのが問題なら、他にもたくさんありますね。私は、どちらかというと活字中毒です。本好きというより、活字がないと落ち着かない。手ぶらで電車に乗るのが怖いのです。手ぶらの場合は、中吊り広告を片っ端から読みます。
その結果、目は悪くなり、内臓脂肪が増え、お金が無くなっていきます。
「何でも鑑定団」を見てると骨董中毒の親父ががたくさん出てきますね。家庭不和の原因にもなったりして。
こんな中毒はいっぱいあります。ゲームも時間が経って、サブカルチャーからメインカルチャーになってしまえば、誰もこんなことは言わないと思います(サブカルのほうが面白いんですが)。DSとWiiで、ゲームへの見方が変わるんだろうと期待しています。

投稿: ドラゴン | 2007年6月17日 (日) 16:16

ドラゴンさん、今日は。

たとえば、電車内で漫画を読んでいたり、DSやPSPをいじっていたりするのを、バカにする様な人がいますよね。そういうのは高級では無い、という感じで。小説を読んだりするのが良い、という典型的な思考であったり。そんな先入見が、関連している様にも思います。新奇の文化に対する認識というのは、そういうものなのかも知れません。

余談ですが、「小説を読む」と言っても、内容によっては認めない、という事もありますよね。たとえば、赤川次郎さんのライトな小説は駄目だ、とか。普段は一緒くたにして論じておきながら、そういう時にだけ、コンテンツの中身を都合良く問題にして、何だかなあ、という感じですが。因みに私は、赤川さんの小説は、大好きです(笑)

今だと、脳トレをやっている、と言えば、比較的寛容な人は、受け容れるかも。全くそうで無い、頑固な人も、いますが。
Wiiも売れて、ちょっとは、ゲームに対する認識は、変わってきているでしょうね。それは嬉しい事です。
昔は、ゲームセンターに行く人間は不良、なんてのも、ありましたねえ。あれは何だったんだろう。

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MMORPGを初めとしたオンラインゲームに耽溺する、というのは、確かにあるでしょうね。でもそれは、単に「ゲームにハマる」というのでは無くて、他のプレイヤーとのコミュニケーションの要素が大きいと思います。そういう意味で、社会なのですよね。そういう観点から、心理学的・社会学的なアプローチを行うべきですよね。

投稿: TAKESAN | 2007年6月17日 (日) 17:21

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