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2007年5月 3日 (木)

憧憬

【「昭和の日」を語る】(4)映画監督・山崎貴さん-政治ものニュース:イザ!

これは非常に面白い。

沢山の人をノスタルジーに浸らせ、絶賛を受けた映画の監督が、こういった認識を持っている事は、大変興味深いですね。

とはいえ、個人的には昭和をことさら美化する気にはなれません。
 映画の仕事を始めて14年ほどたちますが、ひとつ確信したことがあります。人間の記憶はインチキだということです。過ぎ去ったもの、懐かしいものを美化する。過去の記憶を都合よく書き換えてしまう。

とても冷静に見ておられますよね。当時の状況を正確に再現するのでは無く、再構成された「思い出」を作り上げる事によって、当時を懐かしむ人達の感動を、呼び起こしたのでしょう。

「■日本人の本質変わらず」以下の文は、とてもよく解りますね。

ところで、『ALWAYS 三丁目の夕日』の評価で(著名人だったと思いますが、はっきり憶えていないです)、いかにもステレオタイプ的「昭和」を作り上げ、ノスタルジーを呼び起こした事を、批判しているものがありましたが、私はそれは、全然違うと思うのですよね。たとえ、昔を懐かしんでいる人の記憶が、現実とはかけ離れているのだとしても、そのイメージを満足させる様に作り込む事も、大変素晴らしいのではないでしょうか。そういうのも、忠実に何かを再現するのも、共に受け容れるのが、良いのではないかと考えています。勿論、個人的な作品の評価というのは、色々あるのでしょうけれど、一般論的に批判されてもな、という感じです。この映画を観て、「昔は良かったなあ」というのを殊更強調するのは、当然論外ですが。

あ、因みに。私はこの作品、観ていません。観ても、懐かしみようが無い気もします(笑)

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「随想」カテゴリの記事

コメント

私はこの山崎監督の意見には同意出来ますが、それでも「ALWAYS 三丁目の夕日」という作品にはやはり違和感があります。
TAKESANさんの仰るように映画が現実とはかけはなれていて、そのイメージを満足させるような作り方で作られていても全く問題ではありませんが、それはあくまでそのノスタルジックな昭和を生きてきた人達や、本などでその時代を詳しく知っている人達が、フィクションだと相対化して受け取れる場合許されるのであって、その時代を全く知らない若い人達にこうした「美化された過去」が存在したかのように受け取れる作品を作るのは、作り手として誠実ではないと思うんです。
人の記憶はウソをつく、ましてや映像の力はイメージに強く残ります。
だからこそ最低限作り手は「よくできたミニチュアの世界」の中で見た人の思考を完結させるような作り方をする事を避けるべきだと私は考えます。


投稿: 内海 | 2007年5月 3日 (木) 10:25

内海さん、今日は。

私自身は、フィクションである事が明らかなら、どの様な(←ちょっと言い過ぎですが…)表現も許容すべきである、と考えています。
勿論、その前提として、フィクションをフィクションとして相対化出来る見方を、育てるべきだと思います。それは、全ての作品について、現実と乖離した想像の産物が含まれている可能性に、常に気をかけるべきだ、という事を、意味します。フィクション全てにバイアスをかける、と言ってよいかも知れません。

多分に理想論的ですが、人の記憶が変容する可能性、過去を過度に美化する可能性を自覚しながらも、フィクションの世界に浸る事が出来る、そういう認知を持ちたいと思っています。

投稿: TAKESAN | 2007年5月 3日 (木) 12:55

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