テレビに出る科学者
[間歇日記]世界Aの始末書: 五万円するニセ科学(コメント欄)
大槻氏も大槻氏で、当惑させられることがしばしばあります。テレビでトンデモの人と論争(?)するショーなんかに出ているときのもの言いは、全然科学的じゃなくて、“科学教徒”といった感じです。テレビ的にはああいうふうに言い切らなくてはならないという意識的な戦術なのかもしれませんが、そんな戦術を取らなくてはならないくらいなら、テレビになど出ないほうが科学のためです。あれじゃあ、トンデモの人と符号がちがうだけで、ニセ科学を信じてしまうような人には、トンデモの人とまったくの同類に見えているはずです。(冬樹蛉さんのコメント)
私も、全くそうだと思います。kikulogにも書いた事があるのですが、大槻さんが、テレビで超常現象に言及しているのは、私には、「頭ごなし」に否定してかかっている様にしか、見えませんでした。
物の言い方、の問題です。大槻さんの意見より、超常現象肯定派の、「科学で解明されていないからと言って、無いと決め付けるのは良くない」、という意見の方が、遥かに説得力のある、柔軟な思考に思えるのです。一般の人には。
大槻さんの物言いは、「頑な」という印象があります。そしてこれは、バラエティでは、「いじり」易い。バラエティ番組は、凝り固まった思考を持った人を嗤うというのが、大好きですから(最悪ですよね)、恰好の道化になるのでしょう。
そもそも、バラエティ番組の、超常現象肯定派対否定派、という構成のものに、科学者が出るのは、余り宜しくないと、私は思っています。たかだか1・2時間の番組で、科学的知識を踏まえた否定意見が受け容れられるという事自体、考えにくいです。
それよりも、科学の知識や方法を中心的に扱う番組で、興味を持たせる方が、重要だと思います。超常現象を扱う番組で、オファーを受けた科学者が、皆出演を断れば、そんな番組は、成立しない訳ですし。
だから、懐疑的な思考を持った芸能人なりが出演するのが、いいのかも知れませんね。
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コメント
大槻教授は「ビートたけしのTVタックル」で、「反オカルトを掲げて感情的に反論する科学者」という「キャラ」にされてしまった(もしくは自分からそのキャラで発言する事を選択した)ように見えます。
ここでのポイントは、感情的な反論を彼が繰り返す事かなと。
例えば、きくちさんがTVタックルにもし出演したとしたら、オカルト肯定派の意見をものすごく丁寧に聞いて、一つ一つ穏やかな口調で論理的に反論すると想像します。
現代科学で確実に何が正しくて何が誤っていると判断できるかとか、超自然現象等を科学的に実証するには厳密な実験環境下での現象の再現性などの一定の手続きを踏まえる必要がありますよとか。
それに、きくちさんはと学会員ですから、彼等の理論などは一般人や他の科学者より数段理解がある。
そして手の内はほぼ読めるはずなんです。
でも、だからこそきくちさんは多分TVタックルには呼ばれないでしょう。
オカルトに対してあからさまな嫌悪を出して、感情的な議論をするようなタイプの人でないと、バラエティーとしては面白くならないと制作者側は考えているはずだから。
TAKESANさんの仰るように「いじりやすいキャラ」はバラエティーにとっては「おいしい」はずで、だからこそ大槻教授というチョイスになってしまうんですよね。
残念な事だけど。
投稿: 内海 | 2007年4月14日 (土) 13:14
内海さん、今日は。
>「反オカルトを掲げて感情的に反論す
>る科学者」という「キャラ」にされて
>しまった
私も実際、大槻氏に対して、その様な印象を持っていました。「科学者は頭が固い」、というステレオタイプを、形成した様に思います。
私は、ああいう番組には科学者は出るべきでは無い、と書きましたが、ああいうのは、やはりバラエティなんですよね。内海さんも仰る様に、「面白さ」を求めているから、真摯に論理的に説明する人より、話を聞かずにでかい声を出す人の方が、受けが良い、という所が、必ずあると思います。たとえば、きくちさんが出演なさって、懇切丁寧に説明しようと心掛けても、バラエティ番組の構成が、それをさせない気がします。
「成る程、科学的に考えるとはこういう事か」、というのを気付かせる構成には、なっていないですし。と言うか、「超常現象」について考える番組で、そんな構成にはしようがありませんしね。一般的には、そういう番組を好んで観る人は、超常現象を、ある程度肯定的に捉えている筈で、そういう人に、科学者の丁寧な主張を見せ、懐疑的精神を身に着けさせる、という事自体、無いですよね。完全に疑わせたら、誰も観なくなる訳で、「完全に信じている」から、「ちょっと疑っているが、何とも言えない」、という層がターゲットですしね。
ああいった番組に出演する科学者が、どういう意図から出ているのか、よく解らない所です。色々考える事は、出来ますけれど。
でも、きくちさんの様な方が出演されたらどうなるだろうか、というのは、観てみたい気もします。
-------------
そういえば、『ジェネジャン』のスペシャル、今日だったなあ。ちょっと観てみようかな。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 14:10
そうそう、これも、以前私が感じた事なのですが。
松尾貴史さんも、懐疑派として、あの手の番組に、結構出演されますね。松尾さんは、かなり、穏やかで丁寧に、矛盾点を指摘したりします。
で、そういうのを観て、「慇懃無礼で傲慢な物言いだ」、と感じてしまうのですね。発言の中身を考えずに、雰囲気とか、言葉遣いとか、そういうもので、判断してしまう、という。
声がでかい人は、「感情的」と判断し、丁寧な物言いをする人は、「慇懃無礼」と看做す。
そういったバイアスは、大変強固なものですね。なかなか難しいです。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 14:18
始まりましたね。
否定派、キャラ濃いなあ。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 22:27
軽く実況します。
13年間食事をしない、って…。
大槻さん、70歳なのか、若いなあ。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 22:34
あ、何かちらっと見えたけど、心理学者が出てるのか。
どういう事を言うんだろう。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 22:40
「多くの芸能人が訪れた」って、何の信頼性も無いと思うんだけど。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 22:42
「1年くらいで死にますよ」、か…。
まあ、よく平気で、あんな発言出来るものだ。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 22:46
心霊センサーボックス…。
「先ず病院に行け」、と言うのは、比較的良心的。
だけど、それでもどうにもならなかったら来い、というのは、難しい。心理的な癒し効果は、あり得るかも知れないが。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 22:50
「スピリチュアルの世界を信じますか?」という設問は、駄目じゃないか?
それぞれに、「これはあるがこれは無いだろう」、とか線引きをして、「ここまではスピリチュアル」、とすれば、まあ、そこそこ出るでしょう。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 22:52
眞鍋さんは、本音はどんな感じかな。印象的には、懐疑的な人なんじゃないかと思うけど。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 22:55
当たり前だけど、2ちゃんに実況スレ立ってますね。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 22:58
心理学者って、前世療法肯定者じゃないか…。
否定派の心理学者も呼ばないと、バランス取れないと思うんだけど。
前世を便宜的に心理療法に用いる、って事か。生まれ替わりを肯定しているという訳じゃ、無いのかな。
それ、良いの? 科学者として。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 23:02
竹山さん、実に真っ当。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 23:04
うう、『ライアーゲーム』が始まる。どうしよう…。
このまま見続けてもなあ。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 23:09
「死の結界」?
恫喝に使うなんて、最低だろう。
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羊-山羊効果…。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 23:15
こういう構成の番組は、大槻さんは、結構、説得力があると思われるんじゃないかな。
それくらい、スピリチュアル側が、滑稽過ぎる気がする。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 23:18
竹山さん、いいね。
元々切れキャラというのが、いい。芸能人のキャラクターの強みだね。
しかも、かなり頭も「切れる」。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 23:20
騙されて、取り返しがつかなくなる、という事も、あると思うんですけどね。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 23:26
全く関係ありませんが、私は、美輪さんの歌は、凄まじいパフォーマンスだと思います。身体が震えるくらい。
そういうのは、スピリチュアル云々とは、切り離す所ですね。
勿論、パフォーマンスの形成に、スピリチュアルへの傾倒が寄与している、というのもあるでしょう。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 23:29
大槻さんのコメント、ご尤も。
で、何で、あんな中途半端な切り方? CM明けに続くのか?
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 23:41
ありゃ、終わった。
お疲れー>自分
さて、『ナイナイサイズ』でも観ますかー。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 23:44
あの自称霊能力者氏、竹山さんの相方さんが亡くなられたとか、知らんのでしょうね。知ってれば、あんな馬鹿な発言、せんでしょう。
知ってても知らなくても、駄目な発言ですけどね。
投稿: TAKESAN | 2007年4月14日 (土) 23:47