脳内汚染の書評集め
『脳内汚染』は、『ゲーム脳の恐怖』と異なり、ある程度広い領域に亘って論が展開されており、先行研究も引用されているので、なかなか、詳細な論評が難しいですね。引用の仕方が妥当か、という問題等がありますし。著者の岡田氏の主張を腑分けし、個別に検討する必要があると思いますが、個人の思い込みも交えて、ごちゃごちゃ絡み合っているので、解きほぐしにくいです。
という訳で、個人があれこれ論ずるより、色々な所で論評されたものを集めた方が、参考になると思ったので、書評のリンク集を作ってみました。否定・肯定、両方取り上げてあります。結構長いです。
・肯定的
ゲンダイネット:【著者インタビュー】:岡田尊司氏(岡田氏へのインタビュー記事)
鐘の声 ブログ: 「脳内汚染」を読んで--心理、教育、社会性の発達(16)(プロフィールによると、情報系の専門家の様です)
香取俊介の道草日誌 : 深刻な「脳内汚染」のもととなっているメディア(「営利企業の「金儲けの元」なので、研究者の声も封殺されているようだが」←こういう事は、不用意に言ってはいけないかと)
☆その時、心が動いた!☆: 『脳内汚染』(「中毒性」という言葉を、安易に使ってよいかどうか、とも思います。尤も、ゲームをよくやる人の間では、「ハマる」とほぼ同義だったりしますが)
脳内汚染 - 活字Holic - livedoor Wiki(ウィキ)(懐疑的な感想もお持ちの様ですが。テレビの内容を話題にしてコミュニケーションを取るのも、良いのではないかと思います)
Dr.森川の人間風車(中立的。「水中毒」は、DHMOの事ですね。「物心ついた時から周りにある」様になった、という環境の変化は、考える必要はあると思います)
福岡県弁護士会 弁護士会の読書: 脳内汚染(うーん、もう少し、懐疑的に読まれた方がよいのでは? 鵜呑みにし過ぎですよ)
『脳内汚染』やはり犯人は… - 原田誉一の電脳掲示板 - 楽天ブログ(Blog)(書評の評。こちらも素直に受け取り過ぎです)
おやこdeてらこや:【本の紹介】:脳内汚染(この追記は何でしょうか。皮肉のつもりかなあ)
暮らし・世界を脅かすゲーム・ネット中毒:岡田氏、警鐘を鳴らす(そんな事例を出されても、という感じ。大体、最初の方のケースは、ゲームの話すら出てないし。大学の教員なのですから、本は批判的に読む事を教えた方が宜しいかと)
今井宏 衆議院議員 公式ウェブサイト | きままに書評(確かに、「恐ろしい警告」です。ゲーム等を、麻薬と同等に捉えるのですから。それらを愛好する人達に対しての「雰囲気」の形成を心配します)
・否定的
らっぱ王子:脳内汚染(CGがフォトリアリスティックになったからといって、それは必ずしも、ハマる要因とはならないのですよね。CGムービーばかりが目立ってゲーム性を蔑ろにしたソフトは、批判の対象になりますし)
脳内汚染とゲーム脳 - マダム・ロハスの楽天的生活 - 楽天ブログ(Blog)(子どもの内には余りやらせない様にしよう、という態度で充分なのだと、私は思っています。それと、養育者が一緒にやるのが重要かな、と。「ゲームに子守をさせる」のが良くないのは、ある意味当たり前の話ですし、それに反対する人も、そんなにいないとは思います←引用先への意見では無いです)
シム宇宙の内側にて ゲーム脳の信者は子育て失敗の言い訳が欲しいだけ。(至極科学的な態度だと思います。要は、科学的に妥当と認められる方法による研究を行うべきだという事です)
ほどほどにね…[脳内汚染] しげのんnoカケラ/ウェブリブログ(実際、読むのに疲れる本です。あの、小説仕立ての表現は、明らかに問題ですよね。恐怖と不安を煽るだけでしょう)
シンさんの偽哲学の小部屋: 脳内汚染(岡田氏は、因果関係と相関関係との違いは、当然、解っておられると考えられますが、それを混同するのが、意図的なのかそうでないのかは、判断しにくい所です。寝屋川調査の質問紙調査で、妥当性・信頼性が認められた測定尺度を使用しているかどうかは、何とも言えないですね)
Stack-Style: ゲーム脳の次は脳内汚染だそうな(妥当な指摘ですね。この問題を捨て置いてしまった事は、とてもマイナスだと思います)
こどものおいしゃさん日記 おおきくなりたいね : 「脳内汚染」岡田尊司 文藝春秋 いささかセカイ系すぎるのでは?(的確な論評。ニセ科学の主唱者にありがちな、飛躍の構造。「自分だけが真理に気付いた」という実感は、いびつな自尊心を肥大させます)
PSJ渋谷研究所X: 「ゲーム脳」「脳内汚染」など:相関と因果(交絡を考慮せず、相関関係を因果関係の如く看做す誤謬を犯しているものは、結構見かけます。リンク先で紹介されている、きくちさんが出された練習問題、面白いですよ)
脳内汚染 「はげひげ」の脳的メモ/ウェブリブログ(論文を引用された学者のブログ。コメント欄にある、「データにはデータで」はその通り。でもなあ、テレビで実験を披露する際には、もう少し気を付けて頂きたいですね)
ネトゲ研究日誌:脳内汚染について - livedoor Blog(ブログ)(私は、本書は、確証バイアスで出来た本だと考えています)
草莽崛起 ーPRIDE OF JAPAN 凶悪な少年犯罪-「脳内汚染」ゲームが脳を汚染する、草莽崛起 ーPRIDE OF JAPAN 切れる子どもたちと「脳内汚染」について(以前ご紹介しました。コメント欄が盛り上がっています)
オンライン書店ビーケーワン:脳内汚染「信頼に値しない資料の用い方」(bk1の書評。寝屋川調査の詳細って、全く明らかになってないですね…)
リヴァイアさん、日々のわざ: 岡田尊司氏の「脳内汚染」について(3月2日追記)(川端さんの読み方は、流石、という感じです。慎重に読み解かなければならないという事を、強く主張されています。確かに、森氏の本とは、ちょっと違いますからね。それだけに難しい、という)
サイコドクターぶらり旅(2006-02-02)(”単なる「変化」であってそれ自体では善でも悪でもないと思うのだけど。”これは重要な指摘ですね。「悪影響」に振れた主張が目立ちます。わざわざ良い影響を語っても、見向きもされない、という事もあるのでしょう)
医学都市伝説: なんだかなぁ「脳内汚染」(鹿島氏の書評は、伝説的ですね。ネットのどこかに残ってるかも知れません)
Frog is not Blog::なぜゲーム脳を批判するのか(その通りで、ゲームの愛好家は、案外醒めた眼で見ているのですよね。メタな視点というやつです。害悪を吹聴するより、外から眺める事を教える方が、余程重要です)
たこの感想文: (書評)脳内汚染(詳細な書評。こういう本って、比較対照を出さないのですよね。じゃあ、他のものはどうなの? と問われれば、どう答えるのでしょうか)
読書日録(香山リカさんも、書評を書かれていたのですね。何か、戸惑い気味の様です)
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コメント
追加
http://blog.livedoor.jp/s_hakase/archives/50158005.html
「鹿島先生の"確信犯" ぶりを聞く。」って、何でしょうね。
投稿: TAKESAN | 2006年12月10日 (日) 14:58
鹿島茂氏による「脳内汚染」書評,web魚拓にありました.
http://megalodon.jp/?url=http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/gakugei/news/20060115ddm015070135000c.html&date=20060121040229
あと,ちょっと関係ないですけど,「福岡県弁護士会 弁護士会の読書」,見たことのある名前だと思ったら,「人類の月面着陸はなかったろう論」を真に受けた書評を書いていたところでした.なんだかなぁ (--;
投稿: たかぎF | 2006年12月10日 (日) 19:59
たかぎFさん、今晩は。
>web魚拓にありました.
おお、ありがとうございます。
実は、del.icio.us、かなり参考にしてたりします。
>「人類の月面着陸はなかったろう論」
>を真に受けた書評
調べたら、こんなエントリーも。⇒http://www.fben.jp/bookcolumn/archives/2005/12/post_953.html
うーん、弁護士さんなのですよねえ…(ググったら、誰が書いていたか、判明しました)。月面着陸にしろ、ちょっと鵜呑みにし過ぎですね。しかも、「テレビゲームも一度もしたことがありません。」とか書いているし。
あの本の怖いのは、「そういう事もありうる」という事例を出して、それを一般化する所なのですよね。いや、そんな事ありえないよ、という反論は出来ないので(してはならないので)、なかなか手ごわいです。
投稿: TAKESAN | 2006年12月10日 (日) 20:45
脳内汚染、怖いですね。この本の内容が事実なら、日本政府はゲームそのものを発禁にするくらいの処置が必要だと思います。そこまでいかなくても、ある程度の規制は必要になってくるでしょうね。
投稿: 三毛ネコ | 2007年4月 4日 (水) 06:15
三毛ネコさん、今日は。
もし岡田氏の極端な主張が正しければ、ですね。
岡田氏は、物凄く強い事を仰っている訳ですから、それは、きっちりと批判的に、検証しなければならないと思います。そうでなければ、大した根拠によらず、特定の文化を規制対象にしてしまう危険性があります。実際、そいう動きもいくつかありますので、そこは、注意深く見ていく必要があります。
私が読んだ感想は、上の「否定的」のリンクで書かれている皆さんのものと、同様です。
投稿: TAKESAN | 2007年4月 4日 (水) 11:31
ひとつ言えるのは、『脳内汚染』で主張されていることが事実だとして、それは、テレビゲームだけにとどまらない、ということじゃないかと思います。
例えば、「ゲームをやるとドーパミン分泌量が増える。だから良くない」という主張がありますが、これがそうだとすれば、ありとあらゆる人間の活動を調べ、その結果、一定量以上の分泌量を計測したものは全て禁止しなければならなくなるでしょう。
他の主張に関しても、同様のことが言えます。ところが、岡田氏の主張では、その点について無頓着だな、というのを強く感じますね。岡田氏は、小説家でもあるわけですけど、小説だって全く同じ理由で発禁になる可能性もあるわけですし…。
仮に岡田氏の主張が正しかったとしても、テレビゲームだけに的を絞る、というのは極めて問題の大きな扱い方になるように思います。
投稿: SST | 2007年4月 4日 (水) 17:50
SSTさん、今晩は。
ゲーム悪影響論者は、極端な還元主義の主張を行う事がありますね。「○○が出るから」とかを、「悪い影響を与える」という定性的な評価に結び付けて、対照も取らず(無視したりも)、細かいロジックを埋める事無く、乱暴に主張します。
ゲームを知っている者は、その、文化としての複雑さを、熟知している訳ですね。ゲームは、あらゆる他の文化の部分を包含しうるものです。テレビで、スポーツやドラマや政治や芸術を扱うのと、同様ですね。そもそも、多様な思想なりを表現出来るメディアである訳ですから、慎重に、細かく見なければならない筈なんですよね。ところが、それをしていない。
仰る様に、ゲームを規制するなら、他の文化にもそれが波及するのは、論理的に当然ですよね。恐らく、そういう指摘をすると、インタラクティブ性や、メディアの特性(ディスプレイによる光で表現する)に、特異性を見出すのかも知れませんが。
たまに、ゲームや漫画や小説等に、悉く悪影響がある、という人もいますが、一体どこに行きたいんだ、という気がします。
投稿: TAKESAN | 2007年4月 4日 (水) 18:27
『インフォドラッグ 子どもの脳をあやつる情報』という、『脳内汚染』に瓜二つの本を読んだのですが、この本の著者(生田哲氏)って、有名なのでしょうか? 結構、色々出しているみたいですが。そっちの、専門家筋の評価は、どうなのかなあ。
投稿: TAKESAN | 2007年5月25日 (金) 23:23
たこやきさんのブログに、書評が上がっていました⇒http://takoyaki-tako-tako.de-blog.jp/takotako/2007/05/post_8efe.html
たこやきさんも触れておられますが、生田氏、ゲームについて、激しく無知です。
生田氏の、WEBコンテンツ⇒http://www.business-brain.co.jp/e_kouza/e_kouza_person.html?wid=ikuta
『モータルコンバット』というシューティング、ありましたっけ? 私は、究極神拳のアレしか知らないのですが。
って言うか、シューティングと書いといて、多分、FPSの事を中心に考えてますよね。私の語感では、FPSは、カテゴリーとしては、「アクション」に含まれるんじゃないかなあ、とか思ってたりします。ゲームのジャンル分けは難しいですね。厳密に定義する必要も、無いでしょうけれど。
あれですね。何度も書いてますが、ゲームを知らない人にとっては、ゲームは、全部似たようなものに感じるんでしょう。で、何故か、グラフィックがフォトリアルっぽい、血が出まくるものを、ゲームの代表として見てるんですね。やだやだ。
投稿: TAKESAN | 2007年5月27日 (日) 01:55
大体、コンピュータゲームを代表するジャンルなんて事自体、なかなか言えるものではありませんよね。売り上げでいくと、RPGなんでしょうけれど(直観)、それがゲームを象徴するものか、と問われると、そんな事は、全く無い訳で。
私の場合、中心的にやるのは、RPGですね。で、格闘アクションをちょこちょこやったり、SLGをやったり。スポーツやSTGは、余りやらないですね。
ゲームとは、中身がどんどん流動変化するメディアですよね。そこには、グラフィックやサウンドの高精細化とか、入力デバイスの変化等があって、それは、科学・技術の発展に依存している訳ですね。で、そろそろ、グラフィックの高度化については、もうこれくらいで良いんじゃない? という意見が出てきていて、進歩的な発展の時期は、そろそろ終わっていくのかな、という感じもします。コストも掛かりますしね。ゲーム批判で見られる、「実写との区別が付かない」なんて意見を見ると、物を知らない人が書いてるなあ、なんて思ったりします。ユーザーとしての感覚を書くと、CGにリアルさを求める気持ちはありますが、しかし、「ゲームらしさ」を求める所もあるのですよね。だから、セルシェーディングなんかが、ある訳で。
そこら辺を、余り理解してないのかなあ、と思います。そもそも、実写との区別が付かないなんて意見自体、噴飯物です。区別が付かないのだとしたら、それは、CGを見慣れて無い人、つまり、ゲームをやらない人です(ものによっては、本当に区別が付きませんけれど、動画だと、余り無いですね)。尤も、ジャンルによっては、フォトリアルなCGを徹底的に追求するものも、あるでしょうけれど(レースゲームとか。FPSとかはどうなんでしょうね。ある段階で、生理的な抵抗を覚えるんじゃないかな、と思っていますが)、まあ、いずれにしても、多様だという事です。
…エントリー書くのと変わらない(笑) エントリーと違って、殆ど推敲してませんし、とりとめ無いですけど。
投稿: TAKESAN | 2007年5月27日 (日) 02:19
作家の大石静さんのブログです。色々凄いです⇒http://blog.5012.jp/ohishi/archives/2007/05/post_71.html
直接的には、『脳内汚染』とは関係の無いエントリーですけれど。
投稿: TAKESAN | 2007年6月 1日 (金) 13:12
そうそう、『脳内汚染からの脱出』を、ちょっと読んでみたのですが(精読してないです)。
岡田氏、統計の基本的知識が、欠けてますね。いや、バーチャル以下略の議事録を読んで、何となくそうかな、とは思っていたのですが、正直、あれ程とは…。
不安の煽り方とかも凄くて、ぶっちゃけ、『インフォドラッグ』が可愛く思える内容です。前にも書きましたが、小説風の書き方は、何とかならんのですかね。
遊鬱さんとかたこやきさんの書評に期待。自分でやれ、と言われそうですけど。
投稿: TAKESAN | 2007年6月 1日 (金) 13:32
はじめまして。
インフォドラッグだとか、色々とこれまでも紹介していただき、ありがとうございます。
>遊鬱さんとかたこやきさんの書評に期待。
えっと、プレッシャーですか?(笑)
いや、近所の図書館でまもなく入荷する、ということで予約はしておいたのですが。
入り次第、読んでみようとは思っています。
ただ、『インフォドラッグ』もそうですけれども、犯罪は日本のものについて語っているのに、ゲーム事情はアメリカのものだったり、とかなり「現実を見ていない」部分が多いですよね。その辺りも、結構、問題じゃないかと思いますね。
投稿: たこやき | 2007年6月 1日 (金) 16:25
たこやきさん、今日は。
たこやきさんの書評は、参考にさせて頂いてます。
>えっと、プレッシャーですか?(笑)
いえいえ(笑) お二方でしたら、いずれ書いて下さるだろうと思って。あ、これは、プレッシャーか。
基本的に、ゲーム脳や脳内汚染とかを主張する人達は、ゲームについて無知ですよね。ゲームの心身に与える影響を論ずるのに、あれ程的外れな事を言われちゃ適わない、という感じですよね。歯痒いと言うか。
私もその内、精読してみようと考えています。でも、皆さんもそうだと思うのですが、余り、積極的に読む気は、起きないんですよね。
投稿: TAKESAN | 2007年6月 1日 (金) 16:59
大石静さんて、トーク番組で脚本作りの話を聞いた印象では、もっと客観的にものを見る方かと思ってましたけど。意外です。
DNAに、ですか・・・(^^;
投稿: A-WING | 2007年6月 1日 (金) 20:21
A-WINGさん、今晩は。
やっぱり、思い込み、という事なのでしょうね。世を憂う気持ちが、強いのかも知れません。でも、早計ですよね。曖昧な根拠で色々前提した上、論理の飛躍が…。
投稿: TAKESAN | 2007年6月 1日 (金) 22:32
こんばんは。
『脳内汚染からの脱出』、とりあえず第3章まで読みましたが…こりゃ、酷いですね。
前書きで「多くの具体的な事例を提示している」というとおり、具体的な事例(ゲーム、ネット依存による事例という、先入観なく読むと、他の解釈がいくらでも出来そうなもの)と、太字フォントの多様で恐怖感を煽り、それだけ見てもサッパリ何かわからないような図表を使って「これが、それを示した図や数値」という説明で説得する。巧妙というか、何というか…。
確かに、これは批判的に読むことに慣れていない人だと騙されるでしょうね。
変な言い方ですが、メディアリテラシーについて教える際、『ゲーム脳の恐怖』を入門編、こちらを応用編の教材として使うと、とても有効に使えそうな気がします(苦笑)
投稿: たこやき | 2007年6月13日 (水) 00:49
たこやきさん、今晩は。
おお、読まれましたか。って、私も、精読した訳ではありませんけれど。
仰る通りで、ある意味で「上手い」、言い方を換えると、「巧妙(ネガティブな意味合い)」ですよね。特に、小説調の表現は、元々不安を感じている人の感情を煽る事、必至ですね。
統計の説明なんかも、一見尤もらしいですが、元データがそもそも、寝屋川調査ですから、詳細が解らないし(母集団がはっきりしないし、そもそも無作為抽出かも解らない。質問紙の内容も、一部しか解らない)、説明もおかしいですよね(p値が小さい程変数間に「強固な関連」があると、判断してしまったり)。
>『ゲーム脳の恐怖』を入門編、こちら
>を応用編の教材として使うと、とても
>有効に使えそうな気がします(苦笑)
ホント、そうですよね…。
しかし、相変わらずこの手の本、「ゲーム」に関する記述が少ないですよね。ゲームの害悪を説くのだから、先ずそれについて、詳しく書くべきでしょうに。
投稿: TAKESAN | 2007年6月13日 (水) 02:20
たこやきさんの、『脳内汚染からの脱出』の書評です⇒http://takoyaki-tako-tako.de-blog.jp/takotako/2007/06/post_907e.html
『脳内汚染』の書評では無いので、コメント欄に貼っておきます。
投稿: TAKESAN | 2007年6月13日 (水) 12:14
こんばんは。
>特に、小説調の表現は、元々不安を感じている人の感情を煽る事、必至ですね。
この部分なんですけど、正直、この本を読んでいて昔読んだ「小説家になる方法」のようなノウハウ本を思い出しました。
「新人賞などに応募するときは、まずいきなり衝撃的な出だしで読者の心をつかめ。そして、一気に突っ走れ。実績のある作家なら、多少、ノンビリしていてもそのうち盛り上がるはずという期待感で読んでもらえるが、新人の場合、その時点で切られる」
という内容だったんですが、正直、この本の書き方って、そのノウハウを思い切り踏襲しているように思えてならないんですよね。一つ一つの内容を細かく見ると変なのに、衝撃的な内容と一気の疾走感で説得された気になってしまう。
そういう意味でも巧妙だと思いました。
投稿: たこやき | 2007年6月14日 (木) 00:41
たこやきさん、今日は。
あの、小説の様な表現は、魚住氏の本でも用いられていましたが、臨場感を与えると共に、過度の不安をも感じさせると思います。それを初めに持ってきてインパクトを与えて、「この恐るべき事態を解消するにはどうすれば良いのか」、と、読者に思わせるのでしょうね。まさに巧妙です。
投稿: TAKESAN | 2007年6月14日 (木) 13:26
こんなエントリーが⇒http://afterapg.blog97.fc2.com/blog-entry-32.html
WEBはこちら⇒http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/gakugei/dokusho/
完全に共感しておられるようですね。うーん。
投稿: TAKESAN | 2007年7月15日 (日) 14:02