慎重に考える
以前ご紹介した松田剛氏による、文章です⇒テレビゲームが脳に与える影響
現時点において本研究によって判明したことは、(1)テレビゲームの種類によって脳の活動部位が異なること、(2)テレビゲームをしているときは前頭前野正中部の活動が低下すること、(3)そしてそれは一連の動作の学習に関連がありそうだということ、その3点のみです。それ以上のこともそれ以下のことも言えないのが現状です。脳科学によるテレビゲームへのアプローチはまだ始まったばかりです。今後もこうした地道な調査を進め、テレビゲームが私たちの脳に与える影響を丹念に見つけ出していくつもりです。少ないデータから結論を急ぐよりも、まずは実証的なデータの蓄積が大切ではないでしょうか。
これが、学者としての誠実な態度であると思います。しかし、こんなに当たり前の事を解っていない人が、学者と称する人々の中にもいるのですね。残念な事ですが。
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