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2006年9月11日 (月)

水伝シリーズを読んで

図書館に行った際、江本勝氏の本を、4冊読みました。実は私、江本氏の本を読んだのは初めてです。部分的な主張を見れば、それがおかしいのは明らかなので、読む必要は無いと考えていたのですが、一体どの様な事が書いてあるのか、興味はあったので、読んでみた次第です。

…いや、想像を絶する凄まじさでした。どこをどう批判していいか判らないくらい、完全におかしい。しかも、科学的である事を重視した、という趣旨の事を、はっきり書いています。さらには、言語の恣意性を完全に否定してしまう様な内容も。言語学者が読めば、呆れ果てるでしょう。「阪神優勝」という文字を水に見せたら美しい結晶が出来た、というのを見た時には、めまいが…。

水伝の様な説は、文化とか、社会とか、そういうものに対する思考を停止させる危険性があります。絶対的に正しい価値があり、それを水が反映する、という主張は、異文化排除の姿勢に結び付き易いのではないでしょうか。

でも、水は音楽を聴いている―心とからだに共鳴する『水の結晶写真・83点』に掲載されている風景写真は、息を呑むほどに綺麗です。何というか、皮肉なものですね…。書いてある事は滅茶苦茶なのに。

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