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2006年2月18日 (土)

メモ:「ゲーム脳」論の問題点2

  • マスメディアによる「ゲーム脳」概念の流布。科学社会学的対象。
  • 「ゲーム脳」論の不備を理解するには、ある程度の科学的認識力が必要。
  • 「ゲーム」を、単純な、条件反応的動作のみで成り立つ文化である、と看做す誤謬。
  • ディスプレイのテキストを読む事と、紙に印刷されたテキストを読む事が、学習効果に違いをもたらすとしている。それは妥当か。示差的特徴を論理的に見出し、実験的に考察をしたか。文章は、紙に手書きした方が良い、とも主張する。それは妥当か。認知科学的に考察をしたか。
  • 専門家から、まっとうな反論が数多く出されたとしても、その正しい情報を流布する事は難しい。社会への情報伝達能力が高い(影響が大きい。特にテレビは、受像機があれば、放送は無料で視聴出来る)、新聞・テレビ等で、正しい情報が伝えられる事が望ましいが、そもそも「ゲーム脳」を無批判に流布したのが、マスメディアである事を考える。
  • ゲームを実際にプレイしている時間以外にも、攻略法を考える等、知的な作業を行う場合がある。現象を無理矢理切り取って、実験を行う。要素還元主義的認識。
  • ゲームをプレイする際、思考を最適化させるべく努力する。無駄な事を考えないで済む様、事前にイメージトレーニングを行い、戦略を練る。単純な脳活動を実現すべく、複雑な脳活動を行う、という事。
  • 対照の不足。他の文化についての研究結果も、充分な量提示する必要がある。他の文化を研究する際にも、これまでの論理は当てはまる。
  • 測定によるバイアスは考慮されているか。頭部に装置を取り付ける事への不安。自分の脳の状態が可視化される事への不安。研究者への信頼感。実験室の雰囲気。ゲームに対する興味の度合いが、実験者への態度を変化させる因子になり得る。
  • 例えば、スポーツをプレイしている時の脳波を測るとする。その選手はどの程度のレベルか。地方大会レベルか、全国レベルか、オリンピックレベルか。計測時は、どの様な局面であるか。比較的時間に余裕があり、戦略を練っていられる状況か。一瞬の判断と運動が勝敗を左右する、重要な局面か。実際にスポーツをプレイしていない場合でも、当該文化に関わる行動は必ずあるが、それをどの様に考察すべきか。
  • 「ゲームをする」という事は、本質的に娯楽であるから、他の文化より劣等であると看做しているかも知れない。漫画や映画も同様。スポーツ等には、「プロ」があるので、それが少ないのではないか。ゲーム(プレイヤー)にもプロはいるが、一般には殆ど認知されていないと思われる(対象を、ゲーム一般にまで広げれば、将棋や碁のプロが、社会的に高い評価を得ている、という事もある)。(コンピュータ)ゲーム文化と、映像・音声メディアの発達とは、密接に関係しているので、特定のゲームが、多数の人間に長期でプレイされる、という事は起こりにくいとも考えられる。
  • 「ゲーム脳」論によってバイアスを形成した人が、ゲームの愛好者の人格を非難する危険性。

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