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2006年1月16日 (月)

私淑

アド仙人さんの、山梨臨床心理と武術の研究所内、勝手に師事した恩師たち4・身体論の怪人・高岡英夫を読んで。

※以下、読者の皆さんが、高岡英夫氏をご存知である事を前提にして書いています。下部に、高岡氏の著作検索(アマゾン)へのリンクを貼っておきましたので、興味のある方はどうぞ。

WEB上で、高岡氏に対する論評はあまり見られないので(あっても的外れ)、こちらを見つけた時には嬉しくなりました。

私も、アド仙人さんが仰る様に、高岡氏は天才であると考えています。高岡氏といえば、毀誉褒貶相半ばする方ですが、絶賛する人も非難する人も、高岡氏の研究をしっかり理解している様には思えません。高岡氏の学問的視座は広大で、自然・人文・社会科学に関する広く深い知識をもっていなければ、正確に(肯定的に)評価する事も、論理的に批判する事も出来ません。

初期の著作は、学問的に、「読み応え」のある内容で、そのレベルの高さには驚かされます。私など、目から鱗が1000枚位落ちました。高岡氏の批判者の中にも、初期の著作は評価出来る、という人がいます。

身体意識論を開陳された辺りから、本格的な学術書の公刊は少なくなりました。個人的には、武道論シリーズの続刊や、運動科学の教科書的書物の出版を期待しているのですが、最近は、ゆる体操の普及と、その効果の実証的研究にウエイトを置いておられる様です。社会的貢献という事が念頭にあるのだと思います(理論体系が変化しているという事もあるのでしょうけれど。初期と現在では考え方が違う所がある、という事を明言されていますし)。

高岡氏の著作を読むと、自分が疑問に思っていた事に対する答えが、到る所に散りばめられているのです。「瓦重構造」しかり、「AFS」・「BFS」しかり、「エティミック」・「イーミティック」しかり、「究極の身体」しかり、「身体意識」しかり、「ゆる」しかり。

そもそも私が学問を追求しようと考えたのは、高岡氏の著作を完全に読解しようと考えたからです。いくつか著作を読んで、「全部は解らないけれど、これは凄いぞ」と感じ、「これを全部理解したい」、と思ったからです。各所で批判もされていましたが、その批判が妥当であるかどうかを確かめる為にも、深い学問的認識を鍛える必要がある、という事も考えました。一部には、高岡理論の表面だけを見て、非論理的な非難を繰り広げる人、逆に、鵜呑みにして、解った様な気になっている人もいます。私はそのどちらでもなく、しっかりと学問的認識を身に付けた上で、肯定的に評価すべき所はそうするべきだし、批判すべき所は論理的に批判するべきだと考えています。

高岡氏の著作検索へのリンクです。ご参照下さい。⇒Amazon.co.jp: 高岡 英夫: 検索結果 本

  • 公立の図書館には、大体置いてあると思います。
  • 初期の著作は、記号論・言語社会学・構造主義・社会心理学等を駆使して、身体運動文化、延いては文化一般を解読する、本格的学術書です。トレーニングにいそしんでいる方には、「鍛錬シリーズ」がお薦めです。
  • 後期(1995年頃以降。この分類は便宜上です)の著作は、現象学的考察に基づいて構築された推測的理論、「身体意識」論についての著作や、「ゆる体操」についての啓蒙書等です。身体論に興味の無い方は、読まれない方が宜しいと思います。

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コメント

 トラックバックありがとうございます。
 貴ブログもとても共感しながら拝読しました。

 私とTAKESANさんとは、高岡英夫氏に私淑する者同士ということで、「兄弟弟子」ということになりますね(^^)。勝手に名乗っちゃいましょう。
 私も、ほんとに高岡氏によって、目から鱗が落ちっぱなしで、いつも学問への情熱が高まります。なんという人でしょうね。
 お互いがんばっていきましょう。

 他にも興味深い記事があるので、これからは、時々寄らせていただきます。
 よろしくお願いします。

投稿: アド仙人 | 2006年1月16日 (月) 23:57

アド仙人さん、今晩は。

トラックバックとコメント、有難うございます。

高岡氏の理論はとても膨大で、しっかりと理解するのはな
かなか難しいですね。でも、「面白い」ですよね。のめり
込んでしまいます。

最近は、一般向けのゆる体操の入門書でも、身体意識に言
及されていますね。隔世の感があります。

貴ブログを拝読して、アド仙人さんは、とてもバランスの
良い認識をお持ちであると感じました。

今後とも、宜しくお願い致します。

投稿: TAKESAN | 2006年1月17日 (火) 00:51

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