遺伝差別
中猫さんの、油小路ニュー中猫屋のエントリー、血液型性格判断のこと再びを読んで。
中猫さんは、
血液型性格判断の問題点は、人々を分類することにあるのではなく、根拠のない基準によって性格の分類をするという非科学性に加えて、科学的に特定可能でしかも遺伝的に決定済みである血液型によるいわれなき差別を支え続けているということなのです。少数派であるAB型とB型について、これまで多くの差別的発言が公然と繰り返されてきています。これは多くの差別主義に共通の、少数派の排斥という現象です。
と仰っています。
全くその通りであると考えます。
何故、血液型で性格判断をするという、差別的な事がまかり通っているのでしょう。これは推測ですが、私は、「血液型は視認出来ない」、という事が重要な因子であると考えています。例えば、「肌の色」や「瞳の色」、「髪の色」等で性格を判断する、とすれば、それは直ちに、差別であると看做されるでしょう。しかし、同じく遺伝的に決定される血液型になると、それが目に見えないが故に、差別意識を薄めてしまうのではないでしょうか。
又、中猫さんは、
血液型問題は、心理学という学問自体が取り組む、あるいは取り組むべき課題をいくつも含んでいます。科学的であるとは何を意味するのかということに始まり、性格やパーソナリティとはどのように定義されるべきなのかということ、そして、人々が根拠なき似非科学をなぜ信奉し、それがなぜに差別主義や権威主義を支えることになるのかという問題まで含んでいます。
とも仰っています。
これは、「ゲーム脳」等の、他の似非科学を考察する際にも共通する問題です。このように視座を広げると、学問全体に亘る、幅広い知識と深い認識力が必要である事が分かります。
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